文章が劇的に「伝わるようになる」鉄板ルール

僕はこういうのは眉唾だと思って大抵読まないのだが、文章を書くのは好きなので見てみた。が、やっぱり僕の意見とはちょっと違った。違和感があったのは、(一番最初に出てきたから、最も重要と言っているであろう、)次のアドバイスだ。

まずは「一文をなるべく短くする」ということです。

全然違うと思う。悪い例として国会の答弁が挙げられているが、答弁はそもそも文章ではなく話し言葉であり(それであれだけ分かりにくいなら相当のものではあるが・・・)、それ以前に、書いた人は分かりやすくしようなんて考えていない(逆に、分かりにくくしようとしている可能性がある)ことが、分かりにくい一番の原因だと思うし、そういうのを例にしても余り意味がないと思う。

そして、良い例に「雪国」(川端康成, 1947)が挙げられているが、筆者の言うとおり、文章は短いしリズム感があるから、読んでいて心地良いし、光景が目に浮かぶけど、本当に分かりやすいのかと思う。

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。
向側の座席から娘が立って来て、島村の前のガラス窓を落した。雪の冷気が流れこんだ。

この文章を読んで、一体どういう光景(見た目以外の話)なのか、川端は何を言いたいのか分かるかと言えば、どうだろう? 僕は分からんね(とは言え、この文章はとても美しく、なんだか分からないからこそ、是非続きを読みたい気分にさせるから、とても良いと思う)。

そもそも、筆者は「情報も1つずつ伝える方がいい」と言うが、上の文章は一つずつ伝えてはいるが、短いブロックに余りにも多くの情報や読み手が考えなくてはならないことが詰め込まれている※。それが「分からない」原因だと思う(もちろん、文学ではそれがおもしろいのだが)。

※例えば、一番最初の「国境」、「長いトンネル」からして、すぐにはなんだか分からないではないか。下手したら、ヨーロッパの山岳地帯を思い浮かべる人も居るかも知れないw ああ、でも、逆に、このブロックはグローバルに通用するんだと感心した。

もう一つ言いたいのは、やたらに短い文を連ねたら、細切れになってしまってリズムが損なわれて、読みにくく・分かりにくくなるだろう(そういう例を書きたいが、面倒だし疲れるので省く。リズムが損なわれる例としては、多くのブログやまとめサイトの、全部の行で改行している文を挙げたい)。

↓ 試しに、この稿の二段落目の文を短くしてみたが、自分で読むせいか、これで分かりやすくなったかどうかは分からない・・・ (14:48)

全然違うと思う。悪い例として国会の答弁が挙げられている。しかし、答弁はそもそも文章ではない。話し言葉だ。それであれだけ分かりにくいなら、相当のものではあるが・・・ それ以前に、書いた人は分かりやすくしようなんて考えていない。逆に、分かりにくくしようとしている可能性がある。そういうことが分かりにくい一番の原因だと思う。だから、答弁を例にしても余り意味がないと思う。

その筆者の他のアドバイスには賛成だが、僕は、文章の長さは問題ではないと考える。「じゃあどうすればいいんだ?」と言われても、「それが一言で言えるなら、昔からみんな苦労していないし、数多くの『文章読本』なんて必要なくなる」と答えるけど、それでは身も蓋もないから一つ書くとすれば、「いろいろな文章を読んで考え・試す」ことだろうか。

 

と、やたらに長い文章を書く者が申しておりますw

 

PS. 実際には、いつも好き好んで、長い、段落が黒くなるw文を書いているから、上のページを見て、ちょっと「うむ、そうだったか」と思い、「では、どうすれば?」と思ったのは正直なところだ。

PS2. 一方で、分かりやすい文章を書くこととは直接関係はないが、「下がり続ける日本人の読解力。「読みやすい本」に潜む脳への悪影響とは」という記事では、読解力などを身に付ける・向上させるために、あえて「読みにくい文章を読もう」(ここでいう読みにくい文章とは、悪文ではなく、いわゆる昔の名作である)と言っている。僕はこちらに賛成だ。そして、読解力が付けば、分かりやすい文章を書く力も付くと思う。

そして、僕がちゃんとした本を読めなくなったのは、その記事に掛かれているように、webなどで斜め読みばかりしているのが関係あるかも知れないと、ちょっと思った。今は本当に、パターン認識のように、まえがきや背景の記述などはすっ飛ばし、見出しやキーワードで重要とか興味のある箇所を探して、そこだけスポットで「見る」ことが多い・・・ (13:39)

PS3. 今、以前から好きな、古谷経衡の記事を読んで安心し、僕の意見が誤っていないことを再確認した。彼もまた長い文だが、分かりにくいなんてことは全くないからだ。むしろ すらすら読める^^ (8/2 9:53)

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2件のコメント

  1. naoki:

    ありますね。1行ずつ改行してるポエムみたいな文章。

    逆に、リンク先にあった国会の答弁書ですが、あれを読みづらくしている要因として行間の狭さが挙げられると思います。あれ、周りの本文と同じくらいの行の高さになったら、それなりに読みやすくなるのではと思います。

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  2. れんと:

    ●へえ、答弁はそういう問題だったんですか(僕はまったく見ませんでした)・・・ じゃあ、この筆者は全く駄目じゃん!て気が・・・ (まあ、きっと、気のせいでしょう(爆))

    そして、意味もなく改行する人たちへのアンチテーゼとして、僕は長い文を書いている、訳でもないですw

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