昨日、久し振りにコンサートに行った。場所は文京シビックホールで、目当てはルガンスキーのラフマニノフのピアノ協奏曲 第2番だ。これは、確か数か月前に久し振りにコンサート情報を探したら、運良く見つかったものだ。チケットを受け取った時は随分先だと思っていたのだが、いつの間にかその日が来た。

最初に一つ文句を書く。この公演、本来はテミルカーノフの指揮だったのに、直前(11/9)にメールでアレクセーエフへの変更の連絡が来た。健康上の理由だそうだ。実は、その少し前に、ルガンスキーのFBに今後の公演案内が書かれていて、そこにそんなことが書かれていたのだが、海外の話で、日本には(その頃には回復して)来るだろうと思っていたのだが、日本も駄目と知ってちょっとがっかりした。そして、案内のメールには

なお、指揮者の変更に伴うチケット代の払戻し、曲目の変更はございません。

と、実にさらっと何の詫びもなく書いてあったので、結構ムカついた。というのは、当初は(かなり有名な)テミルカーノフの指揮をうたっていて(チケットにも一行目に「ユーリ・テミルカーノフ指揮」と書いてある)、僕も「すごそうだ」と思っていたのに、それがなくなったのだから、結構重要な変更だ。それでも払戻しなしというのは、結構高飛車だと思った。

実際には、僕はテミルカーノフのファンなどではなくて(名前しか知らない)、ルガンスキーさえ来れば問題ないから、キャンセルする気はまったくなくて実害はないのだが、「テミルカーノフだから行こう」と思った人も多かったのではないだろうか。だから、主催者(文京アカデミー)は誠実さに欠けると感じた(この対応は、実際には、他の公演を仕切るジャパンアーツに揃えたのだろうか?)。例えれば、今問題になっている検査偽装みたいなもので、「(規格には余裕があって、)最終的な品質に問題はないから(お前らには違いが分からないから)、気にするな」っていう態度に感じた。人を馬鹿にしてるよ。あと、帰ってから、プログラムに交代後の指揮者の名前とプロフィールが書いてあるのに気付き、怪訝に思った。急遽作り直したのか、前から分かっていた「確信犯」なのか。まあそれはいいけど。(この件、昨日まではそんなに気にしていなかったのだが、書いていたら怒りが高まってしまった。良くないね。。。)

もう一つがっかりしたのは、彼のFBに、日本の後に周るところでは、僕が大好きで、今回も「こっちだったらなあ」と思っていた、ラフマニノフのピアノ協奏曲 第3番を弾くこと書いてあったことだが、それは仕方ない。それぞれの国での人気に合わせたり(実際にはプロモーターの要望なのかも)、彼の考えや熟度があるのだろう。それに、第2番だって好きだ。

つまらないことはここまでにする。

演奏の感想を書くと、題に書いた、「超最高!」に尽きる。

これだけでは、行かなかった人はさっぱり分からず、あまりおもしろくないので、その他に感じたことをちょっと書く。

まず、イントロの和音で、いい演奏になることを確信した。想像だが、あれを弾き出すのは本当に恐ろしいと思う。

彼のピアノは、音が綺麗かつパワフルで、演奏のテンポやタイミングなどすべてのポイントが僕のツボにはまっていたので、聴いていて気持ち良かった(だから好きなのだろう)。うまい表現ができないのだが、「突き抜けるような演奏」というのだろうか。鋭く硬い透明な剣で天井を突きぬくような感じか。聴いていて、こっちまで天井を突き抜けられる気がした。一方、パワフルではあるのだが、マツーエフらのようにやり過ぎないところが重要だ。それから、コンサートではたまにあることだが、(演奏や音に関して)聴いていてがっかりすること(ひどい場合は、即座に帰りたくなることがある)が全くなかった。オケもそうだ。だから、すごく僕の好みに合っていたと思う。

帰りの新幹線で「復習に」同じ曲を彼のアルバムで聴いて(何杯でも行けます!)分かったのだが、アルバムはロマンチック寄りだが、昨日の演奏はパワー寄りだったと思う。僕は昨日の方が好きだ。

ただ、意外にも、最後(・途中でもたま)にオケに負けて、ピアノの音が聞こえないことがあった。あのパワーを持ってしても負けるほどオケが強力なのか、座った位置(今回は、中央だが少し後ろだった)の問題なのか分からない。ただ、今までもそういうことはあったので、ピアノが負けてしまったように思う。でも、そこは指揮者が調整して欲しいと今は思う。が、生でやっていると調整が難しいだろうし、指揮者の位置からホールでの聞こえ方を知るのは難しそうだ。特に、現地で余りリハをやっていなければ、分からないだろう。

あと、(確証はないが)最後でほんのわずかに乱れた(ズレた?)かなと感じた。でも、難なく乗り切っていた。

それから、彼が弾く姿を見るのは初めてだったのだが、弾き方(動き)が意外に派手だった(ユジャ・ワン的)。それだけは予想外で、何となく良くなかった。でも、手の動きがしゅっとしていてかっこいいとは思う。

いずれにしても、気持ち良かった! すごく乗れて、以前のフェドロヴァの時のように身体を激しく動かしたかった(でも、周りに迷惑なので抑えた)。余りにも集中し・乗ったので、終わったらどっと疲れが出た。。。

曲自体に関しては、僕はラフマニノフのピアノ協奏曲は第3番が一番好きなのだが、気持ち良さの点では第2番かも知れないと気付いた。第3番は複雑でテクニカルでおもしろいし(その分、弾き手を選ぶ)、第2番より知名度が低いから、どちらかと言えばマニア的に好きなのだが、第2番は第3番よりストレートで、よりパワーが感じられると思う。あとは、イントロの和音のピアノソロはかっこいいし好きだし、その後の重々しいオケの音も好きだ。だから、コンサートなら第2番も全然悪くないと思った。

感想は以上。と書くと、一部から「何か忘れてませんか?」と言われそうだw つまり、本来のメインの、交響曲だ。チャイコフスキーの第5番だった。以上w では良くないので、ほんの少し感想を書くと、正直言って、全然分からなかった。冒頭からの「木管の曲」という印象と、ドボルザークの雰囲気を少し感じた程度だ。初めて聴くせいもあるが、そもそも交響曲は好きじゃないので、「みんな、よく我慢して聴いていられるなぁ」とさえ思い、寝るか帰るかしたくなった。クラシックを敬遠する人が良く思うことと一緒だ。だから、僕は「クラシック音楽」が好きな訳ではなくて、「好きな(乗れる・楽しい・グッと来る・泣けるなど)音楽」が好きなのだと思う。それはともかく、あのオケは大きい音は迫力あるし、小さい音も綺麗だったのがいいと思う。

アンコールの曲(名前不明)は綺麗だった。上にも書いたように、あのオケはパワーはすごいけれど、案外、静かな曲の方がいいかも知れない。ちなみに、フェドロヴァの時同様、協奏曲の後にルガンスキーがアンコールを弾いた。やっぱり曲名は分からなかった。おそらく、ラフマニノフかと思う。綺麗な曲だったが、やっぱり得意ではない。

 

以下、余談を延々と列挙する。

  • チケットはA席で13000円だった。近頃はコンビニで受け取れるから便利なのだが、システム使用料だの発券手数料だのが掛かるのが、どうも腑に落ちない。特に、前者は何だと思う。昔はぴあなどで買う時、ぴあを使うお金は掛からず、振り込み手数料と送料だけだったのに。券を買う人に渡せるようにするまでが主催者の仕事の気がするが・・・
  • 駅まで歩いたのだが、途中の公園には七五三らしい家族が沢山居て撮影に余念がなかった。銀杏も綺麗で臭かったw
  • 公園にはスケボーのガキが数人居た。板で馬鹿みたいにうるさく音をたてなければ、「ガキ」と敵扱いされずに済むものを・・・ まあ、あれが自己表現と思っているのか、自慢か何かにしたいのだろう。
  • 新幹線はいつものように快適だった。余りにも楽なので、もし「自家用新幹線」があれば、車代わりに欲しいと思ったw
  • 今回、ようやく、20年くらい前から残っていたUSドルのTCと紙幣を両替できた。それぞれ、約21000円と1300円になった。おもしろかったのは、5ドル札1枚が鑑定NGで戻って来たことだ。窓口の人が何回も根気良く試してくれたのだが、駄目だった。よく、海外の紙幣の品質は日本ほどでないと聞くが、それなのかも知れない。あるいは本当に偽札?? いずれにしても、記念品になった。
  • 両替は東京駅のトラベレックスに行ったのだが、予想外に部屋が小さく、客の入るスペースは4畳くらいだった(銀行みたいなのをイメージしていた)。そのせいか、場所が分からずうろうろしてしまった。近くの外国人用の案内所(?)の中かと思って行ったら、前に居たそこの人が教えてくれた。
  • 最初の会社や2番目の会社の時に良く乗っていたので、丸ノ内線はすごく懐かしかった。みんな「都会の人」だったw 他人に関心を持たない(実際にはそうでもないのだが)乾いた雰囲気があって、そういうのは結構好きだ。
  • 懐かしいと言えば、ホールの辺りは2番目の会社の近くでよく歩いたので、やっぱり懐かしかった。
  • 丸ノ内線で、斜め前に「実質ガッキー」(椎木里佳)みたいな人が居た(口紅の感じが似ていた)。なぜかつまらなそうな顔をしていた。本人ではないだろうが、やっぱり都会だなあと思ったw
  • ステージが意外に小さく感じたが、遠かったせいだろうか。オケの人は普通に多かった。
  • 券を買う時、ステージ真ん前の一番いい席が全部対象外になっていて取れなかったのだが、どうも、このホールの友の会のようなものが占めていた気がする。そういう盲点があったようだ。
  • 今回は、珍しく、最初に小さい曲をやらずにいきなり協奏曲だった。案内にも書いてなかったが、書いてなくてもやる場合が多いから、珍しかった。オケはウォーミングアップが難しそうだw
  • オケに、袖なしの衣装で妙に色っぽい(ユジャ・ワン的だった)女性(バイオリン?)が数人居た。チャイコの時は、そういうところに目が行ったw
  • ホールに、昔使われていたピアノが展示してあった。照明対応なのか、つや消しだったのが興味深かった。そのフレームにゼルキンのサインがあった(他にも有名な人が数人書いていた)。日付が1960年なので驚いた。そんなに昔の人だったのか。確かに、案内には大正生まれと書いてあったが、意外だ。
  • ちょっとうるさいことを言えば、そのピアノは、飾られて人生終わりじゃなくて、どこかの学校などに寄付して、ずっと使って貰えれば幸せだろうにと、今思う。
  • 例によって、演奏中にしゃべる馬鹿と紙やビニル袋をガサガサさせる馬鹿が居た。十回くらい死んで欲しい!
  • 演奏が終わって、拍手が終わらないのに帰る馬鹿(隣もそうだった)が多かった。そんなに時間が惜しいなら、(来なくていいから)家で聴けばいいのに!
  • それどころか、小さい鈴をちゃりちゃり鳴らして帰っていた、とんでもない馬鹿も居た。僕の母もそうなのだが、高齢者が財布や携帯に付けているのだろう。本当に自分が見えていないし、常識の更新もしていない・・・
  • ホールは構造が複雑なのに案内板がほとんどなくて不便だった。トイレやクロークがどこにあるのか、どっちに行ったらいいのか、全然分からなかった。自分の席の入り口すら分からず、室内をぐるっと回った。建物や室内は綺麗だが、もう行きたくない。やっぱり、普通のホールの方が良さそうだ。
  • コンサートが終わって余りにも疲れていたので、お腹が空いていたものの、食べる気にならず、そのまま帰ることにした。
  • 広告(パンフ)の枚数が多過ぎて暴力的だった。1cmくらいあったと思う。持ち帰りたくないので、帰る時に目ぼしいもの以外は捨てて来た。こっちのことは考えてないのかな・・・
  • パンフ選びで時間が掛かり、疲れたし面倒なので、アンケートは出さなかった。後でwebで書ければいいのにと思った。そういう点では、お役所由来だから遅れているのかも知れない。
  • 帰りの東京駅の新幹線の待合室はほぼ満員だったが、タイミング良く座れた。
  • 食欲はなかったものの、やっぱりお腹が空いたので、いざという時のために持って行った、レーズンサンドで食いつないだ。暑さのせいか、クリームが溶けていた。
  • 待合室で、なぜか、昔のポップス(曲名が分からない)が聴きたくなった。「エブリバディ ウォンツ ラブ」とか「―ルールザワールド」みたいな節があり、ギターのキラキラした曲。 → Tears For Fearsの"Everybody Wants To Rule The World"(1985)だった。Spotifyに単語を打ち込んだら出て来た。便利だ。
  • 待合室で斜め前に座って居た、医療関係の女性二人の話す様子が明るくて楽しそうだった。何となく、大学の先生と学生で、学会に出た帰りのようだった。不思議なことに、その二人は前にもそこで見た気がする。が、そういう人は多そうだ。
  • 上に書いたように、帰りの新幹線で、「復習」に同じ演奏者の同じ曲を聴いたのだが、周りを気にせず乗れるから良かった。
  • 新幹線の隣はおばさん(といっても、僕より十歳くら若そうだった)二人がのどかで良かった。うるさくしゃべることもせず、のんきに弁当を食べていていい雰囲気だった。いかにもラフマニノフなんて知らなそう(でも、曲を聞かせると、「フィギュアの曲ですねー」とか言いそう)なのだが、実際には、「私、好きなんです!」とか「(昔やってて、)ちょっと弾けます」とか言われて驚かされそうなフシもあって、油断できないw
  • 結局、帰りの新幹線では、オケも指揮者も思い出せなかった。ルガンスキーさえ居ればいいのだw
  • Spotifyのアプリにシャフル再生のボタンがデカデカと出るようになってしまって、不便だ。ログインしてないせいかと思ったが、そうではない。設定があるのだろうか。改悪されてしまったのか。。。
  • GPSロガーアプリで経路を記録したら直線でまったくおもしろくなかったが、最高スピードは244km/hだった。さすがにすごい。昔、Nexus 4では速過ぎるせいか記録できなかったが、AQUOSは大丈夫だ。
  • 宇都宮駅に着いても、やっぱり食べるのが面倒だった(家でゆっくりビールが飲みたかった)ので、食べずにバスで帰ってきた。
  • 駅では、バカが、楽器を使って、全く音楽性のない「何か」をやっていて耳障りだった。あれは音楽でも演奏でもないと信じたい。
  • バスケの試合があったようで、珍しく駅がごった返していた。朝も人が多かった。
  • 20:30頃、無事に帰宅した。ピアノの調律の時にステージを撮影して注意された(何となく嫌な予感はしたのだが・・・)くらいしか、忘れ物や失敗はなかった。こんなことは滅多にない。
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2件のコメント

  1. naoki:

    余談が結構重要ですね。
    本当に、マナーの問題は演奏者に失礼ですし
    本当、10回じゃなくていいから、今すぐ1回死んでほしいと思いますw

    もう30年位前になると思うんですが、
    日本人の女性ピアニストが、
    空き缶の転がる音がしたと言って
    帰ってしまったという話を思い出しました。
    それくらいでいいと思います。

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  2. れんと:

    ●本当にね。。。彼らは何のために(高いお金を払って)来ているのか、自分で分かっているのか、聞いてみたいです。

    それにしても空き缶はキツいですね。そして、その人が今同じことをしたら、炎上してしまうのか賛同されるのか、興味あるところです。

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