HMVで見た、Philippe Giusianoという人のショパンの練習曲(2006)を聴いている。広告のアルバムはなかったので(正確には、そのアルバムでなく、ピアノ協奏曲が聴きたかった)、違うものである。なお、引き合いに出したものの、以下はGiusianoとは関係ない(少しだけ感想を書くと、彼の演奏は悪くないが、ちょっとだけ満足がいかないところがある)。

まったく、曲が綺麗で感心する。以前書いたように、ガラスそのものだ。しかし、透明さや美しさだけでなく、強さやダイナミックさもある(僕は、強音でピアノがうなるような音が好きだ。余談だが、そういう音はベートーヴェンの方が多いように思う。)からすごい。それにしても音が綺麗で、どうしたらこんなに綺麗な音の曲ができるのだろうかと思う。

ベートーヴェンは当時できて来たピアノの能力を発揮させたそうだが、ショパンはベートーヴェンとは全然違うやり方(音)をしていると思う。(多くの曲は知らないが、)いい意味で洗練され過ぎていると言いたい。まったく不純物がなくて、恐ろしくなる。ただ、その純粋さはモーツァルトとは違う。そこが木とガラスの違いのように思う。

ただ、彼の初期のピアノ協奏曲はそうでもなく、どうしても、くすんだ・濁った感じとか野暮ったさに物足りなさを感じてしまって、昔は余り好きでなかったが、近頃はそうでもなく、好きなところが結構あって(例えば、第1番の第2楽章最後の小さい「ピン」という音である。意味は分からないが好きだ)、今回のように結構聴きたい曲になっている。

なお、木工細工と違って、ガラス細工は注意して扱わなければならないし、冷たいから、彼の曲を聴いてほっとすることはできないので、モーツァルトと違って、頻繁に聴きたくなる訳ではない。そういう意味では、ピアノ協奏曲はそこまで行っていないから、他の曲よりも聴きたくなるように思う。

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