大抵のプログラミング言語では、ある処理をしたら、その結果が呼び出し元に返るようになっている(「戻り値」や「返り値」と言う)。例外もあって、結果を返さない処理もある。C言語ではvoid型の関数である。また、処理の呼び出し元に戻らない処理もある。GUIプログラムのイベントループ処理などである。

では、「死」はどういう処理として表現できるのだろうか? ― 結果を返さない処理なのか、呼び出し元に戻らない処理なのか、それとも、結果が返る普通の処理なのか。また、死の処理とは、何かを実行するのだろうか。

ちょっと前に考えた時には、結論は出なかった。今は、おそらく、呼び出し元(死ぬ人に相当する)に戻らない(当然、結果も返さない)処理だと思っている。そして、死の処理内容は、何だか分からない。だが、周囲に何等かの影響を及ぼすということから、死の処理内容は無ではない。そして、死の処理の最後は、何もしないでその状態を保てるようになっているはずだ。プログラムでは、本当の最後の手前は、「電源が切れるまで、(何もしないで)ひたすら待つ」といった処理になる。

上では「状態」と書いたが、状態だと考えると、「では、死から別の状態に移ることがあるのか?」という疑問が出て来る。それは無いだろう。死から蘇った人というのは、実は死の処理を開始しておらず、死の状態に遷移してもいなかったのである。その代り、「仮死」の状態となって「仮死」の処理を実行していたのだろう。仮死の処理は、結果を返す処理だ。死は、最後の状態である。そこから他の状態に移ることはない。

死を「例外処理」だと考えるのも興味深い。死は、その時にどんな処理をしていても、それを強制的に中断させる、しかも、どんな場合にも防げない例外処理なのだろう。コンピューターで言えば、電源の残容量が少なくなった時の処理だ。

まとめると、死は「マスク不可能な例外処理で実現される、他の状態に遷移することのない最終状態」ということになる。

死の先に何もないのかどうかは分からない(Queenの曲"Untitled"が流れて居る、優作の居る世界があるはずだと、いつも思っているのではあるが)。きっと永遠に分からないことだろう。

では、「生」はどう表現できるだろう? という疑問も湧いて来たが、それはまた考えることにする。

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