この、1958年に行われたライブを収録したアルバムには何曲か入っているのだが、特に期待していて印象深かった「展覧会の絵」だけについて書く。

これは問題作だ(聴くのと前後してそういう批評か宣伝を読んでしまったからこういう言葉になったのかも知れないが、なんか「普通じゃない」、「すごい」感じがした)。

はじめは音が悪くてこもっていて、音が弱い感じもするので、決していい印象ではないが、段々、音の強弱が強烈になって来る。ちょっと聞くと、離れた所で録音しているように思えるのだが、実際にはそうでもない、不思議な録音だ。

「第1プロムナード」から「小人」につながるところの急変が、僕には一番のキモで、いい演奏だと「ゾクっ」とするのだが、残念ながらなかった。だが、途中でエンジンが掛かったのか、一気に走り抜けるような後半がいい。「ビドロ」や「第5プロムナード」のパワーや、「サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ」、「リモージュの市場」の迫力。

「カタコンベ」はすごい威圧感で恐ろしい。「死せる言葉による死者への呼びかけ」の弱い高音が綺麗だ(これは遠くからでは録れないはず)。「鶏の足の上に建つ小屋」のパワーと迫力がすごい。そして、最後の「キエフの大門」は大迫力・ノリノリの結末だが、どことなく落ち着く感じがした。

細かいことでは、わずかにミスタッチがある気がした。あと、観客の咳がうるさい。

きっと若い頃の録音なのだろうと思ったら、そうでもなくて、43歳頃だった。なかなかすごい人だと思った。

曲としては、ラヴェル編曲のオケ版は豪華絢爛だと思うが、その分冗長なところがあるので、それよりシンプルでパワフルな、こっちの方が好みだ。

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5件のコメント

  1. Haru maro goro:

    ラヴェルのオケヴァージョンも気に言っていますが、断然ピアノ原曲が好みです。
    リヒテルのすごいところは、バッハから始まりあらゆる年代の曲を満遍なく弾くレパートリーの幅広さです。そして、室内楽やデュオでも名盤がたくさんあります。

    素晴らしいピアニストは、室内楽を積極的にされて活躍されていらっしゃいます(いらっしゃいました)ね。アルゲリッチ、ゼルキン、ピリス…etc、小林道夫さんもそうですよね.。

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  2. PiuLento:

    ●なるほど。本当にすごい人だったんですね。そして、やっぱり、Haruさんと好みが近くておもしろいです^^

    室内楽、実は鬼門(というほど何かあった訳ではなく、何となく苦手です)なのですが、おっしゃるとおり、みなさん積極的にされていますね。

    そして、ピリス・・・もしかして、問題の件はピリスでしたか? ピリスは、最初は駄目だったのですが、どうしてか、時間が経ったら大丈夫になって、手放しもしておらず、時々聴いています。

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  3. Haru maro goro:

    違います。ピリスではないです(^ ^)。

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  4. PiuLento:

    ●そうでしたかー、うーん^^

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  5. PiuLento:

    ●今、もう一人思い付きましたが、楽しみにすることにします^^

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