数か月前にHMVで宣伝を見て発売・公開を待っていた、アンスネスのモーツァルトのピアノ協奏曲のアルバム("Mozart Momentum - 1785" (2021))がSpotifyでも公開されたので、先日早速聴いてみたのだが、(プレビュー的に公開された第20, 21番の各第2楽章での悪い予感のとおり、)残念ながら気に入らなかった。
一番嫌だったのは、彼の癖が出ているのか、あるいは、余計なことをしている(ように感じる)ことだ。一番嫌なのは、装飾の付け方が普通でなくて、まどろこっしいとか煩雑なのだ。他に聴きながら感じたことは、同音連続や3連符が単調とか、引っ掛かるような弾き方とか、切れるように弾くとか、素っ気ないとか、イントロから ちょっと大げさとか、カデンツァが気に入らないとか、彼ならもっと「普通に」かつ良く(つまらなくなく・平凡でなく)弾けるはずなのに、
なんでそうするかなあ・・・
って感じである。
ただ、いいところもあって、基本的にはなかなかシンプルで素直な感じだった(それが貫かれているなら、すごく気に入ったと思う)。それなのに、上のように変さもあって、どうにも不思議だ。ただ、気に入らないながらも乗れるので、やっぱり、彼はいい演奏をしているのだろう。実は彼なりの斬新な解釈なのかも知れない。
そして、オケは綺麗だし(イントロで期待が盛り上がる楽章がある)、ピアノの音も綺麗だから、決して悪いアルバムではない。僕が気に入らない演奏なだけである。
結局、彼は好きだけどこのアルバムは"like"にはできない。そして、メインの上記の2曲だけで聴くのを止めた。
とはいえ、買った当初(2014年)は気に入らなかったラフマニノフのピアノ協奏曲 第2, 3番(2005)※のように、数年後に気に入るかも知れない。だから、まあしばらく温めておこう^^
※今では当時ほど悪く感じないけど、やっぱり速過ぎるとか気に入らないことがあり、ルガンスキー(2005, 2003)のが最高ではある。
j: 2021-06-02 20:54
相変わらず元気そうだ。
れんと: 2021-06-02 21:14
●久し振り。ありがとう。