もちろん、女性関係じゃないですw

期せずして土曜日にサウンドカード(ESI MAYA44 XTe)が届いたので、グライコ(DEQ2496)の内蔵DACを使うかどうかを決めるために、外付けDAC(UD-501)との特性の比較をすることができた。内蔵・外付けそれぞれの構成で以下の特性をRMAAで測定し、比較した。

  • 周波数特性
  • THD(高調波ひずみ率)
  • IMD(相互変調ひずみ率)
  • ダイナミックレンジ
  • クロストーク

測定の構成は以下のとおり。

  • [内蔵DAC] MAYA44 光出力 → DEQ2496 Main出力 → MAYA44 アナログ入力
  • [外付けDAC] MAYA44 光出力 → UD-501 アナログ出力 → MAYA44 アナログ入力

実際には、もっといろいろな組み合わせで数多くの測定をした。というのは、内蔵DACのひずみ率(THD, IMD)が安定しなかったからである。その変動の原因を調べて、変動しない方法を模索したのだが、不可能だという結論になった。ひずみ率は、グライコの通電時間(=DACの温度?)に比例して増えるようで、ケーブル長、ターミネーター、直列抵抗、入力レベルには関係していなかった。

以下に、通電直後の特性の比較結果を示す。

周波数特性

20150816-Freq-cmp-1

緑: 内蔵DAC, 白: 外付けDAC

→ 互角

THD

  • 内蔵DAC: 0.0080%
  • 外付けDAC: 0.0019%

→ 断然外付けDAC

IMD

  • 内蔵DAC: 0.0063%
  • 外付けDAC: 0.0058%

→ 互角

ダイナミックレンジ

  • 内蔵DAC: 96.8dB
  • 外付けDAC: 96.4dB

→ 互角

クロストーク

  • 内蔵DAC: -95.3dB
  • 外付けDAC: -96.5dB

20150816-CT-cmp-2-1

緑: 内蔵DAC, 水色: 外付けDAC

→ どういう訳か、数値は互角だが(1kHzでの値を使っているようだ)、グラフから外付けDACの方が好ましい。

結論としては、THD, クロストークが優れている外付けDAC(UD-501)を使うことにした。また、最初に書いたように、内蔵DACのひずみ率が安定しないのはとても好ましくないことも決め手となった。

やはり、DEQ2496の値段(約3万円)なりのDACなりアナログ回路だったということなのだろう。全くの推測だが、DEQ2496の内蔵DACのチップに内蔵されているフィルタ(SCF)の特性が温度に影響されるのではないだろうか。

それから、音質(特性)以外に、電源on時にスピーカーとヘッドフォンから雑音(小さい低音)が出るという問題点もあった。これは、アンプ選びの時に散々気にしてきたことなので、どうしても看過できない。

という訳で、先週からのトライアルは終了となり、「モトサヤ」に戻った。まあ、いくら省スペースといっても、ちゃんと使える高性能・高価格(約6万円)なDACを手放してまで、(耳では判別できないとはいえ)音が悪くて、雑音も出る内蔵DACで頑張ることもないだろう。

余ったアッテネーターは、アンプの音量調整の補助に使ってみようか。

(21:52,22:13 外付けDACの特性・コメントを訂正)

 

PS. うっかり測定し忘れていたので、実際にグライコを使用する時の構成でも特性を測定したが、THDを除き、UD-501だけの場合とほぼ同じだった。THDは約42%増加した。それでも、内蔵DACの1/3程度である。

  • [外付けDAC2] MAYA44 光出力 → DEQ2496 光出力 → UD-501 アナログ出力 → MAYA44 アナログ入力

PS2. ついでに光出力(オンボード(Realtek)とMAYA)の比較もした。測定の構成は以下のとおり。

  • [オンボード(DirectSound)] オンボード光出力 → UD-501 アナログ出力 → MAYA44 アナログ入力
  • [オンボード(ASIO)] オンボード光出力 (ASIO4ALL使用) → UD-501 アナログ出力 → MAYA44 アナログ入力
  • [MAYA] MAYA44 光出力 (ASIO) → UD-501 アナログ出力 → MAYA44 アナログ入力

数値的には大差なかったのだが、予想が裏切られて、オンボード(ASIO)の方がMAYAよりTHDとIMDのグラフの形状が優れていた。ジッターの差がそれらに現れるのだろうか? なお、オンボードでもDirectSoundは良くなかった。(もしかすると、ASIOはジッターが少ないのかも知れない)。それで、光出力はオンボードのASIOを使うことにした。

もちろん、グラフの形状が悪いといっても、耳で判別できるレベルではない(-100dB付近なんて、無響室でないと聴こえない)。純粋に好みの問題であることを明記する。

なお、オンボードの方がジッターが少ないというのは、以前書いたオンボード礼賛の推測が正しかったということだ。それにしても、MAYAの方が良くないというのは、ちょっと想定外だ。何かヘマをしているのだろうか。

ダイナミックレンジ

20150817-Drange-cmp-1-1

緑: MAYA, 白: オンボード(ASIO)

→ 互角

光デジタルなのに、50Hzとその倍数の山ができるのが不思議だ。もしかすると、光出力が電源に同期して変動しているのだろうか? あるいは、MAYAのアナログ入力に電源ノイズが入っているのかもしれない。

THD (左: オンボード(ASIO)、右: MAYA)

20150817-THD-cmp-2-1

→ 断然オンボード(ASIO)

IMD (左: オンボード(ASIO)、右: MAYA)

20150817-IMD-cmp-1-1

→ 断然オンボード(ASIO)

(8/17 8:38 オンボード(ASIO)の測定結果を追加し、コメントを訂正)

PS3. ふと、「グライコの内蔵DACや水晶を冷やしたら、ひずみは安定するだろうか」なんてことを思い付いてしまった。明日(休みなので)試してみようか。(22:37)

DACを冷やす件は、うまく行かなかった。昨夜、グライコの蓋を開たまままでDACに放熱板を付けて測定してみたが、放熱がうまく行かなかったのか、通電時間に比例するひずみの悪化は直らなかった。DACは結構熱くなっていた。(8/17 5:50)

PS4. Main出力のColdとGNDをショートしない場合に、通電時間に比例するひずみ(THDとIMD)の悪化がどうなるか調べてみた。すると、ショートしない場合でも、傾きは少ないもののひずみ(特にIMD)は増えた。ショートすることでアナログ出力回路の負荷が増し、ひずみの増え方が急になるのではないかと推測できる。

また、ショートしないと出力レベルが約3dB低くなるため、相対的にノイズレベルが上がって、THDとIMD(ノイズもひずみとして計算される)の数値が増えた。

なお、THDやIMDのグラフの形は、ショートしない方が良い(グラフで山が少ない)。これは、ショートすると出力レベルが上がって(ノイズが相対的に少なくなり)ひずみ率の数値は良くなるのだが、出力アナログ段がひずみやすいため、ひずみ成分(高調波)が増えるのではないかと推測できる。

THD比較 (左: ショートしない、右: ショートしている):

20150817-THD-cmp-1

なお、高域でクロストークが悪いのは、DACからの出力をフラットケーブル(おそらく、左右の信号が隣り合っている)で接続しているからではないかと思う。

結局、DEQ2496のアナログ出力回路の設計・実装が悪いという結論となった。何となくもったいない気がするが、これ以上は(出力回路を作り直さない限り)どうにもならないので、ひとまずは諦める。(8/17 6:24)

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