Google play music(以下、GPM)を持ち上げた舌の根が乾かぬうちに、もう気が変わった。というのは、許せないことが出て来たのだ。それは、細かいことだけど、「音楽としてどうよ?!」ということなのだ。GPMの問題は、以下の2つだ。

  1. iPhoneアプリで、指定した曲だけを聴きたいのに、勝手に次の曲が選ばれて掛かる。停めるには、画面を見続けて、丁度終わった時に自分でボタンを押すしかない。
  2. iPhoneでもPCでも、掛かる曲の音量を一定にすることができない(音量の正規化(ノーマライズ)とかリプレイ(再生)ゲイン対応とか呼ばれる)。「ラジオ」で聴いていると、曲に酔って音量が大き過ぎたり小さすぎたりして、頻繁に調整する必要がある。

勝手に(自分で指定していない)次が掛かるのは、全然良くない。「何か掛かっていれば、ユーザーは喜ぶだろう」とでも思っているのだろうか。

(8/25 7:27追記) この問題への暫定対処方法を見つけた。ある程度の長さ(10分とか1時間とか)の無音の曲をアップロードし、聴きたい曲を再生中に、その無音の曲を次に再生させるようにするのだ。そうすれば、勝手に選ばれた曲が次に再生されることはなくなる。そして、無音が続いているうちに、忘れずに一時停止ボタンを押せばいい。もう、慌てることはなくなった。余裕だ。

この暫定対処は、「今の曲が終わったら一時停止」の代わりにも使える。無音になったら一時停止ボタンを押し、次の曲を聴きたくなったら、「次」ボタンを押せばいい。

音量の調整は面倒でイライラする。音質の劣化が嫌でこの機能を嫌う人も居るが、曲が変わるたびにボリュームを調整するなんて、BGMだったら全然リラックスできないし、気が散って曲に聞き入ることもできない。やっぱり、「何か掛かっていればいい」というスタンスなんだろう。あと、今のポップスは、ダイナミックレンジが圧縮されて、ほとんど最大の音量になっている(→ 参考)ので、結果的にどれも同じような音量に聞こえるから、文句を言う人が少ないのかも知れない。

リプレイゲイン対応を追加して欲しいという要望は、何年も前から何度もフォーラムに投稿されているのに()、Googleはずっと放置している。「やっぱりGoogleだ」と思った。技術馬鹿でセンスがないうえに自己中だ。

ではSpotifyはどうだろうと思って(余り期待せずに、でも、藁にもすがる思いで)確認したら、iPhoneで検索結果を選択して再生した場合、期待どおり(当たり前のことなのだが)、その曲だけが掛かって終わった。

また、音量を一定にする機能もあった。ただ、音量を調整する基準(リプレイゲイン)には、曲単位とアルバム単位があるのだが、それらの選択はできず、どちらかは不明だった。それでも、クラシックもポップも、リプレイゲインの異なる連続した曲が自然につながっていたので、うまくやっているようだ。そして、今はPCで「ラジオ」を聴いているのだが、ほとんど音量を変える必要はないから、確かに効果がある。

念のためApple musicも調べたら(どうにかしてLinuxで使えるなら、候補にしてもいいと思った)、曲単位とアルバム単位が指定できるようだ。さすがに、iPodやiTunesを出した会社だけのことはあって、それなりに分かっているようだ。でも、頑なにLinuxに対応しない姿勢は全く論外だ。

つまり、Googleは音楽とは何かは分かっていないが、実現する技術があって、力もあって、金になるからやっているのに対し、Spotifyは、ある程度、音楽を分かっている、そして、音楽が好きな人たちが運営しているのではないかと思った。(Appleは、音楽は分かっているけど、自分以外の世界の価値を認めないのだろう。MSは、いつも頑張ってゴミ何かを製造しているねw)

リプレイゲインに対応しない理由について推測を書くと、この値は、レーベルから提供された曲のファイルには入っていないため、配信サービス提供者が自分で曲のファイルから計算しなければならない。曲数が多いと計算する(簡単に書くと、曲の中で最も大きい値を探す)だけでも大変だし、曲のファイルまたはDBに格納するのも大変そうだ(曲のファイルに入れるとしたら、ファイル数は2倍(オリジナルと配信用)になってしまう)。Googleは、そんな余計な手間を掛けたくなかったが、AppleやSpotifyはちゃんとやったのだろう。

という訳で、今は、例えGPMのいくつかのメリットを捨て、Spotifyのデメリットをのむことになってもいいから、Spotifyにしたくなっている。GPMの最も大きなメリットと考えていた、手持ちの曲をアップロードして各機器で共有できる機能にしたって、よく考えると、手持ちの曲なんて自分で演奏した訳じゃなく、多くは市販のアルバムの曲なので、ほとんどサーバにありそうだ。ないのは、ラジオやTVでのライブなどやマイナーな人だけだ。それらを外で聴くのは諦めればいい。サーバーには、もっと多くの聴くべき曲があるはずだ。

そして、音楽配信サービスのいい点は、もし、その時使っているのより良いサービスが出たら、すぐにでも乗り換られるということだ。乗り換え先のサービスに、自分が聴きたい曲がありさえすればいい。電子書籍と違って、曲やアルバム単位に支払いをしていないので、失うものはほとんどないから。

(8/24 6:50追記) その後、SpotifyのLinux版プレーヤーに問題(指定していない曲もキューに入る、再生キューのクリアができない)が見つかって、試行錯誤していたら、思わぬことに気付いた。設定の"Set the volume level for all songs"(音量を一定にする)が無効になっているようなのだ。Onにしてもoffにしても、音量に違いがない(GPMと同じ音量だった)。一方、純正でないプレーヤーClementineにも同じ設定があって、それをonにすると、音がおかしくなる。音量がふわふわと変動する感じだ。

推測すると、Spotifyの音量を一定にする機能は、リプレイゲインの値を使っている訳ではなく、サーバ側でデータを送信する直前に処理しているのではないか(電話やラジオでは良く使われている技術だが、音楽をちゃんと聴くには使えない)。ところが、実際に使ってみたら音がおかしくなったので、設定を無効にして機能を使わないようにして、しのいでいるのではないか。

(8/24 20:23追記) 気になって、Spotifyの音量正規化について検索したら、音量が大きい時に音量を下げる、ダイナミックコンプレッサーを使っているから、彼らのアルバムの音質が劣化してしまっているというページがあった。そこでは、音質の劣化を防ぐため、この機能をoffにするように書かれている。このページの書かれた年は2012年(アルバムの発売年)のようで結構前だし、他の人はほとんど指摘していないので、今もそうなのかは不明だが、そういう時期があった(僕は今もそうだと思っている)のはほぼ確実だろう。

それなら辻褄が合う。Googleがやらなかった、全曲のリプレイゲインの計算は、Spotifyもやらなかった(やれなかった)のではないか。

結局、前述のSpotifyのプレーヤーの問題もあって、Spotifyは、音楽は分かるが、技術力も誠実さもない感じだ。だったら、GPMに戻った方がマシだ。Googleなら、そのうち、うまい手(例: AI(と言ったって、最後は検索だが)を使う、ネットから持ってくる)でリプレイゲインに対応しそうな気がするが、期待しすぎだろうか。

なかなか難しい選択を迫られている(というか、選択肢が少な過ぎる。まだ日本に入って来ていない、DeezerやTIDALなどを試してみたい!)。結論はまだまだ変わりそうだ。

 

PS. Spotifyは、GPMよりはまともに初出年著作権表示をしようとしているようだ。その点でも、本気度が分かる。

 

ついでに、今日の昼に聴いた曲の短評:

アラン・ルフェーヴルのモーツァルト ピアノ協奏曲 第23番 (2010)をiPhoneのSpotifyアプリで聴いたが、なぜか音がすごく悪かった。品質を変えても変わらなかった。なぜか、モノラルに聞こえる。Spotifyの問題か、iPhoneの問題か、音源の問題か。オケは小編成のようだった。

音質が悪いのは構わなかったが、ピアノが下手だったので止めて、フライシャーとワルター(指揮)の演奏 (c. 1942)に変えた。昔っぽい、きびきびしたオケだった。昔らしく、テンポはちょっと速かったけど、ピアノはずっと良かった。昔の録音なので、音は元から悪いので、音質は気にならなかった。

残念ながら、途中で昼休みが終わってしまった。

(8/24 20:12追記) 上記の、音が悪く、モノラルに聞こえた原因が分かった! iPhoneの防水ケース接続用延長ケーブルの中継コネクタがちゃんと繋がっていなかったので、本当にモノラルだったのだ。挿し込み直したら、格段にいい音になった。接続する時に一旦外したので、その後でしっかり挿さなかったようだ。まったく間抜けだった。

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