AD・DA・センサモジュールYL-40の温度センサで室温を測れるように苦労していた時、しばしば、YL-40での温度と基準に使っていた温湿度計(シチズン(リズム) 8RD200, 以下、「シチズン大」)の温度が合わない現象が起こっていた。特に、室内に風がない・弱い時に差が出たまましばらく一致しなかった。試行錯誤しているうちに、その原因は、双方の熱容量の差ではないかという結論になった。

書いたあとでシチズン大の情報ページを見たら、なんと、精度は±1℃と想定・想像・記憶より随分悪かった。ここで問題にしている温度差は大きくても0.5℃程度なので、仮にYL-40の温度が正しいとしても、シチズン大としてはそれとの差は仕様に収まっていて、何も問題はない。つまり、以下の努力は ぜーんぶ無意味だった。

と、自己ちゃぶ台返しになってしまったw やっぱり、何をするにも まず正確な情報を得る・確認するのは重要だな(と毎回思うが、いつも忘れている)。

だったら、なぜ、シチズン大は0.1℃単位で表示するのだとは思うが、以前も書いたように、それは「分解能」で、精度とは違うから(論理的には)問題はない。ただ、分解能は高いけど不確かな値を表示するのに意味があるかは、疑問だ。

それでも、全然意味がないとは言えない。例えば、実際の温度が25.5℃のように1℃の区切りでない場合、1℃未満が表示されないと(誤差を考慮・切り捨てまたは切り上げして)24(または25)から27℃の間で表示される(おそらく26℃が一番確率が高いだろう)だろうが、0.1℃単位で表示する場合には24.5から26.5℃の間の値で表示される(おそらく25.5℃付近が一番確率が高いだろう)から、実用上の意味はある程度ある。

けど、1℃単位での表示だって、見た時に誤差を考慮して、例えば表示が26℃だったら「25-27℃の間」と読み替えれば似たようなものだ。ただ、面倒だ。

想像だが、シチズン大はケース(筐体)が大きいから熱容量が大きく、ケースの温度が変わりにくく(変わるのに時間が掛かる)、その熱で温度センサ(サーミスタ)周囲の空気の温度も保温されてしまって、センサが温度変化に応答する速度が遅くなり、(ケースが小さく熱容量の小さい)YL-40での温度との差が生じるのではないか。

ケースには通気口があるが※、風がなければ、基本的にケース内外の対流でしか空気が動かないし、室温が安定していれば対流は起こらないだろうから、小さい穴から出入りする空気の量は少なく、結局、ケースも中の空気もセンサの温度も、室温に追従するにはケース自体の温度が室温になるのを待つ必要があり、かなりの時間が掛かるのだろう。

※ずっと、シチズン大がスピーカーの音の妨げにならないように、良く考えずに脚を畳み、代わりに低い脚(カセットガスのキャップ: 写真の赤い物)を付けて机上に ほぼ寝かせて使っていたが、実は脚の収納部にも通気口があり、それを塞いだために通気性が悪化したのも(、寄与は大きくはないが)良くなかったようだ。

そして、シチズン大の温度応答性を高めるには、可能な限りセンサ周囲のケースをなくして(「ケースなし」が最高)、センサが直接外気に触れるようにすればいいのではないかと考えた。

その考えを発展させて、センサを基板から外して外に露出させることも検討したが、外す時にセンサが壊れる可能性、線が長くなって本来の回路と微妙に異なって精度が変わる(誤差が生じる)可能性、外に出したセンサの保護をするのが面倒、その保護で精度が変わる可能性を考慮して却下した。

試しに、センサ付近のケース側面の開口部を拡大し、ケース背面に穴を開け、更に、センサの脚を少し曲げてケースから離したら随分応答速度が上がったのだが、敏感になり過ぎて温度変動が激しくなって安定しなくなってしまった。風がセンサに直接当たると良くないようだ。

それで、側面の開口付近、センサの手前に防風板を付けてみたら(写真: 横長の白い板。側面の穴からセンサが見えないので、センサに直接風が当たらなくなっただろう)温度が安定した。ただ、再び反応が遅くなった気がした。* それで、センサが背面から見えるくらいに背面の穴を拡大した。※

*まあ、それはそうで、センサに風が当たらなければ、センサの温度変化はやっぱり周囲の空気の温度変化に依存するわけで、温度追従速度は遅くなってしまうだろう。ただ、風がない場合は、防風板の影響は少なそうだが、微妙に熱容量が増えるのだろうか。

※この様は、近頃良く目にするゲーミングマウスを連想させる。そして、全く細かい話だが、あれには「肉抜き」と書かれているけど実際には「皮切り」?なのではなかろうか。

これでもまだ充分ではない(反応が遅い)気がするが(やっぱり、背面のケースを撤去して開放するのが一番良さそうだ)、今は(上のようなことから、シチズン大とYL-40の温度差はYL-40の本質的な問題ではないことが分かったので、)YL-40で測った室温をメインに使うことにして、シチズン大は離れたところに置いて補助的な役割(+湿度用)にしたので、「まあ良し」としている。

ついでに、(というか作業中に力を加えてしまって)電源コードが切れてしまったので交換した。元のコードが短めだったので、少し長くした。あと、半田が今ひとつ雑・変な感じだった。

 

それにしても、温度計(湿度計も同様と思う)は やたらに大きいものを選んでも良くないというのは思いもよらなかった。まあ、物理法則から考えれば確かにそうなのだが、つい、大きければ見やすいし、精度面でも良さそうだ(回路に余裕ができそうだから: 実際には小さいのと同じ回路だと思う)と思ってしまうではないか。

これは車にも似ている。大型車は急加速・停止や急旋回は苦手だが、小型車は得意だ。

一番いいのは、センサが分離できるものだろう。もちろん、何を目的に・重視するかにもよる。時間が掛かっても・遅くてもいいから、安定した温度・湿度が知りたいのなら(ただ、「その値は一体いつのものか」という問題があり、僕にすれば意味があるか疑問だ)、大きいほうがいいだろう。

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