スピーカーの上手な鳴らし方タイムアライメント調整のページを参考に、KEF Q300を測ってみた。(このスピーカーを選んだ理由の一つは、タイムアライメントがちゃんとしてそうだからなのだが、)実際のところ余り期待していなかったのだが、実に良い結果が得られた。何か間違っているような気がする程だ。

2kHz(上側が時間波形、以下同):

Tone burst 2kHz

3kHz:

Tone burst 3kHz

クロスオーバー周波数は2.5kHzなので、どちらの周波数でも、ウーハーとツイーターが両方鳴っていると考えられる。そして、それぞれの波形は、1周期分しかない。ということは、ウーハーとツイーターのタイムアライメントはばっちりということだろう。本当だろうか?

500Hz+5kHz:

Tone burst 500Hz+5kHz

これも、ウーハーとツイーターが両方鳴っている。500Hz 1周期の間に、5kHzが10周期入っている。おそらく、タイムアライメントは合っていると考えられる。

測定が誤っていないことを確かめるには、古いスピーカー(ALR/JORDAN Entry M)を測って、ズレがあることを確認するといいのだが、出すのが面倒だ。でも、頑張って測ってみよう。

測った。が、解釈が難しい。

2kHz:

Entry M TB 2kHz

3kHz:

Entry M TB 3kHz

500Hz+5kHz:

Entry M TB 500Hz+5kHz

クロスオーバー周波数は3kHzなので、3kHzでは両方のスピーカーが鳴っているはずだ。波形は明らかにQ300とは違う。また、500Hz+5kHzでは、500Hz 1周期を超えて5kHzが出ている。これらがタイムアライメントがずれているせいだと言えるのかどうかは、分からない。が、最後の波形は明らかに良くない。ツイーター(もしかしたらウーハー)のダンピングが効いてなくて、余韻のようになっているのではないか。よって、Q300の方が上質だと言えそうだ。

PS. Entry Mの500Hz+5kHzのグラフの意味が分かった。前半の波(約4-6ms)はツイーターとウーハーによる500Hz+5kHz、後半の波(約6-8ms)はウーハーによる5kHzだ。ウーハーのボイスコイルは奥にあるので、ツイーターより発音が遅れているのだろう。ただ、音は2msで約68cm進むので、計算は合わない。ネットワーク回路の遅延が大きいのだろうか。いずれにしても、Q300のアライメントはすごいということが分かった。(10/12 8:02) ← 誤り。ウーハーが遅れるなら、前半の波の500Hz成分も遅れるはず。やはり、ツイーターのダンピングが悪いようだ。ちょっと信じられないが、ダンパーの経年劣化だろうか。(8:08)

PS2. 普通のブックシェルフスピーカーで、ツイーターとウーハーが段差なしで取り付けられている場合に生じる時間差を考えてみた。ツイーターとウーハーのボイスコイルの位置のズレを4cmとした場合、(4/100)×340= 118μs= 0.12msだ。そんなに小さくては、グラフでは容易には見分けられない。小型スピーカーでは、ネットワーク回路による電気的遅延による影響の方が大きいのかも知れない。(8:25)

PS3. Entry Mの遅延時間について、もう少し考えた。3kHzのグラフで、負の振幅が正に比べて小さい。これは、ウーハーの音の遅れのためではないだろうか。つまり、ボイスコイルの位置が前のツイーターの音が先にマイクに到達し、その少し後、ウーハーの音が到達する。ウーハーの正の振幅が、ツイーターの振幅が負の領域に重なるのだろう。そのため、負の振幅が相殺されて減るのではないか。正確な遅延時間は分からないが、仮に5kHzの1/3から1/2周期とすると67~100μsで、ツイーターとウーハーの位置のズレは2.3~3.4cmとなり、実際に有り得る。この観点でQ300のグラフを見ると、2kHzでも3kHzでも負の振幅が小さい。ということは、Q300のアライメントも万全ではないということになる。(9:41)

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