部品待ちをいい切っ掛けに、アンプ作りを強制休憩している。いつでもできると、頑張り過ぎて疲れてしまい、引越し疲れだった去年の今頃のように、耳の調子が少し悪くなってしまった。

待っている間に、溜まっていたネタを消化したい。休んではいても、やっぱりアンプネタであるw

 

アンプを検討している時か作っている時、アンプの出力のオフセットが気になった時だったか、実際に音楽を掛けている時のスピーカー端子の電圧や電力(出力)はどのくらいなのか計算してみたら、驚くべきことが分かった。

理論的な測定・計算手順は、以下である。

  1. サウンドカードから出す音量(→ 電圧, 振幅)を決める。
  2. その音をアンプに入れて、
  3. スピーカー端子をサウンドカードの入力に繋げて、アンプから出てきた振幅を測定する。
  4. その振幅を電圧や電力に変換する。

この時、以前のようにサウンドカードの入力を壊さないように、スピーカー端子のあとにアッテネータを入れているので、得られた振幅をその分大きくする。(また、音楽を再生する時は、サウンドカードのあとにボリュームを入れ、アンプの前にアッテネータを入れているので、その分小さくする。 ← これは上の方法では関係ない。)

通常は、ポップ音楽の場合のPCからの出力は、レベルメータの読みで-10dBFS前後なので その辺りの電圧と電力を計算してみたら、

サウンドカードの出力とアンプ BA3886のスピーカー出力の関係

サウンドカード出力 (dBFS) スピーカー出力電圧 (V) スピーカー出力電力 (W)
0 357mV 16mW
-7 159mV 3.2mW
-10 113mV 1.5mW
-13 80mV 0.80mW
-16 56mV 0.38mW

 

※スピーカーのインピーダンスは8Ωで計算した。

と、目を疑う小ささとなった。

信じられないので、一応、別の方法で検算してみる。

  • 仕様から、サウンドカードに-10dBFSを出すと、出力端子では 2(V)*1.4(RMS → V)*0.316 (← -10dB)= 885mV
  • ボリューム(15A特性)の良く使う位置(10時辺り)の減衰率は0.075倍
  • アッテネータの減衰率は1/6.7
  • アンプのゲインは10倍

をひっくるめると、スピーカー端子の電圧は、

885 (mV) * 0.075 / 6.7 * 10= 99 (mV)

となり、上の表の-10dBFSの113mVと合うので、間違ってなさそうだ。

でも、サウンドカードから出している電圧よりアンプの出力の電圧が小さいってのは、何かおかしいな・・・ ただ、計算は合っているので、以前にも書いた、「馬鹿らしいこと」をしているだけなのか?

なので、どうやら、僕が普通に聴いている音量は数mWらしい。それに、そもそも"-10dBFS"はピークメーターでの値なので、平均すると1mWすら出てなさそうで、数百μWがいいところではないか。。。

信じられない。

ステレオなので実際の電力は2倍になるが、それでも小さい。

いや、数百Wもの大出力を出したい訳ではないが、計算のどこかに間違いがあって、実は数十mWだったというのなら全く許容できる。ただ、1mWも出てないのに随分大きく聞こえるし、そんなに小さくても雑音にも紛れず音が悪くないのが腑に落ちないのだ。

更に確認したくて、実際に、普通に音楽を掛けている時のスピーカー端子にコードを繋いでサウンドカードに入れて、レベルや波形を見たが、約30mV → 113μWと、(全く想定外で)上の表に書いていないほど小さい値だった。

音楽の音量は変化するから、仮にダイナミックレンジを50dBとすれば最大電力は10万倍になる(仮に70dBなら、なんと1千万倍にもなる)ので、仮に最小を20μWとすれば(理論上は0Wだが、環境騒音で決まるのだろう)最大2Wとなる。そして、70dBを再現したい方は、確かに200W以上要りそうだw

それから、僕の環境ではスピーカーと耳の距離は1mくらいで、それで小さくて済んでいる可能性はある。が、日本の普通の家ならせいぜい2mだろう。距離が2倍だと出力は2倍では済まないが、平均1Wには全く行かないだろう。

もう一つ考えたのは、スピーカーのインピーダンスは周波数で変化するので、例えば低域でインピーダンスが小さく(谷に)なって、単純計算よりも大きな電流を流す必要があるために、実際の音楽では大きな電力が必要なのではないかということだが、調べると、インピーダンスは大きくなることはあっても谷になることはなさそうなので、期待が外れた。

↑ これは間違っているのかも知れない。インピーダンスが大きい(抵抗が大きい)ところでは、同じ電圧を掛けると電流が小さくなるが、電流を一定にしようとすれば、電圧が大きくなって電力も大きくなる。ただ、これは電流駆動のやり方なので、普通のアンプとは違うはずだ。

他には、スピーカーは純抵抗ではなく、コイル(誘導性負荷)なので、動かすのに純抵抗より「パワー」(まさに電力)が要るということなのかも知れない。ここら辺は不得意なところなので、分からない。

僕としてはスピーカーに流れる電流も測って本当のところを調べたいが、結構面倒そうだ・・・

 

いずれにしても、上で試算した電力の10倍(→ 最大20W辺り?)もあれば充分だろう。それなのに、100Wとか200Wとかのアンプが平気で売られているのは一体どうしたことだろうか。車でも数百馬力とかのがバンバンあって、一体どこをどういうふうに走るのかと思うが、あっちはまだ最大出力の1/10くらいは普通に使うだろうから まだ良心的だがw、こっちはサバもいいところだ(云々)

と書いたのだが、そのあとで誘導性負荷に気付いて「試算した電力の10倍(→ 最大20W辺り?)もあれば」を追記したら、実は1/5-1/10くらいになって、車と同じレベルになってしまった。そうだったのか?・・・

 

ただ、もう一つ腑に落ちないのは、通常の環境で必要な電力は平均100mW以下、最大2Wにも行かないのであれば、小さなラジオだって充分な音量を出せそうなのに、実際はそうでなく、ボリュームを大きくすると音が割れるのは、やっぱり上の計算には何か間違いがあって、本当に必要な電力はもう少し大きいのではないかという気はしている。(これも誘導性負荷の関係だろうか?)

まあ、音割れはアンプの出力の問題でなく、スピーカーやケースの問題なのかも知れない。

 

結局、なんだか分からずグダグダになったが、スピーカーが単純な抵抗でないことから、アンプが出すパワーとスピーカーから出るパワー(音量)は同じではなさそうなことが分かった。だから、数百Wのような、音を出したら耳がつぶれそうな出力でも、実際に音として出ていないから みんな無事なのではないか。

車に例えれば、発進時であれば、車体などの慣性力に打ち勝つためのパワー(こっちはトルクだろうけど)に相当するのかと、想像している。

車で思い出したが、昔、電車は発進時に大電流(→ 電圧は一定だろうけど、大電力になる)を消費するのを見た(電流メーターがガッと振れていた)から、あながち間違ってなさそうだ。ただ、今までこういう説明を読んだことがなく、何となく「大出力アンプは いい・必要・パワーが大きいに越したことはない」→「大容量電源、大型トランスと林立したコンデンサ、重量級筐体が必要!」みたいな流れだが、なぜメーカーは説明しないのだろうか?

そして、この想像が合っているなら、コイルを使わないスピーカーを作れば省電力でいいと思うが、余り考える人が居ないのか。コンデンサは容量性負荷でやっぱり駄目だろうから、なにがいいのかは分からない。リボン型スピーカーは磁石を使うようだし、静電型てのはコンデンサ型とも言うらしいから駄目かな。まあ、アンプから直接駆動する訳じゃないからいいのかも知れない。あと、圧電型はコイルやコンデンサよりも素直なイメージがあるから頑張れば行けそうだが、果たして・・・

ほとんど冗談だが、発熱体は誘導性でも容量性でもなさそうだから、「熱スピーカー」なんていいかもねw ペルチェ素子を使うとできそうな気がするが、全然省電力ではないなwww

↑ 「熱音響効果」というものがあるらしいが、オーディオ用スピーカーができるかどうか・・・ (スターリングエンジンを使ったものがあるようだが、ボイスコイルを使っている時点で違う) いずれにしても、アンプに直接繋がるものは難しそうだ。

熱以外だと光か。でも、もう、空気を振動させて音を伝えることにこだわらなくたって いいじゃないかと思ってきた。音にこだわる必要すらないよ。音楽を楽しむのが目的なのに、わざわざ中間的な媒体を振動させて伝えるなんて無駄ではないか? やっぱり、脳に音楽・演奏を直接入れるのがこれからの音楽鑑賞だ(「オーディオ」ですらない)。 − 段々狂って来たと思われるから、このあたりにしておくw

 

そして、切っ掛けとなったオフセットの話をすると、上の電圧の計算が正しいとすれば、通常の音楽の振幅が100mV辺りでオフセットが数mVだったら、10%前後(-20dB以上)が直流となるから、何らかの影響はあるように思った。ただ、直流が音に影響を与えるのは、それでコイルの動きが制限されるためと読んだので、数百Wも入力可能な(= 動ける範囲の大きい)スピーカーがたった数mVの直流で制限されるとは考えにくい。

他には、ネットワーク(高低のスピーカーに音を分ける装置)のコイルが帯磁してしまって(僕のは鉄心だった気がする※)、音を悪くする可能性はある。それが耳閉感や圧迫感の原因の一つなのだろうか?

※その後調べたら、ネットワークに芯入りのコイルは使われるが、鉄心ではないようだ。鉄はよほど良くないのだろう。それに、鉄でなくても帯磁するかも知れないから、気分的には空芯のコイルに換えたいが、まあ、気分の問題ってことで・・・w (4/21 6:30)

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