良く見るニュースサイトに、定期的に、随筆というのかクラシック音楽界の裏話みたいなのを書く指揮者が居る。その人が初めて出て来た頃は結構楽しみだったのだが、すぐに飽きて、近頃は読まないようになってしまった。どうも、文章がおもしろくないのだ。どうしてかは良く分からないのだが、やっぱり、音楽の人だから文章はそれほどでもないということなのだろうか。それで、昨日くらいから、なぜおもしろくないかの理由を考えたのだが、以下のようなことが大きいかと思う。

  1. 題が結構突飛で引き付けられるけど、中身は意外でも何でもなくてがっかりする。
  2. しかも、大体知っていることばかり。

2番目は、僕が音楽を好きで今までいろいろ調べて来たから仕方ないけど、1番目が良くない。例えば、今週のは、題は「クラシックオーケストラが、リハーサル終了時間を“絶対にオーバーしない”理由」で、「ほう、プロの団員たちは、きっと、『(終わったあとに)彼女・彼に会うからマジで1秒でも早く帰りたい』(キリッ)とか、家族との時間とか自分の遊びの予定、そして、(もちろん?)練習がぎっちり詰まっているんだろうか?」と思って読むと、実際には、組合の規則とかいう、ごくごく当たり前のことでがっかりした。毎回、こういう調子なのだ。

あと、前振りが長く、最後がイマイチだ。延々と背景とか関連とか周辺を書いた後に、本題が少ししかない。そのうえ、大抵最後に一言余計な段落があって、まさに「蛇足」なのだ。書くならもっとうまく溶け込ませてくれればいいのに。。。

そういえば、同じ音楽家でも、N響のオーボエの茂木という人の本を数冊読んだことがあるけど、おもしろかったし、いろいろなことが分かってためになった。だから、もちろんだけど、その人の文章力が大きいのだろう。あと、この人(指揮者)はすごく真面目なんだと思う。別の言葉で言えば、「毒がない」だろうか。

とは言え、「不真面目になれ」とか「毒を持て」などと言う訳にも行かないし、字面どおりの意味ではないので、どうしようもない。逆に、茂木の文章はいかにもおもしろおかしいのだけど、本人はすごく真面目な人だということが伝わって来た。それでもおもしろかった。

音楽で例えれば、この人の演奏は遠慮したい(聴いたことはないから嫌いとかは言えないが、聴くならもっと他に聴きたい人が居るという意味)が、茂木のはちょっと聴いてみたいってとこか・・・

音楽の話になってしまったので更に脱線するが、「真面目」という意味では、日本人を代表する指揮者、小澤も余り聴きたくない。なんというのか、聴いて楽しい想像ができないのである(実際には、全然そんなことはないと思うが)。ストイックさはすごく伝わって来るが、それがこっちにも辛さを感じさせるのかも知れない。

まあ、そういう僕だって、自分の文章が読んでおもしろいか、また読みたくなるかは分からないから、他山の石としたい。

と書いて締めよう。

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