ショパンのピアノ協奏曲 第2番は、ラローチャの演奏(1972)が好きだ。彼女の演奏は、他に、余り聴かないが、モーツァルトのピアノ協奏曲集(1991-1997)も持っている。一方、毎日(ダメモトで: とはいえ、今まで何度も掘り出し物を見つけているので、結構有用だ)チェックしているHMVのwebに、たまたま、「ラローチャのラフマニノフ」と書かれているのが目に入り、彼女のラフマニノフは余り想像できなかったけど、興味が湧いたので開いたら、大好きなこの曲の演奏で、更に興味が出た(一緒に入っているのはハチャトゥリアンで、まったく知らないし、余り好みでなさそうだが、問題ない)。しかも、値段が850円と安かった(Amazonでは2千円以上)ので、試しにYouTubeで聴いてみた。

かなり遅目だが、ゆったりしていて悪くはない。が、ちょっとまどろっこしい感じがするので、買うかどうか迷うところだった。ただ、なぜか、キーシン(1993)のよりはずっといい印象だ。勝手な想像だが、このくらいのテンポはHaruさんはお好きだろうと思った。

遅いけれど嫌になるほどでもないので聴き進めると、カデンツァがマエストロチック(ふと浮かんだ、ありそうでない言葉。「巨匠的」というのだろうか、悪く言うと、「うまそうに」)で、そういう弾き方は、わざとらしく嫌味になる危険性をはらんでいるのだが、辛うじてやり過ぎになっていないのがいい。バランスの取り方がうまいのだろう。

全体的な印象は、彼女らしく美麗・ロマンティックな感じで、好きなショパンの協奏曲に通じるものがある。オケ(プレヴィン、LSO)はとても滑らかで落ち着いていて、(遅いのを除けば、)いい。ただ、勢いとか加速度の好きな第3楽章はもう少し速いと良かった。でも、ピアノの音(音の出し方)はかなりいい(好みだ)。そして、終盤はなかなか迫力が出て来たので、買うことにした。

速さに興味があったので、演奏時間をブロンフマン(1992年のアルバム)と比べてみたら、意外なことに全部で2分程度(約5%)長いだけだった(ただ、2004年のライブよりは4分以上長かった)。気分的には、1割以上、2割くらいは遅いと感じたが、(僕にとっての)最適なテンポはすごく狭い範囲にあるのだろう。(5/12 10:14追記)ただ、2回目に聴いたら、彼女の演奏は、速さの変化が結構大きいことが分かった(何となく、彼女らしい気がするし、ブロンフマンとは違うところだ)。その関係で、全体を平均するとそれほど遅くなっていないのかもしれない。

注文しようとHMVの「欲しい物」を開いたら、以前登録したまま忘れていた、リリー・クラウスのモーツァルトのピアノ協奏曲全集があったので、やっぱりYouTubeで試聴してみた。いろいろあって、23, 20, 24番のどれから聴くか迷ったが、まずは、ピアノ協奏曲 第20番(1966)を聴く。オケ(スティーヴン・サイモン、Vienna Festival Orchestra)は最初はわずかに違和感があったが、すぐに慣れて結構いい。ただ、少し速目だ。ピアノはうまいと思うが、ちょっと速過ぎて、この曲の重みが感じられなくて、もったいない。

それで、途中からピアノ協奏曲 第23番(1966)に移ってみたのだが、残念ながら、これも速かった。オケは良く、ピアノも悪くないのだが。この曲はゆったりと伸びやかに弾いて欲しいのに、せっかちに感じられてしまって、もったいない。。。あと、第1楽章の一部(後半だったか)で音を切っていたのが嫌だった。更に、第2楽章は冒頭から嫌だったので、止めた。

そんな訳で、ラローチャだけを注文した(ポイントを使って、約800円になった)。一度聴いてしまったので、届くのを待つ楽しみはないが、まあ、発売は来月下旬だから、新たな気分で聴けるかも知れない。

 

PS. 別件だが、首を長くして待っているフェドロヴァの新アルバムはまだ出ていない。ちなみに、メーカーのサイトは、結構前から「工事中」になったままだ。。。

彼女はツアーなどで忙しいのかも知れないけど、ちょっと無責任だ。自分が出した作品なんだし、みんな待っているのに、放置している気持ちが理解できない。もっとケアしてもいいんじゃないか。 YouTubeに上がっているのと同じなんだったら、「出るまではこれを聴いていて欲しい」と書くとか。結構がっかりしている。そのうち怒りに変わる気がする。(5/12 7:52, 9:50)

PS2. 2回目にラローチャの演奏を聴いた後、YouTubeのリコメンドを見ていたら、まだ聴いたことのないワイセンベルクのこの曲の演奏があった。1960年代のフランスのTVでのライブだそうで、聴いてみた。もちろん、彼女とは全然違う。一粒一粒がはっきり見える音、ある意味、バッハのようにきっちりと角ばった音、でも、角張り過ぎてはいない、が独特でいい。そして、やっぱり僕はこのテンポ(約42分)が好きだ。彼はブロンフマン同様に、テンポを揺らさず、豪快に一気に弾き切るタイプだ。運動部のような、「男のラフマニノフ」? 僕は、この曲は、その方が乗れる。(5/12 11:17)

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