[注: 文字の表示のされ方の話ですが、(Linuxで)Chrome系ブラウザで特定のフォント(例: 源真ゴシックP)を使い、特定のズーム表示(例: 110%)にしている方以外には、何のことか分からないと思います・・・]
ある事件の記事を読んで、こち亀だったかに出て来た間抜けな警察署長の名前(「富田ゴメス」とかいったと思う)を思い出したつもりだったのだが、検索しても出てこなかったので、何かの思い違いなのだろう。
それはともかく、その時、(今までも気になってはいたのだが、)「富」という字のうかんむり(宀)に点がない(→ わかんむり(冖)になっている)のはおかしいことに気付いた。今までは、使っているフォントの仕様のせいとか(知らないうちに)当用漢字表のようなものが更新されて、点のない字形(例: 冨士山)に統一されたのだと思い込んでいたのだが、実際には、点のある字形(例: 豊富)は依然として有効なのだ。実際、「富」をワープロ(LibreOffice Writer)でブラウザと同じフォントを指定して表示すると、ちゃんと点がある。
今まで僕のブログを自分のブラウザ(Vivaldi)で見ると、投稿を書く時には両者を区別していたのに、表示するとどちらも点のない字形になっていたので、(何か変だとは思いつつ、)トンでもない思い込みをしていたのだが、「富田ゴメス」の検索結果には点があり、念のため「冨士山」を検索したら点がないので、やっぱりおかしいことが分かり、開発者ツールで見たりスタイルシートを調べたら、どうもフォント指定が良くないようだ。
今までは、自分好みに表示されるフォント(源真ゴシックP)を指定していたのだが、フォント名を漢字で指定するのは駄目なようで、その後に指定していたメイリオ(Meiryo)が有効になっていたせいだと推測している。
そして、今になって気付いたのだが、そもそもスタイルシートでフォントまで指定するのは押し付けがましく、見る側が好きなフォントを自分のブラウザで指定すればいいし、Linuxで余程の物好きでない限り源真ゴシックPなんて入れてないから、全く無意味だった。
そこで、さっき、最も安全であろう、"Sans-Serif"に変更した(無指定でもいいのだが、明朝のようにセリフ付きになると、自分の意図とは雰囲気が違ってしまうので、一応指定した)。
が、どうも僕のブラウザには反映されない(本文では依然として点がない)。FirefoxやChromeやAndroidのOperaでは大丈夫なので、Vivaldiの問題だろう。ブラウザの再起動も効果なかったので、OSを再起動しないと直らないのだろうか?
表示が今までと変わった場合は、上が原因です。もし、ものすごくおかしくなってしまった場合は、ご指摘下さい。
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分かった! フォント指定は悪くなかったのだが、ブラウザの表示設定が悪かった(正確には、フォントとブラウザの表示処理との相性?)。老眼+近眼なので表示のズームを110%にしていたのだが、それだと点が潰れてしまうようだ。100%や130%以上なら問題なく、ちゃんと点が出る。このフォントが好きで、110%の大きさが丁度良かったのに・・・ これを意識して良く見ると、2つは微妙に形が違う(微妙に富の形が崩れている)ので、それで区別はできるが、何とも難儀な話だ。
まあ、富は簡単には手に入らないってことなのだろうw (21:29)
- 100% (問題ないけど読みにくい)
- 110%表示 (富と冨が同じに見える)
- 130% (問題ないけど大き過ぎる)
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問題の原因となっているフォント、源真ゴシックが改良されていないかと思って配布元を調べてみたら、改良はなかったが、「Mgen+」(ムゲンプラス)というフォントがあったので、試してみた。すると、良かった。問題となった110%ズームで富と冨が区別できるうえ、作成者が同じせいか、源真ゴシックにした理由の2つ(「。」などがプロポーショナルになっている字体がある、適度な文字周りの間隔)が満たされている。気のせいか、源真ゴシックより更に丸い(柔らかい)印象で、本当はもっと角ばっている方がいいのだが、他にないので仕方ない(実際には、キャプチャを見比べてもどこが違うか分からないので、本当にわずかな差なのだと思う)。いくつかバリエーションがあったので、一番気に入った"Mgen+ 1pp"にした。執念の甲斐があった。 (8/16 8:03)
- Mgen+なら、110%表示でも富と冨が区別できる!
- Mgen+ 1ppでの表示
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更にしつこく調べたら、Mgen+よりいいフォントが見つかった。Mgen+より源真ゴシックやオリジナルの源ノ角ゴシックに近い、「源暎ゴシックP」である。Mgen+よりは堅く、ちょっとフォーマルな感じなので、僕のイメージに近い。あと、源ノ角ゴシックに近いせいか(高さが高目?)、文字の横線の間隔が若干広くて読みやすい(例: 富と冨)。もちろん富と冨は区別でき、「。」などがプロポーショナルになっている字体があり、文字周りの間隔も適度だ。これで決まりか。あとはこれに合う明朝体もあるといいのだが、滅多に使わないからいいか。 (8/16 10:28)
- 源暎ゴシックPでも富と冨はOK
- 源暎ゴシックPでの表示
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源暎ゴシック、どういう訳か、微妙に「薄い」とかかすれ気味の感じがするのが惜しい。キャプチャをちょっと見比べただけでは分からないのだが、ページ全体を見続けると分かる。これは、「富」のかんむりの点がなくならないことや、横線の間隔が若干広く感じることに関係しているのかも知れない。線がわずかに細いのだろうか。Vivaldiではフォントの太さ(ウェイト, RegularやHeavy)が指定できないので、デフォルトを使うしかない。その濃さでは源真ゴシックがいいのだが・・・ まあ、これ以上は無理だろう。オーディオ同様、僕にはシビアな領域があるようだ。 (8/16 16:23)
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少し使っていたら、源暎ゴシックは縦の隙間(≒行間)がわずかに狭いために窮屈に感じた。それで、やっぱり源真ゴシックに戻すことにした。ただ、更に検索して、富の点への対処方法が分かった。「フォントヒンティング」というものの設定を変えればいいようだ(→ 参照)。フォントに含まれるヒンティング情報を使わず、アンチエイリアスだけをするようにしたら、無事、富の点が表示されるようになった(源真ゴシックのヒンティング情報が今一つ良くないのだろうか?)。
ただ、この設定(~/.config/fontconfig/fonts.conf)はデスクトップ全体に反映されるので、今一つ気に入らない。本当はアプリ個別の設定ファイルで設定できるはずなのだが、できなかった。とりあえず使ってみて、他のアプリに問題が出たら対処することにする。 (8/17 10:03)
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調べたら、特定のフォントの設定を変えることができることが分かった。それで、源真ゴシックではヒンティング情報を使わないようにした。以下に例(~/.config/fontconfig/fonts.conf)を示す。 (8/17 13:41, 8/18 8:50 実際にはアプリとフォントの両方は限定できないようなので修正)
<?xml version="1.0"?> <!DOCTYPE fontconfig SYSTEM "fonts.dtd"> <fontconfig> <!-- Disable hinting of 源真ゴシック. --> <!-- Ref.: https://www.bountysource.com/issues/29473437-how-to-render-notocoloremoji-on-linux and http://6nw.im/p/3N8LTD --> <match target="font"> <test qual="any" name="family" compare="contains"> <string>源真ゴシック</string> </test> <test qual="any" name="family" compare="contains"> <string>Gen Shin Gothic</string> </test> <!-- <edit name="antialias" mode="assign"><bool>true</bool></edit> --> <edit mode="assign" name="hinting"><bool>false</bool></edit> <edit mode="assign" name="autohint"><bool>false</bool></edit> <edit name="hintstyle" mode="assign"><const>hintnone</const></edit> </match> </fontconfig>
(8/18 21:35追記) ヒンティングを有効にしても、autohintを無効にしてhintstyleを"hintmedium"にすれば、大丈夫なことが分かった。
<edit mode="assign" name="hinting"><bool>true</bool></edit> <edit mode="assign" name="autohint"><bool>false</bool></edit> <edit name="hintstyle" mode="assign"><const>hintmedium</const></edit>
PS. 調べたら、署長の名前は合っていた。「屯田五目須」で、字が違うだけだったw こういう名前は読み(音?)で覚えているようだ。当たり前か。
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