先日、Linux Mintを20.2に更新したのだが、いつものように苦労した。更新自体は概ね問題なかったのだが、ちょっと使ったら以下のような問題(または変化)が見付かった。多くは何とか対処できたが、できていないものも残って居る。
- 更新
- usrmergeを実行したが、何も変わらない感じ・・・ → 調べても分からなかったし、/usr Merge自体の意義とかメリットが不明なので、対処せず。
- 単なる自己満足じゃないかと思うし、数年したら また変わりそうな気がする。
- その後、sudo dpkg-reconfigure usrmergeでできそうなことが分かったが、未実施。 (→ 参照)
- usrmergeを実行したが、何も変わらない感じ・・・ → 調べても分からなかったし、/usr Merge自体の意義とかメリットが不明なので、対処せず。
- Xfce(またはxfwm)
- パネル(Windowsのタスクバーに相当)
- fcitx(入力メソッド切り替えプログラム)のアイコンが変わってしまった。 → すごく苦労して直した(後述)。
- DateTimeプラグインのフォントが変わってしまった。 → 再設定した。
- Status trayプラグイン中のアイコンの順序が変わってしまった。 → ちょっと苦労して直した(後述)。
- Thunar(ファイルマネージャー): 左側パネルのPlaces(フォルダなど)とDevices(ストレージなど)の上下が逆になった。 → 対処方法不明。大きな問題がないので保留。
- Settings Managerなど、多くのXfce(Mint?)アプリのウインドウの縁が角ばるようになった。 → 面倒なので未対処。 → 前の版の時に、そもそもの問題(Whikerのメニューを開くのが遅くなる)を回避するために止めたxfwmのcompositorを有効にして、試している。 (9/6 6:53)
- xfwmのcompositorを有効にしないと枠が赤くなるウインドウがあるので、以前の版の時に、赤くならないように、テーマのCSSを調整して角ばった枠にすることで対応したが、また赤くなるアプリが増えたようだ。
- 対処するにはテーマのCSS(これが見にくい・・・)を新旧で比較しないといけないので、なかなか面倒だ。
- Chromeのアドレス入力フィールドやブックマークウインドウの入力フィールドなどの縁が赤くなった。 → 未対処。Chromeは余り使わないので保留。
- 上記のテーマのCSSと同じ問題と思われる。 → 使っているテーマ(Mint-X-Sand)の問題(相性?)らしく、compositorを有効にしても直らない。 (9/6 6:53)
- パネル(Windowsのタスクバーに相当)
- アプリ
- Spotify: OSと一緒にバージョンが更新されてしまった。 → パッケージ板はアンインストールし、バックアップから元の版を入れた。
- 元: 1:1.1.42.622.gbd112320-37
- 新: 1:1.1.55.498.gf9a83c60
- 新しい版はデザインがひどいうえに使いにくい(例: 前/後のショートカットキー(Alt+←/→)が効かない)ので、使えるうちは元の版を使い続けたい。
- ひどいことに、古い版は取得できなくなっているので、バックアップがあって良かった。
- 幸い、関連ディレクトリ(主に/usr/share/spotify)がまとまっていて、それを入れるだけで動いた。(将来試すかも知れない)パッケージ版と競合しないように、spotify.origという名前にした。
- Seamonkey(ThunderbirdのLightningの代わりに使っている): なぜか、最初の起動でちゃんと動くようになった感じ。 → 様子を見ている。
- 以前は、OS起動直後に起動するとカレンダーとTODOペインが表示されなかったので、自動で再起動するようにしていた(なぜか、そうすると出ることが多い)が、それが不要になった。
- システムプロセスの起動順序の関係?
- Spotify: OSと一緒にバージョンが更新されてしまった。 → パッケージ板はアンインストールし、バックアップから元の版を入れた。
- 枠が角ばったウインドウ
- 通常のウインドウ
- ChromeのULR欄の枠が赤くなった
Status trayプラグイン中のアイコンの順序が変わってしまった件と対処
Status trayはWindowsではシステムトレイに相当すると思われる。その中のアイコンの順序は設定できるのだが、新しい版では中身の種類("Status notifier"と"Systray icons")ごとに順序は設定できるものの、種類の順序が変えられない。
今までは頻繁に確認するMozc(fcitx)のアイコンを一番上にしていたのだが、上記の種類の順序のため、中間に来るようになり、しかもアイコンもキーボードに変わってしまい(後述)、結構戸惑うようになった。 (→ 図: 上から3番目のキーボードのアイコン)
プラグインの設定では種類の順序の変更は無理だったが、以前使っていたStatus notifierというプラグインは その名のとおりStatus notifierだけを出せるので、併用すれば良さそうなことが分かった。ただ、Systray iconsはStatus trayプラグインでないと出せないので使わざるを得ない。それで、以前の版をバックアップから取り出し、プラグイン名を"Status Tray Plugin (old ver.)"に、ファイル名に"old"を追加して使うことにした。 (→ 順序の変更後(fcitxのアイコンも変えている(後述)))
新しい版のStatus trayプラグインでも、Status notifierのアイコンを隠す設定なら、古い版でなくても同じことができるが、Status trayのアイコンの下に"V"のマーク(隠れたアイコンがあるの意味)が出るのが鬱陶しいので、古い版を使うことにした。全く余計なお世話だ。
- Mint 20.2にしたらStatus trayプラグイン中のアイコンの順序が変わってしまった (上部)
- 以前(Mint 20.1)の順序
- Mint 20.2にしたら、fcitxでMozcが無効時のトレイアイコン(最上部)がキーボードに変わってしまった。
- 随分探して、ようやく問題のキーボードのアイコンが見付かった。
- キーボードのアイコンを置換して、以前のアイコンに戻した。
fcitxのトレイアイコンが変わってしまった件と対処
fcitxはMozc(日本語入力システム)が無効・有効時のアイコンを設定でき、僕はそれで変更していたのだが、新しい版ではその設定が無視されるのか、無効時には必ずキーボードのアイコンが表示されるようになった。 (→ 図: 最上部)
(無理やりではあるが)そのキーボードのアイコンを自分の好みのものに置き換えれば直せるのだが、アイコンのファイルが全然見つからなかった。随分探して、数日後にようやく分かった。"fcitx-kbd-symbolic"(/usr/share/icons/hicolor/scalable/apps/fcitx-kbd-symbolic.svg)だった。今までも検索には出ていたが、通常の場所(/usr/share/icons/テーマ名や/usr/share/fcitx)でないのとSVGのために小さくて灰色だったので、見過ごして居た。そのファイルを置換して、ようやく好みのアイコンに戻せた。
なお、アイコンが見つからない時に、fcitxと同様の機能のiBusを試したが、GoogleによるMozcのibusサポートが終了しているようなのと、微妙に動作が遅くて入力にストレスがあるので止めた。あと、Mozc有効・無効のアイコンが小さくて見にくい(大きくできなかった)のと、ウインドウを切り替える時に一瞬Mozcの丸いアイコンが出るのも気に入らなかった。変換機能についても、試す前は「変換できれば何でもいい」と思って居たものの、Mozcにある予測変換がないのが物足りなかった。 ← iBusは変換しないので、思い違い。Anthyを試した時のことか。
そもそも無料だし、何らかの目的・目標(があるのだと思うが・・・)に向かって日々改良・改善しているのだろうから、バージョン更新時に変更されるのは仕方ないが、余計なお世話とか単なる自己満足的な変更(これが実に多い気がしている。例: usrmerge)とか、不完全なものや退化したものを(誇らしげに)出す(これも実に多い。例: Spotify)のは止めて欲しい。
おまけ: ちょっとした文字サイズの違いが気になる件
(Mintの更新とは関係ない。) 先日、パネルにYL-40のセンサで測定した室温を出すようにしたのだが※、アルファベットと記号(℃)のサイズが微妙に違って見えて気になる。
Rm ℃
と出している場合、"℃"が大きく見える。(→ 図: 中央から少し下) フォント(Liberation Sans)に"℃"(日本語)が入ってないせいかと思い、フォントに入っているアルファベットの"℃"(U+2103)にしても同様だった。(→ 図)
※センサでの測温が大分安定したので、机上の温湿度計を他に移した。なかなかすっきりした。ついでに湿度も分かれば最高だがw
それで仕方なく、"°"(U+00b0) + "C"にした。(→ 図) "°"と"C"に わずかに間が開くのは気になるものの、大きさは問題ないので これにした。
- ℃(日本語)の場合
- ℃(U+2103)の場合
- °(U+00b0) + Cの場合
- 🌡(U+1f321)の場合
- Verdanaで℃(U+2103)の場合
- NarrowでないLiberation sansで℃(U+2103)の場合
なお、フォントには合字(?)用の"°"があり、それだとぴったりくっつきそうだが、使い方が分からないので(というか、いつも失敗している)試していない。 → どうやら、それは本体の上とか下に付けるもののようで、横には付かないようだ。
ついでに、どこかにありそうだと思って探したらあった温度計"🌡"(U+1f321)も試したが、やっぱりわずかに大きいものの、絵のせいか余り目立たない。(→ 図) ただ、絵のために他から ちょっと浮くのと、単位が分からない(と言っても、ここでは℃の他にないが・・・)ので却下した。
書いてから、このブログでは大きさの違いが目立たないこをに気付き、フォントをVerdanaにしたら、フォント自体がちょっと大きいので、サイズを下げて先頭に空白を入れたら いい感じだ。 (→ 図)
と思いきや、今まで使っていたフォントはLiberation Sans Narrowで、それをNarrowでないものにしたら、あっさりと直った。これなら、他と同じフォントなので統一感も向上する。何ともしょうもない話だが、Narrowに含まれる文字が少ないとは思っていなかった。。。
ただ、同じようなものを何度も見たために感覚がおかしくなって(ゲシュタルト崩壊?)、実は直ってない、あるいは、そもそも大きさに違いはないというオチもありそうだ。
→ 一晩経って、改めて見てみると、最終版(NarrowでないLiberation Sans)でもわずかに大きく見えるが、最初のNarrowよりは良いし、Verdanaも同様だ。一方、°+Cは なぜか問題ない。文字の配置による錯覚ではないか。他には、文字のベースラインの違いだろうか。℃は微妙に上になっていて、大きく見えるのか。
いずれにしても、キャプチャしたものをドット単位で比較すれば確認できるがw、さすがに面倒だ。 (9/6 7:05)
→ 面倒だけど比較したら、意外な結果となった。以下に比較図を示す。本当に文字の高さが違っていたのだが、高かったのは"℃"の"°"の部分だった。それがわずかに高い。そして、"°"+"C"だけは、"°"が他の文字と同じ高さなので大きく見えなかった訳だ。
- Verdana: ℃
- Liberation Sans: ℃
- Liberation Sans Narrow: °+C
すっごく微妙だな・・・ そして、人間の感覚の鋭さに改めて驚いた。こんな微妙な差を、40cmくらいのところで感じてしまうのか・・・
これを発展させると、使うフォントによって見る側に無意識に何か(例: 「何となく好き/嫌い」、「何か変」)を感じさせることができそうだ。商品が売れるフォントとか、偉い人の決裁が通りやすいフォントなんてあるかも知れないな。ただ、相手によって感じ方が違うだろうから、いつも同じフォントが受けるとは思えない。 (9/6 9:25)
そして、この問題を丸く収めるには、"°"が高くない"℃"を持つフォントを探すことだが、さすがにしない。そのうち慣れるよwww (9/6 7:33)
→ やっぱりフォントを探した。: "℃"の"°"が上に出っ張らないフォントを探したところ、FreeSans, DejaVu Sans Condensed, Mgen+ 1cp, Mgen+ 2cp, Noto Sans, Noto Sans CJK JP, 源真ゴシックP, NanumGothicなどは"°"が"C"の手前にあって、上には出っ張っていなかった(DejaVu以外はRegularまたはNormal)。
なお、NanumGothicは"°"は上に出ているものの、全体が一段小さいので出っ張らない。ただ、形が今ひとつなので却下した。
字形を比較したところ、大きく分けると、"C"の開口部が広いものと狭いものの2系統あるようだ。そして、FreeSans, Mgen+ 1cp, 源真ゴシックPは開口が狭くて他に合いそうなので、Mintの標準フォントにしている源真ゴシックPにした。 → 源真ゴシックPにしてみたら"°"と"C"が離れているように見えたので再確認したら、なぜか字形が変わっていた(設定ミスだろうか?)。それで、FreeSansに換えた。
源真ゴシックPは好きなのだが、これを見たらがっかりした。おそらく、元のNoto Sansの形を引き継いでいるので仕方ないが、もっといい(日本語)フォントが欲しくなった・・・ この点だけならMgen+ 1cpが良さそうだが、他の字形がちょっと開放的過ぎるので常用はできない。
以下にそれらのキャプチャを示す。
- FreeSans 10
- DejaVu Sans Condensed 9
- Mgen+ 1cp 10
- Mgen+ 2cp 10
- Noto Sans 9
- Noto Sans CJK JP 9
- 源真ゴシックP 10 (間違い)
- 源真ゴシックP 10 (これが本物)
- NanumGothic 10
これで、ようやくすっきりしたはずだ^^ (9/6 14:31)
→ 安心も束の間、良く見たら、再び"℃"がわずかに高いことに気付いてしまった。上の候補の高さを比較し、DejaVu Sans Condensedなら大丈夫そうなので、それにした。他は線の太さ分くらい高いようだ。なかなか気が抜けない。 (9/6 19:57)
※なお、"Rm"はRoomの略で、℃を温度の右に書くと微妙に幅が足りないので、Roomを短縮して上に置いた。ここもちょっと気に入らないが、どうしようもない。 (9/6 14:46)
naoki: 2021-09-08 11:58
バージョンアップの度に色々苦労されていますね。
振り返って僕のバージョン見たら18だったので、重い腰を上げてバージョンも上げるか迷ってますw
れんと: 2021-09-08 12:06
●いじっているせいか、毎回です。こっちも覚悟してますw
あまりいじってない場合は大丈夫かも知れませんが、18からだと変更が大きいので、腰を据えて(気合いを入れて^^)されたほうがいいと思います。
Timeshift(Mint 18.3にはあります)でバックアップしておくと、容易に戻せるので そこは気楽です。
naoki: 2021-09-08 12:09
了解しました。ありがとうございます。