老化するのは身体だけでなく、PCと その周りも確実に劣化している。少し前に、サブディスプレイ(EIZO M170)の画面(液晶パネル)が見にくくなっているのに気付いた。原因は分からないが、結構前から画面に数本の横筋が出来ていたのが膨らんで虹色のモザイクのように見え(て、なんか モヤモヤwす)るようになった。

メインディスプレイでないから致命的ではないのだが、カレンダーやメールなどいろいろ出して良く見るので、気にはなる。そこで、今と同じスクエア型※で安いものがあれば買おうと思って調べたら、安いどころか、ほとんど売っていないことが分かった。しかも、売っているものは機能的に最低レベルで、僕が必要とする機能、具体的には周囲の明るさに応じて輝度を自動調整する機能、がない。近頃は画質は「大体ちゃんと」見えれば良い(今は「音がすべて」なので^^)が、朝や夜などに眩しいのは困るし、いちいち手で調整したくないのだ。

※全然好きじゃないけど横長でもいいが、置き場所がないので縦に置くとなると、メインと同じ24型でないと今表示しているウインドウが(横幅(= 本来の縦)に)収まらず、それではちょっと大き過ぎるので駄目だし高そうだ。

妹がPCから退却する時にもらって(正確には、元々僕のものをあげたので「回収」して)死蔵していた同S170は ちゃんと使えるし、M170よりコンパクトでいいのだが、輝度の自動調整ができないのでどうしたものかと思った。そしてひらめいた:

M170とS170は、メーカーと画面サイズや主要スペックは同じか同様で発売時期が近いから、実は液晶パネルが同じで、移植できるのではないか?

大昔の「シルエイティー」に似たようなものだろうか? ちょっと違う?w

まず検索したのだが、中のパネルの型番は分からなかった。それで、試しにS170を開けてパネルの型番を調べた。すると、SamsungのLTM170E8-L02 (2004年)だった。その型番で検索したら、データシートが見付かった。

僕らしく、ケースを開ける時にちょっと失敗してしまった。ケースを上下(前後)に割る(開く)溝のすぐ先にフラットケーブル(FFC)があり、たまたまそこに割るためのマイナスドライバーを挿してしまい、FFCの大半が切れてしまった・・・ 思わぬトラップだったw 仕方ないので、FFCはあとで直すことにした。

もちろん、ケースを割る溝周辺は傷だらけになったし、ケースを閉じている爪も何個か折れたが、まあ、古いから問題ない。

それに、ネジ止めしているのに なぜわざわざ爪でも止めるのか、全く気が知れない。余計なお世話だと思う。

次に、M170のパネルの型番も同様に調べたら、同LTM170E8-L03 (2005年)だったので、俄然希望が湧いた。末尾の子番号が1しか違わないのだ。

これのデータシートも見付かったので比較したら、M170のパネルは概ねS170のの上位互換と思われた。違っていたのは以下だった。

  • コントラスト比
  • 応答速度
  • 明るさ
  • 厚さ
  • 液晶
    • 消費電流
    • コネクタの型番 (形状は同じ。実際に挿さった)
    • コネクタのピン(テスト用ピンの有無が違う)
  • バックライト
    • 消費電流
    • 周波数

一覧にすると随分違うように見えるが、互換性があるように思った。

が、そこに素人には分からない落とし穴(後述)があったようだ・・・

あと、データシートを見るまで甘く見ていたのだが、バックライトの電圧は1000Vにも達するので、電流は10mA未満と小さいとはいえ、なかなか怖いものがある。

であるから、居ないとは思うが、気軽に「試してみよう」とは思わないで欲しい。

それで、早速交換してみた。仮付けして試したら、うまい具合に電源が入り、表示も綺麗だった

綺麗なのはパネルが劣化していないせいだと思ったが、甘かった(後述)。

それで、ちゃんとケースに入れて※机に設置したら問題が発覚した。画面が明る過ぎるのだ。パネルが違うために輝度の自動調整がうまく行っていないのかと思って、リセットしたり手で輝度を下げてみたが、0%に設定しても明るかった。

※この時、内蔵スピーカーは使わず、小さいけど雑音が出て余計なので、線を接続しなかった。

どうやら、バックライトの特性に互換性がないようだ。この辺りはデータシートには詳しく書いてなかった気がするが、バックライトを指定された輝度にするための駆動の仕方はメーカーごとのノウハウなのかも知れない。

全然分かっていないのだが、バックライト(CCFL)の明るさは電流を変えるのか(可能なのだろうか?)、駆動周波数を変えるのか、デューティ比を変えるのだろうか。いずれにしても入力と輝度はリニアではなさそうで、(秘蔵の)入力と明るさの変換テーブルがあるのではないかと思う。

がっかりして、M170のパネルを元に戻した

元に戻したら明るさは概ね ちゃんとしたのだが、なぜか電源on後しばらくは暗くなってしまった。分解して光センサなどがおかしくなったのか、劣化して元々そうだったのに気付かなかったのか、設定をリセットして微調整が狂ったのか、原因は分からない。まあ、元々寿命が近いので仕方ない。

ちょっと気になるのは、M170の光センサ基板の裏に 取って付けたようなベージュの板(写真上部)があり、触るとボロボロになるほど劣化していたので、組み直す時にテープで貼ったことだ(写真上部)。その板が関係しているのかも知れない。例えば、使っている光センサの低温時の感度が悪いので、その板で制御部の熱を伝えて温めるようにしているとか。 (7/12 8:33)

→ 昼の明るい時でも、(しばらく電源を切っていたあと)本体が冷えている時に電源をonした後は暗く(ただし、on直後は一瞬明るい)、30分以上経って温まって来ると明るくなるので、やはり、光センサの温度特性のようだ。通常動作時にセンサは本体の熱で温められているので、その状態での明るさ出力を前提に画面輝度を設定しているのではないか?

それで、光センサの後部辺りから本体に掛けて紙の覆いを付けて、温まりやすくしてみた。 (7/12 15:13)

→ 紙の覆いの効果が良く分からなかったので、中に、放熱カバーからセンサ基板に掛けてアルミ箔の伝熱板を付けた。なお、基板の絶縁のために、元のベージュの板は残し、その上にアルミ箔を被せた。それでも大きな改善は感じられない。

センサ基板を見たところ、光センサとしてフォトダイオードが載っており、その出力を増幅するであろうトランジスタも載っていた。想像だが、トランジスタの温度特性の影響で、電源on直後の冷たい時の感度が悪く、「暗い」とみなして画面の輝度を下げているのではないだろうか。 (7/14 12:12)

→ その後調べたら、上記のトランジスタと思って居たのはLDO(電源レギュレータ)だった。更に、フォトダイオードは温度変化による電流変化が大きいようなので、この問題の原因はフォトダイオードの温度特性と推測する。本体が冷えている時(フォトダイオードが通常より暗い出力になる)に画面輝度を設定すると、温まった時に明るくなり過ぎ、逆に、温まっている時に輝度を設定すると、冷えている時に暗くなり過ぎるのだろう。 (7/18 17:30)

→ 上の推測を確かめるため、光センサ基板を本体の外に出してみたのだが、予想に反して動作は改善しなかった。: 本体が温まっている時(センサ基板は室温)に輝度を調整し、電源をoffにし、本体が冷えてから電源をonしたら、センサ基板は室温のはずなのに画面は暗かった。更に、センサ基板をドライヤーで温めても画面は明るくならず、センサをライトで照らしても駄目だった。

つまり、フォトダイオードのあとにアンプがあるとすれば、その温度特性が悪く、あるいは、フォトダイオードの温度補償をする素子があるのなら、それがうまく働いておらず、そうでないなら、フォトダイオード自体が かなり温まらないと正しい照度を出力しないのだと考えられる。経年劣化で特性が変わったのか性能が落ちたのかも知れない。 (7/19 15:45)

 

今後は以下のように進めることにした。

  1. M170が駄目になる・僕が耐えられなくなるまで使い、
  2. その前後に、PCで周囲の明るさを取得してディスプレイの明るさを調整する仕組み(ハード+ソフト)を作り、
  3. サブディスプレイをS170に交換して、上の仕組みで明るさを自動調整する。

それで、周囲の明るさを取得する方法を検討し、手持ちの物でなんとかしようとしたが※無理そうなので、光センサを買うつもりだ。ほとんどのセンサはI2Cというインタフェースなので、それをUSBに変換するアダプタも要る。

※調べたら、LEDでも光を検出できるとのことで、試したら確かに光を近付けると発電することが確認できた。* それで、PCのサウンドインタフェースを使って明るさを音として取り込む方法を試した。確かに、LEDを手で覆ったりライトを当てると振幅が変わったが、感度が悪いうえにリニアでないので、この用途に使うには無理があった。指定した明るさでのon/offに使う程度なら可能かも知れない。

*ここで 先日バラした、光る耳かきの本体が役に立ったw

ちなみに、黄色のLED(小さいもの)が一番発電能力が高かった(それでも、テスターで数十mVと弱い)。白、緑、赤は全然電圧が出なかった。

また、ディスプレイの明るさの設定は、USB経由でDDC(実際にはMCCS)という仕組みで行う予定だ。※ もしS170がDDCで設定出来ない場合は、仕方ないのでxrandrで設定するつもりだ(xrandrはバックライトの明るさを調整する訳ではないので、画質・技術的には今ひとつになりそうだが、できないものは仕方ない)。

※サブディスプレイのM170(S170も同様と期待している)は まあまあDDC, MCCSに対応していて、なんとか明るさを変更できるが、メインディスプレイのCX241は全然対応していない。意味不明の値しか返ってこない。もし対応していて、画面や周囲の明るさが取得できれば光センサが不要だったのに、残念だ。

なかなか面倒だしお金も掛かるので、なるべくM170が長生きすることを願っている。

 

なお、S170の切れたFFCをどうにか直して、S170はちゃんと動いた。すべての制御ボタンが動作した。

最初は新しいFFCを買おうと思ったが、丁度いいものがないうえに高いので、補修(切れた部分の手前を端子にする)することにした。検索結果を参考に、紙ヤスリで被覆を削って切れ目で切った。端子の裏の青いタブはプリットで接着した。今回は瞬間接着剤は効かず、プリットが効いた。

 

PS. 今回いろいろ調べたり試して、次にディスプレイを買うとしたら、もうEIZOは ない気がした。というのは、上にも書いたように、今は画質は特段気にしていないうえに、パネルはSamsungだったし(当時も分かっていた気はする)、ケースの作りは丈夫※ではあるけど開ける時に落とし穴があるなどメンテナンス性が悪いし、DDC・MCCSに準拠していないし、5年保証が売りのはずなのに、CX241の前に使っていたもの(SX2462W)は保証期間内にパネルが故障したら在庫がなくてCX241に交換になってしまったことがある。

※作りの丈夫さは今は怪しそうだ。というのは、CX241は分からないが、前のものは液晶パネルとケースに隙間(2-3mmくらいと記憶している)があったからだ。それに気付いた時は 結構がっかりした。なお、CX241はプロ用だけあって、隙間はない(それで当然だが・・・)。

パネルの在庫の問題は他の方も書かれているので、確信犯のように思った。僕は無料で交換してもらったが、気に入って買った機種が変わってしまった(そのため、本体の色も合わなくなってしまった)し、そもそも、家電などは製造終了後例えば8年は部品を確保することになっているのに、それにすら全然達していないのは いかがなものかと思う。一般人はまだいいが、プロは困るだろうに・・・

ただ、明るさの自動調整みたいな ちょっとした機能が他はないとかだと、やっぱりEIZOにならざるを得ない。でも、今後、「ディスプレイの輝度自動調整システム」を作れば何でもOKだw

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2件のコメント

  1. naoki:

    だんだん、れんとさんがドク化してる気がします。

    いや、本当に尊敬してるんですよ。お持ちの能力を使ってモノ作りされるところとか。

    そのうち、れんとさんの車に乗るときは放射線防護服着るようになったりしてw

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  2. れんと:

    ●ありがとうございます! 励みになります^^ やっぱりドクは尊敬しちゃうので、是非近付きたいです。

    放射線防護服を着るのは面倒ですが、まず、デロリアンが欲しいですwww

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