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オーディオ馬鹿の とっても些細な話: 以前も検討した気がするが、その詳細を忘れて再度試したので書く。

Spotifyの音量正規化には、大(loud)、中(normal)、小(quiet)の3種類の音量がある。僕は、ポップ音楽とクラシック音楽両方の音量を手軽に揃え、かつ、他のアプリとも音量を合わせたいので、小にしてPC内部で増幅(7倍)※しているが、増幅するのが馬鹿らしいし音に悪い気がしたので、(他アプリとの音量合わせを諦め、)増幅を止めてボリュームで音量を調整してアンプで増幅するようにしてみた。

※「増幅」とは書いたが、数値演算(乗算)だけで、仮想的なものだ。

何も問題は なかったのだが、昨日くらいから、それは実は音に悪い気がして来た。というのは、PC内部(デジタル)とアンプ(アナログ)での増幅の音に対する影響を比べたら、前者のほうが得策なように思えたのだ。ただ、どのくらい音が劣化するか(データが落ちるか)を検討しないと分からないので した。

まず、PC内部での増幅(7倍)のデータ精度への影響は約1ビット(高々2ビット)で、内部表現(演奏の録音のフォーマットではなく、PC内部の音の処理の話)が20ビット以上なら(おそらく24や32ビットだろう)、DAC(有効精度は20ビット未満)が出す音質には影響がなさそうだ。

次に、更に詳しく検討した。元の演奏の音量(いろいろなものの平均)を1とし、アンプから出す音量をAとした場合のアンプの増幅量を比較した。

元々の(PC内部で増幅する)場合

  • 元の演奏の音量: 1
  • Spotifyの正規化(quiet): x0.45 (-7dB → 約1ビット減少※)
    • 元の演奏の音量を-16 dB LUFS(仮の想定*)、quietで正規化後の平均音量を-23 dB LUFSとして**、-7dB= x0.446とした。
  • PC内部での増幅: x2.24 (7dB)
    • 表現上は約1ビット(1.17ビット)増える※が、実際にはデータの有効数字は増えない。
  • DAC出力の音量: 1.0
  • アンプの増幅量 G1: A

※除算してから乗算するので、内部処理方法によってはデータのビット数が減少しない可能性がある。そうでない場合でも、DACの有効ビット数(20ビット未満)は内部表現のビット数(24または32ビット)より少ないので、実質的には減少分は無視しうる。

*実際には音量は演奏(曲)によって変化するので、これらの値も音量に従って変化する(下の、PC内部で増幅しない場合も同様)。

**Spotifyの情報によれば、quietは-23, normalは-14, loudは-11 dB LUFS。

PC内部では増幅しない(アンプで増幅する)場合

  • 元の演奏の音量: 1
  • Spotifyの正規化(quiet): x0.45 (約1ビット減少)
  • PC内部での増幅: x1 (なし)
  • DAC出力の音量: 0.45
  • アンプの増幅量 G2: A/0.45

A > 0なので、G1 (A) < G2 (A/0.45)となり(比は内部増幅の倍率の約2.2倍, 7dB)、増幅なしの場合はDAC出力が小さく、その分アンプ(ボリュームを含む)での増幅量が大きい。そのため、DACで小さい音量を出すことでの精度劣化(約1ビット分)、アンプまで(コード、ボリューム・アッテネータ)の雑音混入や音質劣化、アンプでの雑音・音質劣化といった負の要因が増える可能性があり、得策ではなさそうだ。

結局、元のまま、PC内部で増幅してDACから出すのが最適そうだということになって、戻した。

いずれにしても、本当にわずかな違い(しかも理論上)の話なので、実用上はどちらでも問題はない。気分の問題である。

と書いたのだが、上記のようにDAC出力の音量が(数値上は)7dB違う(約2.2倍)ので、結構音質に影響がありそうだ。聴いても違いは分からなかった(ただ、何となく音が悪い気がすることがあった。どのようにかは はっきり覚えていないが、音の鮮度が落ちたような気がしたように思う)が、実際にはどうなのだろうか(まあ、「病は気から」的なものだと思うw)。

 

(1/13 8:39) 訂正後に検討したら、Spotifyの音量正規化にquietでなくnormalを使ってPC内での増幅量を減らす(約2.5倍, 8dBに)ほうが得策なようだ。ただ、normalの場合には音量正規化処理で増幅される場合があり、それを増幅するとオーバーフローすることもあり得るので、音質が劣化する可能性がある。が、それは頻繁でなさそうなので、試す余地はある。 → あとで詳しく検討・試行したい。

(1/13 18:01) どうもこの稿は誤りが多い。上記の減らした増幅量は2.5倍でなく約0.79倍(-2dB)である。

  • 元の演奏の音量: 1
  • Spotifyの正規化(normal): x1.3 (+2dB)
    • 元の演奏の音量を-16 dB LUFS(仮の想定)、normalで正規化後の平均音量を-14 dB LUFSとして、+2dB= x1.26とした。
  • PC内部での増幅: x0.79 (-2dB)
    • 当初想定していた音量に合わせるため、Spotifyの正規化で-14dB LUFSになった音量を-16dB LUFSに戻す。
  • DAC出力の音量: 1.0
  • アンプの増幅量 G1: A

これなら、Spotifyの正規化でオーバーフローが起こらない限り、PC内で情報が失われることがないので、音質的には最良だ。

正確には、PC内部での増幅(実際には減衰)をしないのが一番だが、他アプリと音量を合わせたいので、あえてそうする。

さっき この処理を実装して動くようになった。気のせいだとは思うが、音が よりシャキッと(鮮度が上がった)した気がする。もちろん気のせいだ^^

 

(1/13 8:39 Spotifyの音量正規化の音量を訂正し、それに関連する修正・加筆した。; 1/13 12:52 PC内部での増幅ゲインも間違っていたので訂正した。; 1/14 10:55 見にくいので、訂正前の取り消し線の部分などを削除し、補足を追加した。)

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昨日、部屋のスピーカーの特性を定期チェックしたら、なぜか左チャネルの特性が少し変わっていた。主に700-800Hz付近の山の形や頂点の周波数が変わっていた。具体的には、前回までは690Hzが高かったのが780Hzが高くなった。昨日はその辺りのイコライザのフィルタを調整して しのいだが、やっぱり原因が気になった。

約半年の間に700-800Hz辺りの特性が変わった。: L: 青: 前回(2021/6), 紫: 今回(2022/1)

なお、変化は悪いことばかりではなく、上のグラフを見ると分かるが、160-200, 370-400, 500Hz, 1k, 2.6kHz辺りの多くの山が なぜか低くなっているのは いいことだ。

新たに頂点になった周波数(780Hz)の波長を計算してみると、大体44cmだった。それで、そのくらい、あるいはその整数倍の隙間や音の経路差で音が強まっているのではないかと推測した。それで、前回のチェック(去年の6月)からスピーカー周辺で位置を変えたり追加したものはあるか考えたが、特になかった。何も変えていないのに特性が変わるのは不思議だが、可能性を考えた。

まず、メインディスプレイと壁の間隔が44cmくらいで、そこで共鳴しているかと考えたが、元からそうだし、右チャンネルには影響がないし、変えようがないので却下した。

ただ、何か変えようがあるかも知れないので、あとで試したい。

次に気になったのは、初冬に窓に張ったシートである。シートはガラスより手前にあるから、それで反射するなら、その分経路が短くなって周波数が高くなるだろう。ただ、計算してみたら合わなかった。そもそも、シートよりガラスのほうが反射が強そうだ。

それから、気温が下がった影響かと考えたが、温度が下がると音速が下がって、同じ波長(経路差や隙間の間隔に関係する)の周波数は低くなるから今回とは逆である。

更に、床での反射を考えた。前述のとおり、置いてある物や位置は変わっていないから反射の仕方も変わっていないはずだが、調べてみると、スピーカーとマイクの距離と、スピーカー-床-マイクの距離差は90-94cmで、780Hz辺りの波長44-49cmの約2倍となるから強まりそうである。

それで、床への入射を抑制しようと試行錯誤したが、なかなかうまく行かなかった。一番抑えられたのは、机の脇(スピーカー側)に平らにした段ボール箱(= 段ボール板)を立てた場合だった。ただし、机から20cm近く上まで伸ばさないと効果がなかった。これより、どうやら、机の天板での反射も効いていそうなことが分かった。

ただ、そのように遮蔽板を設置すると高音が遮られてしまうので、実施はできない。諦めようと思っていた時に、思い出した。今年のカレンダーのために、それまでスピーカーの直近に置いていたペン立てや猫の置物を反対側に移動していたことを。そんな小さい物は関係ないとは思ったが、ダメ元で元の場所に置いたら、なぜか効果があった。

実際には、前回測定後に作った光・温度センサが元の位置にあって少し位置が違うせいか、完全に同じ特性にはならなかったが、結構良くなった(グラフ1(L, イコライザなし): 調整(ペン立てなどの移動)により、紫だったのが水色となり、前回の青に近付いた。また、イコライザでの補正もれが少なくなった。 → グラフ2(L), グラフ3(LR, 全域))。

なんでそうなるのかは新たな謎だが※、ペン立て(マグカップ)の表面で音が乱反射や屈折し、あるいはカップの凹みで共鳴して、うまい具合にその辺りの音が弱まるのだろうか。

だとしたら、逆に音に悪そうだが、ひとまず山が下がったので、今のところは良しとする。

※あと、これに気付くまでペン立てなどを移していた右側の特性が変わらない理由も謎だ。

 

(1/8 14:52) その後、更に原因を調べたが分からず、しかも、ペン立て(マグカップ)を置いても改善できなくなってしまったので、迷宮入りだ。大きな問題はないので保留としたが、今までのところ、以下(単独でなく、組み合わせ)が原因の可能性があると考えている。

  • 机の天板での反射: 天板(スピーカー側)にマットを敷いたら改善できた。
  • 床での反射: 上述のとおり。
  • メインディスプレイのケースの共振: 叩くと800Hzに近い音が出るが、ゴムテープを貼っても改善できなかった。ゴムテープは軽くて無意味なのか、中の空間が鳴って居るのかも知れない。
  • メインディスプレイの背面と壁の間での共振: 斜めにしても変わらなかったので、関係ない?
  • 工事の騒音: 関係ない可能性が高い。

(1/8 20:45) 原因を知りたかったので、主にメインディスプレイでの共振関連を試したが、関係なかった。更に他の可能性を調べたところ、なんと、左スピーカーの脇に置いたカレンダーが悪かったことが分かった。あんなに小さくても結構な影響があることに驚いた。板なので800Hz付近の音を反射して強めるのだろうか?

そして、(妙だとは思っていたが)マグカップ(ペン立て)には音を改善する効果は ないことが分かった。マグカップを置いて特性が改善されたのでなく、カレンダーを置かないことで変な特性でなくなったのである。それで、今は再びカレンダーを本棚に置いて、元の特性に近くなった。

完全に分かった訳ではないが、ひとまずは片付いたので「ヨシ」。

 

PS. カレンダーのいい置き場所がないのだが、とりあえずは本棚に置いている。ちょっと遠いけど、普段は使わないので良しとするw

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去年の年末に自作アンプBA3886のボリュームを修理した時に、ボリュームの素子を換えた都合で内蔵アッテネータの構成も換えた。すると、何となく音が変わった気がした。それで、作ってから半年後(今頃)にアンプの特性を測って完成時の状態と比較する予定だったので、ついでにアッテネータの特性も調べた。

すると、アッテネータは問題なかった※のだが、アンプの小出力(振幅)時の歪みが増えていた。* 増えたと言っても充分小さいので実用上は問題ないので、それで終わりにしようとしたが、やっぱり、どうして増えたのか気になった。

※だからと言って音が変わらないとは限らないが、とりあえず、特性に問題はなかった。

*例えば、出力が約11mWの時、1kHzの歪み率が完成時の1.3倍になっていた(0.0072% → 0.0093%)。

ボリュームなしでも同様なので、この歪みの増大が音の変化(かも)に関係している訳ではないが、半年でアンプに使っている素子が劣化したりしていたら良くないので、詳しく調べた。

結論としては、歪みの増大の原因は使用したサウンドカード(特にADC)の性能の限界と、雑音(の変動)による測定値の変動によるもので、アンプには問題ないと推測している。

どういうことかと言うと、アンプの出力(振幅)が小さい時は、当然ながらADCに入る信号も小さい。そのため、ADCの雑音成分の割合が増えてダイナミックレンジが狭まる。これが歪みの測定にも影響する。

全高調波歪み率THDは、入力の正弦波の電圧をV1, そのn次高調波の電圧をVn (n= 2..M)とすると、以下のようになる。(→ 参照)

THD= sqrt(ΣVn2)/V1 (n= 2..M)

※THD+Nはsqrt()の中に雑音電圧の成分N2が入る。

ここで、ADCで取り込んだデジタル信号を処理する場合、分母となる入力V1の振幅が小さいとTHDの精度が落ちる(= 求められる歪み率の下限が大きくなる)。

例えば、上の例の、アンプの出力が約11mWの時は、ADC入力の振幅は約0.30Vとなる。それをデシベル表示すると-22.4dBとなる。それが分母に来るので、簡単に言うと、求められる歪み率の下限がこの分だけ上がる。

周波数対振幅・歪みのグラフ(下図)で考えると、入力(上の線)が小さくなると下に下がるので、中段の歪みの線(ほぼ変わらない)との間隔(= 歪み率)が狭まって、測定可能な歪み率の下限が大きくなる。また、一番下のノイズフロアにも近くなるので、その点でも精度が下がる。

サウンドカード: ASUS Essence STX IIの歪み特性グラフの例 (DAC→ADC, 入力: -22dBFS)

ADCの仕様上の歪み率は、入力(1kHz)が-3dBFSの場合に0.0002% (-113dB)だが、DACとADCを直結して測ったところ、入力が-10dBFS以下※の場合には歪み成分の量は概ね-106dBFS(上のグラフでも分かる)で一定であった(この値は仕様より大きいが、DACとADCの歪み率が乗算されるためだろうか)。これをADC固有の「歪み量」と考える。

※入力が-8dBFSでも同様と思われるが、未確認である。ただし、-6dBFSでは増えた。どこかが飽和するのだろうか。

入力が-22.4dBの場合のADC固有の歪み率は約0.0055%であり、これが測定可能な歪み率の下限となる。一方、測定された値は0.0072%や0.0093%で、下限の1.3-1.7倍と、ほとんど余裕がなくて精度が悪そうだ。個人的には少なくとも10倍は欲しい。

もし充分な精度を得ようとしたら、ADCの前にゲインが20倍程度の超低歪みなアンプを入れるのだろうが、そういうものは持っていない(買えばとても高いだろうし、新たに作るとしたら、その歪み率が確認できない)し、そもそもPCのサウンドカードで高精度に測ることに無理があるので、そこまでする意味は少ない。

そして、この余裕のなさのために測定値(歪み率)が変動するのではないかと推測している。実際、何度か測り直したら、完成時の値が得られたこともあった。

不思議なのは、測るたびに歪み率が少しずつ増えたことで、ここから何か分かるかも知れない。

変動の原因を推測すると、サウンドカードに加わる(DACから出る、あるいはADCに入る)雑音の量が時間とともに変動するのではないかと考えている。サウンドカードはPC内にあるので、雑音の状況は いろいろな要因で変動しそうだ。特に、電源からの雑音が怪しい。

そして、特性測定ソフト(REW)は測定のために音を出す前に雑音を測定して減算してTHDを求めているはず(推測)だが、もし音を出している時にホワイトノイズのような雑音が出たら・入ったら、それは歪みとして扱われるので、歪み率が大きくなってしまう。もし減算していない(THD+N)なら、雑音成分は全部歪みになる。

 

いずれにしても、今のところ、アンプには問題ない可能性が高いことが分かったので、ひとまず安心した。

正確な測定のためには もっといいサウンドカード・ADC(例: 24ビット= 約144dBの精度のもの)が必要だが、そもそも今はほとんど売ってないし、アンプの測定のために買うのも馬鹿らしいので、壊れるまでは保留する。

 

(他に、一緒にスピーカー(部屋, 設置)の特性を測った時に もう一つ謎が出て、やっぱりちょっと苦労したのだが、長くなったので別にする。)

 

PS. ボリュームを修理してから少し経って、今日の夜辺りから音が良くなってきた(修理・交換直後の ちょっと活きが悪いとか鮮やかさが足りない感じがなくなった)気がする。そして、再び(いつものように)細かい音が聞こえるようになった。本当に音が変わったのか、慣れなのか、耳の調子が良くなったのか、それ以外かは分からない。

そして、もし本当に音が変化していて、それがボリュームに関係があるとすれば、全くの想像だが、使っているうちにボリュームの抵抗の表面が滑らかになって抵抗値が安定したとか雑音が減ったせいかも知れない。ボリュームには機械の要素があるので、ある程度の慣らしが要るというのは ありそうではないか。 (1/6 20:41)

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先日書いた、ボリュームを最小にしても左から音が出る現象は、ボリュームの素子(可変抵抗器)の故障(接触不良)だった。正確には、僕の改造の仕方が悪くて※、入力のコード(ミニジャックは接触が悪くなって嫌なので、ピンジャックのコードを出した)を動かした時にコード経由*で素子の端子に力が加わり、端子と抵抗の接触が悪くなっていた。

※ただ、記録を見たら(すっかり忘れて居たが、)最初に作った時も、一時的に接触不良になっていた(その時は測り直したら直ったので、「何かの間違い」と片付けた)ようなので、元々の製品の作りも良くないと思う。ボリュームの端子と出力のピンジャックの端子が近過ぎて、きつく曲がったコードの力が掛かりやすいのだ。

*コードには抜け止めを付けていたのだが、コードが硬いため、コードが貫通するケースの穴を支点にして中で動いて居た。こういうのは慣れた方には常識かも知れないが、僕は機械とか構造の知識に乏しくて想像できなかった・・・

ボリュームの抵抗は炭素などで端子と半田付けはできないから、カシメで圧着している(+導電性ペースト?)のだが、そこに力が掛かると動いて接触が悪くなるようだ。 (→ 構造の参照: たまにエラーになるかも)

手持ちのアルプスのものを見たら、端子と抵抗の間に黒いものが塗ってあるようで(壊れたもの(海外製)は銀色か何も塗ってないか)、何となく、そういうところがアルプスが(割高だけど)いいと されている理由なのかも知れないと思った。

昔のTVなどを「叩くと直る」っていう不思議な現象の原因の一つには、こういうことがあったのかも知れない。まあ、これ以外にも、チャンネル切り替えスイッチなど機械的な接触部分は多いし、当時は真空管もあったから、それ以外のこともあるだろう。

そんなことは全然想像できなかったのだが、検索したら問題の現象が起こることがあると分かり(→ 参照)、確かにコードを左右に動かすと音の漏れ方が変わった。それで、試しに端子部をラジオペンチで挟んだりして(ここで力を入れ過ぎると、抵抗が割れてオシマイ)端子が抵抗に密着するようにしたら、直った。

近頃は寒くなったので、元々硬かったコードが より硬くなって、力が伝わりやすかったのだろう。

めでたしめでたし。

などと安心するほど おめでたくはないwので、どう修理するか考えた。: 接触不良になった端子のところに導電性ペースト・塗料などを塗るのが簡単(安直)そうだが、既に接触が悪くなっているうえにペーストがどれだけ持つか不明だから、耐久性や安定性に疑問がある。しかも結構高く(送料を含めて400-1000円)、新しいボリュームを買うほうがマシだ。

それで、元々アンプで使おうと買ったものの使わずに仕舞っていたアルプスのものに交換することにした。これは抵抗値が元のより大きい(100kΩ, 元は10kΩ)ので そのまま交換できないが、新たに買うと高くて(送料込みで500円以上)もったいない(しかも、今は年末年始なので すぐには来ない)ので、回路を修正して使うことにした。

回路は、元々はアッテネータとボリュームを一体化させたもの(ボリュームの入力の前に抵抗を入れた)にしていたが、新しいボリュームは抵抗が大きいため、同じようにすると追加抵抗がかなり大きくなる(数百kΩ)ので良くないと考え、アッテネータを別に追加することにした。

そして、アッテネータを入れる場所(ボリュームの前か後(アンプの前)か)を考えた。: 前に入れると弱まった信号をボリュームで調整するので雑音の点で少し不利だと考えて、ボリュームの後にした。ただ、アッテネータがボリュームの抵抗とアンプの入力抵抗の間に入るから それらの相互作用があるので、問題があったら直すことにした。

アッテネータのゲインを元の-15.6dB(約1/6)に近くしたかったので、手持ちの抵抗でできる、10kΩと47kΩで-15.1dB(約1/5.7)とした。ボリュームに付けてチェックしてみたら、ゲインが想定より少し小さい(-16.5dB)せいか※、音が小さいようだった。おそらく上に書いた相互作用の影響なのだろうが、実用にならないほど音が小さい訳ではないので これにした。

抵抗値を変えたら大きくできたが、片方の抵抗を2本並列にする必要があって面倒なのと、両チャネルで聞いたら(上の時は片方だけだった)それほど小さくなかったので、止めた。

※書いたあとで気付いたが、数字を見ると差があるように見えるものの、実際には0.9dBしか違わないから設計どおりだったと言えるし、聞いても小さくなったとは感じないはずで、単なる思い込みとか片チャネルだったせいだろう(片チャネルだと音量は1/2, -6dBとなる)。

(1/4 12:35) その後、やっぱり もう少し大きいほうが良さそうな気がしたので(クラシック音楽で不足しそうな気がした)、ゲインを-12.3dB(約1/4.1)にした。ゲインは計算やシミュレーションから ずれるうえに、計算上同じゲインでも使う抵抗の大きさによって変わるので、試行錯誤し、10kΩと25.5kΩ(51kを並列に2本)を使った。

聞いた感じでは音量は余り変わらない気がするが、ポップ音楽のボリュームが1目盛り(11時→10時)くらい下げられるようだ。また、音は変わらない(良く言えば、落ち着いた感じ)ので、修理する前は左の接触不良のために変(不自然)な音になっていたのではないか。

それから、今回の問題を再発させないため、構造を改良することにした。最初に書いたように、ボリューム(素子)の端子と出力のピンジャックの端子が近過ぎて、コードが きつく曲がって力が加わりやすいので、ボリュームを180°回転させて、ボリュームまでのコードにゆとりを持たせてカーブを緩やかにすることにした。更に、コードをボリュームに固定して、仮にコードが動いても端子には力が伝わらないようにした。

(1/3 14:00) その後、コードをボリューム(素子)に固定すると力が掛かって良くない気がした(例: ケースが歪んで移動電極と抵抗がズレる)ので、ケースに自作アンプBA3886で余ったボスを貼り、それに結束バンドで固定した

ボリュームを回転させて取り付けると、ボリュームの回り止めの突起がケースの穴に入らなくなるので、突起を折り取り、ボリュームとケースの間に薄いゴムを貼って代わりにした。 (写真: ボリューム右側の黒い四角。左右に2個付けている。)

なお、ケースは台形で前が低くなっていて、ボリュームの端子がケースに接触しないか不安だったので、ブルタックを使ってチェックして端子の曲げ方を調整した。(→ 写真: 一番下の端子の上の薄灰色) 更に、端子に付近のケースにクリアフォルダーや絶縁テープを貼って、端子がケースに接触するのを防いだ。

また、実際に作ってみると、コードが硬くて曲がりにくくて端子に力が加わるようなので、ボリュームの回転量を180°より大きくした。回転させて取り付けた おかげで、ケース内の配線が随分すっきりした

組み上げて、雑音と周波数特性(振幅, 位相, 歪み)を確認したら問題なかったので、仕上げて完成した。と思っていたら、今朝、起きる頃にコードの抜け止めを付け忘れたことに気付いたので付けて、本当に完成した。

例によって ちょっと気になるのは、最初に曲を聴いた時に、音が違う(レンジや左右の広がりが狭い)感じがしたことだ(聴き続けたら直り、逆に、低音が出るようになったと感じた)。これは、元のは接触不良で音が変になっていたのが直って(わずかに)音が変わったためなのか、上記の相互作用の影響なのか、疲れのせいか、毎度の気のせいなのか分からない。あとで、スピーカーやアンプの特性の確認をする時に、ボリューム(+アッテネータ)+アンプの特性もチェックしたい。

(1/4 13:24) ボリューム(+内蔵アッテネータ(ゲイン変更前))+アンプの特性をチェックしたが、問題は なかった。だから、音が違って感じるのは、上に書いたように接触不良で音が変(不自然)になっていたのが直ったためか、接触不良だった左チャネルの音量が大きくなっていて、音のバランスが狂っていたためだと思う。

→ チェックで生じた ちょっとした謎について、別の稿に書いた。また、今(1/6夜)になって、音が変わった感じは直ったようだ。 (1/6 20:47)

 

余談

「1dBの左右音量差でも気になる人が居る」とか書いてあるページがあったが、眉唾だ。仮に分かったとして、それがどのくらい音楽演奏の質や音質に影響を与えるのか疑問だ。頭を少しでも動かしたら、1dBくらい簡単に差が出そうなものだし、単なる音量差なんて脳がいくらでも補正すると思う。

確かに、左右の音量差があると楽器などのバランスが変わって演奏の印象も変わるだろうが、頭や身体の移動による影響を排除するため、それらを(レースカーのシートベルトのように)ガッチリ固定し、空気の動きによる変動も排除するため、空調も停めて聴く必要があるだろう。

そこまで気にしたら、コンサートなんて まず行けないねw

そもそも、そんなことより、部屋やスピーカーの特性による周波数ごとの(左右どころか片チャネルでも)音量差は1dBなんてものじゃないと思うが、それは気にならないのか?? 「別の話」?

実際、僕のボリュームを直す直前は、常用する音量での左右の音量差は10dB以上あったが、音に関しては特に気にならなかった(ちょっと鈍感過ぎるがw)。

 

(1/3 14:00 入力コードの固定方法を変更した件を記述し、写真を追加。)

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自作アンプBA3886完成から半年近く経った。※ 僕が作ったのに、今まで(覚えている限り、)何も問題が なかったのが、とても意外だ。もちろん音はちゃんと出るし、雑音が出たこともない。疲れ以外で耳閉感が出たこともない。それから、直流が出力されることはなかったようで、通常使用時に自動ミュートしたことはなかった(もちろん、スピーカー保護機能が壊れている可能性はある)。更に、天面をシートで塞いでいるおかげで、内部に埃が溜まることもない。そういうことから、アンプは「ちゃんと」動いているようだ。

まあ、半年で壊れたら目も当てられないがw

※最初は、完成から半年経ったと思って題もそういうふうにしていたが、良く調べたらそうでないので半端になった。まあ、年末の締めということでw

それどころか、おそらく、このアンプの音への慣れか僕の耳の調子の関係か気のせいだとは思うが、近頃は演奏の細部が とても良く聞こえるようになり(例: 小さい音が、曲の他の音に紛れずに聞こえ、毎度書いている「発見」がある。音量が小さくても ちゃんと(悪い音でなく)聞こえる)※、なかなか満足している。記憶の限りでは、前のアンプとは大違いだ。

書いてから思い出した。おもしろいのは、元(録音など)から音が悪い演奏は、本当に音が悪く聞こえる。今までも感じていたかも知れないが、より はっきり分かって、「ひどいなあ」と思ってしまうことすら あるようになった。* まさに、昔のフィルムのCMのように、「そうでない方は それなりに」であるw (17:27)

*SpotifyのDaily mixのように いろいろ掛かる場合、音が悪い演奏を聞くとアンプの調子が悪くなったかと心配するのだが、次の曲では直るので そうでないと安心する。

ただ、誤解しないで欲しいのは、僕は音質が悪いと嫌な気分にはなるが、それと演奏の良し悪しは全く別だ。音が悪くたって いい・乗れる演奏は いっぱいあるし、音が良くたってクソな演奏は多い(こっちのほうが多い)。 (17:36)

※こういうのは、良く「エージングの効果が出た」と言われるが、僕は信じていない。というのは、エージングとして例えば数百時間の使用で素子の特性が微妙に変わって音が良くなるとしたら、逆に悪くなることだってあるはずだが、それについて話す人が居ないからだ。

ただ、近頃、ほんのちょっと気付いたことがある。ボリュームを最小にしても、左から わずかに音が出る(以下、「漏れ出る」)のだ。少し調べてみたら以下のような結果となり、アンプではなくボリュームの問題と推測している。

  • ボリュームの前で左右チャネルを入れ替えると、反対側のチャネル(右)から漏れ出るようになる。
  • ボリュームなしで とても小さい音※を出して試すと、左右で聞こえ始める音量に格段の差はない。

※1kまたは2kHzの正弦波を使った。2kHzのほうが聞こえやすいようで、-90dBFSくらい(アンプのゲインを考慮すると、スピーカー出力は約-70dBFS)から聞こえた。この時、アンプの入力は約78μVで、スピーカー出力は約780μV, 0.076μWと、とんでもなく小さい(計算が間違っていないかと心配になる)が、聞こえることに驚く。そんなに小さい量なら、どこかで漏れても仕方ないように思う。

出来た時には漏れていなかったように思うので、ボリュームの素子(例: スライダーの位置ずれ、抵抗値のずれ)か、ボリュームに内蔵したアッテネータの抵抗や配線の被覆や半田が経時劣化でもしたのだろうか?※ 面倒なので、まだボリュームの中を見てはいないが、年内にスピーカーからの再生音の特性の測定(・調整)とアンプの特性と動作のチェックをする予定なので、その時にアンプやボリューム単体のゲインに変化や左右の差がないか調べてみたい。 (その結果は ここに追記したい)

※そういえば、近頃は寒くなったので、経年劣化でなく温度による変化*なのかも知れない。そうであれば、ボリュームの素子、特にスライダーが一番怪しそうだ。

*完成直後の8月と今の平均的な室温を比べると、大体5℃くらい低い(27 → 22℃)。

(12/30 19:29) 近頃、ボリュームの問題が悪化した(漏れる音が大きくなった)ので調べたら、ボリューム(素子)の端子と中の抵抗の接触不良が原因であることが分かったので、素子の交換などをして直した。接触不良は経時劣化で起こったものではなく、僕が改造した時の構造の不備が原因だった。詳細は別途書く予定。 (→ 書いた)

それから、上の件や それ以外の作業をしていたため、年内にはアンプの特性の確認はできず、年明けにする予定だ。

 

PS. 少し前に考えたことを思い出したので書いておく。: サウンドカードに電子ボリューム(デジタルでない、出力振幅を変えるもの)が内蔵されていれば、外付けボリュームが不要になって※、上のような問題は起こらず、音質も多少は向上するはずだが、まだ調べていない。 → 調べたが、残念ながら なさそうだ。あれば資料や図に書いてあるだろうし、コスト上昇と音質劣化の原因になるので、わざわざ付けるとは思えない。

※その代わり、USBなどのボリュームノブが要る。

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オーディオなどのボリュームは、スライド式より回転式がいい以下に理由を挙げる。

  • 回転式だと、つまみに目印(凹凸など)があれば、(見なくても)指の感覚で量の目安が分かるので。
  • スライド式だと、見ないと量が分からないから不便だ。
    • まあ、慣れていれば、左右のつまみ(あれば)や下端からの距離で分かるかも知れない。
    • 逆に、スライド式は、見れば正確に量(何割など)が分かるのがいい。更に、ミキサーなどでは複数の量の関係がパッと見て分かる。
  • あと、スライド式は操作性も回転式に劣る。指の構造から、細かい量の調整は難しい。
    • ただ、録音エンジニアのように、慣れていれば問題ないのかも知れない。
    • そもそも、今は昔のようにミキサーのボリュームをいじることはなく、マウスでやるのかも知れない。

それから、デジタル式ボリュームについての意見を以下に書く。

  • ソフトで描画される部品を回転式にする人は全く分かってない。
    • ないとは思うが、もしタッチパネルでそういうのがあったら、作った奴は大馬鹿者だ。
  • あと、+/-のボタン式は、ハードでもソフトでも最悪だ。まさに安直の権化で、極悪と言えよう。
  • それから、回転式でも、(中がデジタルで)際限なく くるくる回ってしまうものは、(作りによるが、)大抵は駄目だと思う。
    • 例えば、つまみに目印がない(音量がつまみの周りとかディスプレイに出る)とか、電源off時に回しても反映されないとか。

 

あと、スライド式ボリュームには悪い思い出がある。

子どもの頃は、スライド式は いかにもプロっぽくて格好いいから、それが付いたラジカセに憧れて手に入れた。でも、左右の音量が別々のスライドだったので、音量合わせがすごく面倒だった。左右の1mmくらいの差でも気になったが、左右を連結できないので、音量を変える時はいつも苦労した。さすがソニーwww

まあ、普通の人は微妙な差は気にしないのだろうし、聞いても分からないのだが。僕だって、1mmくらいでの音量差は分かってなかったはずで、単に見た目の問題ではあった。

今となっては、音量を左右で違える必要性が思い浮かばないので(同じように聞こえる位置で聞くのが前提・当然だし、アンバランスな位置(左右どちらかに近い)で音量だけを合わせても、位相が合わなくて音が悪くなって無意味なので)、左右別ボリュームどころか、バランス調整すら要らない。

 

左右別ボリュームでの(視覚的)音量差に似た問題に、レベルメーターの感度が左右で微妙に違うことがあった。メーターはボリュームには関係ないのでモノラルで再生すれば同じになるはずだが、1目盛りくらい(0dB付近で1-2dBくらいだったと記憶している)差が出た。気になって修理に出したら、「その程度は仕方ない」みたいな回答だった・・・ 昔から さすがだったwww

今考えると、仮に差が1-2dBくらいだったら実害はなく、やっぱり視覚的・主観的な問題だろう。が、デジタルで出るのでどうしても気になった。それに、そうやっていかにも格好いいデジタルメーターを売りにするのなら、ちゃんと合わせるのが当然ではないか。

そういう意味だけではないが、僕は音量メーターはアナログ表示(針式)がいい。そのほうが本当の音量が感覚的に分かりやすいと思う。ただ、針式は応答が遅いので、ピークがオーバーしないようにするためには、ピークレベルの数値などを一緒に表示すれば良い。

今考えれば、微調整のための素子(半固定抵抗)があるはずで、それで直ると思うのだが、なかったのだろうか(当時、そういう考えで分解しても分からなかった)。メーターのICをポン付けしただけだったのか? それだと入力の抵抗を交換して調整しなくてはならないので、面倒ではある。

でも、今なら(きっと)自分でできるな(遅過ぎwww)。

 

(8/15 8:09 「小ネタいろいろ」より移動, 8:18 整理、少し変更・加筆)

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ツイートする程度のネタだけど、ちょっと残したい気がするので まとめて書く。

  • (オーディオなどの)ボリュームはスライド式より回転式がいい。
    • 回転式だと、つまみに目印の凹凸があれば、(見なくても)指の感覚で量の目安が分かるので。
    • (長くなったので、詳細は「ボリュームは回転式がいい。」に移動した。: 8/15 8:09)
  • 庭先にデーモン・コアがある家・・・
    • 暗く鈍い銀色で、上下半分に分かれる球状の物体が置いてある。ただ、上下が合わさっていても爆発しないので、大丈夫なようだ。
      • ていうか、単に、バーベキューなどで燃やした炭などを入れて消すものかと思われw
  • またしても、イオンモバイルにしてやられた・・・
    • 予想どおり、値下げするそうだ。
    • HISモバイル(590円/月(1GB))に追随しないと流出必至だから、どこまで下げるかと期待していたが、803円/月(0.5GB)と何とも腰砕け的、中途半端だ。700円くらいなら喜んだのに・・・
      • ただ、この程度の差なら手間を掛けてまで移転する気も起こらず、まさに「生かさず殺さず」と思われw
      • そういう意味では、この前の値下げの時もそうだったが、商売がうまい。だが、いつか しっぺ返しを食らうと思う。
  • スポーツで最高の競技会がオリンピックなら、音楽版オリンピックは、例えばショパンコンクール(5年ごと)を各国・地域で転々とやるのはどうだろうか?
    • とはいえ、余りおもしろくなさそうだし、混むのは嫌なので、日本でやっても行かないがw
    • それに、ああいうのは大抵は偉大な人を記念して・冠してするので、結局、国や地域に強く結びついたものになってしまうから、転々とはできないのだろう。まあ、何かのフェスティバルとかコンサートは良くありそうだが、競技会相当ではない。
  • 開かなくなったドライブから光メディアを無理に出す時などに細い穴を押すための、「『クリップを伸ばした暫定ツール』は、要る時に いつもなく、そのたびに作る」法則でもあるのか?
    • そもそも、本当の道具があるはずだが、出て来た ためしがないw
    • ただ、どちらも、使わない時には目にする。

 

結局、オーディオの話が長くなったなw まあ、こうやって追加・修正できるのがツイッターより好きなところだ。

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(「本当にこれで終わりだ。」の舌の根の乾かぬうちにw追加)

自作アンプBA3886の電源・ミュート通知ランプの光を見やすくするための導光を改良した。ストロー+マスキングテープだと光が弱いので、何とかしたかった。調べると、光はプラなどの透明な棒の中を通る(屈折率の関係で棒が曲がっていても通るらしいから、管より棒のほうが良さそう)とのことだったので、(今はコンビニでは左のページにあるような透明なプラのフォークは手に入らないので、)アクリル棒などを買って加工してみようと思った。

疲れでパワーがなくてしばらく店に行けなかったのだが、昨日、眼科(別途投稿予定)からの帰りに100円ショップに寄った。が、なぜか、そういう素材系のものがほとんどなくなって居て、アクリル棒なども全然なかった。使える可能性があったのは、光る耳かき(光の通る先端部を使おうと思った)とタオルハンガー(透明なポリカーボネート製)程度だった。別の店でも同様だったので、光る耳かきを買って来た。

余談: 店で見て居たら、光る耳かきは独り者には全く無用の長物であることに気付いた。自分の耳の中が光っても見えないではないかw それでスマフォで見られるものが売られているのだろう。ただ、それにしたって鏡みたいに左右逆(かどうか不明)など結構怖い気がするが・・・

とりあえず光らせてみたら、予想以上に強烈に明るくて驚いた。まるでライトセーバーのようだ。※ だからでもないが、なるべく非破壊的に分解しようと思った。意外にうまく行き、ほとんど時間が掛からずに、無傷で先端部(導光棒)を外せた

※本体まで煌々と光るので、先端の透明な棒の意味があるのかとか、これを使って耳かきをしたら目がおかしくならないか、ちょっと疑問だw ただ、パッケージの絵に偽りがないどころか謙遜しているのに、感心したw

試しにアンプのランプの上に付けてみたら結構明るかったので、導光棒底部のバリを取り、ブルタックでちゃんと付けてみた。明るくなると思って棒の先端のシリコンのカバーを外したが、明るさにムラが出るのでカバーを付けた。そのほうが明るさが均等かつソフトになっていい。それから、ミュート時の赤は やっぱりいい色だ。この色は妖しくて癖になるw

当初は、うまく使えるようなら、少し曲げて底部がLEDの真上に来るようにしたり、先端を切って丁度いい高さにしようと思って居たが、そのままでも、少し斜めに付いて居るけどLEDの光がちゃんと受けられ、上部全体が光って見やすいので、外れるとか何かにぶつかるとかの不都合がなければこのままにしておくことにした。結局、ほとんどポン付けで うまいこと行ってしまった。それから、光り方が、大昔に欲しかったヤマハ A-5などの羊羹的なランプに似ていていい。

これで、机で椅子に座った状態でも、少し身体を動かせば電源・ミュートの状態が分かるようになったし、遠くからでも状態が分かるようになった。

 

なお、残った本体はちゃんと光るのでスポット的に照らすライトに使えるが、そういう用途があるのか不明だ。更に、先にオーディオ用の光ファイバを付ければ奥まったところも照らせそうだが、そんな用途があるのかも不明だw

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この稿では、自作アンプBA3886の製作に関する、今まで出していなかった素材をまとめて出す。製作に関しては本当にこれで終わりだ。

使わなかった話と写真

  • スピーカー端子の固定
    • 元々の横長の穴にテキトーに付けただけだと、着脱の時に端子が回転してズレるので、ケースをヤスリで削ってちゃんと取り付け穴を作った。そこに端子の広い部分が嵌って固定できた
    • なぜか、端子の間隔は2.54cm(1インチ)くらいがしっくり来たので そうした(つもり)。人間工学的にいい単位なのだろうか?
  • 小さいリレー2個がスキー板みたいに大きな箱に1個ずつスカスカに入って、2個口で送られて来た・・・
    • 間違ってレール(?)2本分(数十個)頼んだかと心配した。
    • 送料無料だからいいけど、ある意味嫌がらせ??
  • ミノムシクリップ付きコードの修理: 駄目になったミノムシは自作したものではなかった。コードが金具に圧着されているところの手前(クリップの反対側)が折れて接触不良になっていた(事前に予想していた圧着部ではなかった)。そのため、引っ張ると簡単にちぎれた。駄目なものは直し、残りは補強した。
    • しかし、直したものもすぐに反対側が駄目になったので、もう寿命と判断し、新しく買うことにした。
    • → 新しいもの(秋月)はつるつる滑って親指を痛くした?? 右の親指の外側だけが痛む。 → しばらく使わずに居たら痛みは軽くはなったが、まだ治らない。他に原因??
      • 滑る以外にバネが硬いせいもある。
      • → 滑りは台所用アルコールや洗剤では落ちないが、ディゾルビットならなんとかなりそうだが、全部にやるのは面倒なので、そのままにしている。
  • 基板の固定
    • 放熱のためにLM3886をベースに付けているので、基板がベースに垂直になっていて固定が難しかったが、ネジ穴に細長いプラ板(DVDケースの背を切ったもの)を付け、それをベースの端とベースを固定しているゴムスポンジの間に挟んで、基板が動きにくくした。
  • 最後のピンジャックの交換
  • ランプの光を延長: 雑音の少ない置き方にしたら、電源・ミュート通知ランプがヒートシンクの陰になって見えなくなったので、とりあえず、ストローの導光管を付け、上端のマスキングテープで散光した。それまでの散光フードは外した。
    • 余っているオーディオ用の光ファイバを使おうかと思ったが、難しそうなので、断念した。
    • 暗い(薄い)が、点いていることは なんとか分かる。
    • ミュート時の赤は、いつもながらいい色だ。
  • ボリュームの入力をピンジャックに
    • 雑音の入りにくい8-oneのコードをボリュームの入力にも使いたくなったので、入力をピンジャックにした
    • 元々アンプの入力に使っていた、中心電極が回ってしまうピンジャックを使った。
      • 期待せずに瞬間接着剤を付けたら、なぜか まあまあ付いていた。
      • まだ弱いが、このコネクタはあまり着脱しないので良しとした。
    • それを、(なぜか手元にあった)ピンプラグのカバーに嵌めた
      • これも弱いが、あまり着脱しないので良しとした。
  • 部屋(スピーカー)での測定結果
    • アンプを換えてもスピーカーでの特性はほとんど同じだった(上(LR)中(L)下(R)、それぞれ2本ずつの線が交換前後の特性)。
    • それでも音が違うのは、動的な特性や複数の音が混じっている場合の挙動が違うせいだろうか?
    • (アンプには関係ないが、)以前からあるLの120Hz辺りの広く深い谷をなんとかしたいが、どうにも難しい。
  • 片付いた作業机の様子
    • さまざまな物がなくなって、随分すっきりした。今はもっと片付いている。

細かい工夫や発見・トラブル・アイデアなど

  • コイルの作り方: キットの説明書には「10回」と大雑把な指定しかなかった(直径は「鉛筆」、ピッチの指定はなし。インダクタンス値の指定もなし)ので、別の回路図で想定されるインダクタンスの値を調べ、便利なページで正確な巻数、直径、ピッチを確認した。
    • まあ、大雑把なものでいいのだとは思うが、基準を明確にしたかった。
  • サーボ基板を繋ぐコネクタを壊した。
    • キットの説明書に何も注意がなかったので、長いコネクタ(3つに分割して使う)をニッパで普通に切り分けたら外装が割れてしまった。。。
    • → かなり苦労して補修したが、接触不良を疑って新しいものに交換した。
    • 上のコイルもそうだが、説明書の写真が不鮮明で見にくかったり回路図の描き方もいい加減(線が接続されていない箇所がある)だったりして、このキットは(箱に比べて)随分大雑把な印象だ。
      • 線が接続されていないってことは、手描きの回路図をドローツールで清書したのだろうか? 当然、シミュレーションもしていないのだろうか。
  • (ヒートシンクを使おうとした時) 基板の奥行きがわずかに(<1mm)広く、LM3886の下部とヒートシンクの接触が不充分だった(隙間ができた)。 → ヒートシンクに力を掛けてLM3886の脚を曲げて外に出した。
  • 何回もの修正・変更で、コンデンサなど大きい部品の外装が(間違って触れた半田コテの)熱でボロボロ・・・
  • 電線は見た目は細くても大電流が流せる。
    • 例: AWG22(径: 約0.6-0.7mm)でも7A前後も流せる。
    • ただ、電源のインピーダンスとは別かも。
      • 過渡特性の関係なのか。特にコネクタは良くなさそうで、大出力時に超低域の歪みが増える。
  • 電源電圧は±12Vか15Vか? → 検討して±15Vにした。
    • DC-DCコンバータの出力は固定(30W)で、それを電圧と電流に按分(?)する(P= IE)のとLM3886の電圧降下の関係で、15Vのほうが最大出力が大きくできるため。
      • 12Vでは電流に比べて電圧が低いため、電源容量に無駄ができてしまう。
      • 書いたあとで気付いたが、ステレオなので左右で同時に大きな音が出る場合が多いことを考えると、電流が多目に取れる12Vのほうが良かったのかも知れない(誤差の範囲かも知れないが)。 (7/6 7:37)
        • まあ、そもそもそこまで大きな音量で聴かないので、実用上は関係ないことは確かだ。
  • 内部のモジュール間の接続にXHコネクタを使ったのは大正解だった。PCの電源で言えば「フルモジュラー式」で、作業や調整や確認の時に半田付けなしで手軽に着脱できるのが良い。
    • ただ、線やコネクタの容量は充分でも電源のインピーダンスが上がるようで、大出力時に中低域の歪みが増えたので、GNDはコネクタなしで直結の線を追加した。
    • あと、入力やスピーカーの音を通す線は接点を減らすために直結にしたので、手軽にできない作業もある。
  • ブレッドボードは便利だが、意外に部品が載らないし、込み入ってくると配線に手こずる。そして、GNDと電源のラインがあったほうがいい。ないと、足りなくて苦労する。あと、ジャンパ線も15本では全然足りない。関係ないけどミノムシも足りない。直しても足りないw
  • エネループは単3ですら強力で、ショートさせると本体もコードも熱くなる。
    • 気付かないでいると、コードの被覆が溶けるのでは?
  • 作業中に工具や部品が落ちそうになった時、咄嗟に取ろうとしないほうがいいのかも。
    • 鋭利なものや熱いものの場合、危険 (例: ナイフやドライバーが太腿に刺さる、火傷する、潰れて壊れる)
  • 段々細くなる半田
    • 太いと横に流れることがあるし、無駄に使うから良くない。
    • 元々は確か1.2mmだったのが、1mm(アンプを作る時に補充) → 0.8mm(最後に補充)となった。
  • 先端が磁石の工具は全然良くない。特にラジオペンチ。
    • 部品やリード線をセットして放そうと思っても くっついたままそのまま戻ってしまうので、苦労が水の泡になる。
    • 使おうと思うと、先端にリード線の切れ端がくっついていて汚らしいし、危険。しかも簡単には外れないから面倒。
  • ハリ玉よりブルタックのほうが柔らかいうえに強くて良い。
    • ただ、剥がしたあとにくっついて少し残ることが多い。柔らかいためで、その分付きがいいので、一長一短。
    • 白でなく薄い水色なので、見えるところに使う場合は問題になるかも(そういう想定のものではないが)。
    • 量も多く、割安な感じ。
  • 半田吸い取り器が全然吸い込まなくて がっかりした。なぜ??
    • その後、使い方を思い出して なんとかなった。ただ、少し弱い感じ。ピストンとシリンダーの隙間が大きいせいか?
  • 基板から外に出している線が折れやすい。
    • 半田の付いた部分が硬く、付いていない部分との境目辺りが弱いようで、何度も線を動かすと切れる。
    • → 接着剤ではうまく保護できず、ブルタックを被せて動きにくくした。
      • 本当は、半田の付いていない部分(被覆)を基板に固定すべきなのだろう。
  • 「海苔」音源(例: ELT)が以前より普通に聴けるのは、歪や雑音が少ないとか、低域の再生能力(← 歪 ← 電源)が上がったせい?
    • それでも、疲れている時は長くは聴けない。

使えたもの/使えなかったもの

  • 最も使えたもの
    • 回路シミュレータ: アナログ回路は詳しくないので、これがないと何も試せなかった。
    • ブレッドボード: 半田付けなしで回路を動かせるのは すごく便利だった。
    • XHコネクタ付きコード(ラジコン用): (上述のとおり)
  • 最も使えなかったもの
    • プラのメッシュ: 電源コードをまとめるのに使おうとしたが、使わず。
      • 触るだけで端がバラける(そうしているうちに、使うところがなくなりそうだった)。それを固定する方法が不明。
      • 僕の確認不足だが、太過ぎた。
    • Scarlett Solo
      • アンプの測定には特性が悪過ぎる。歪みや雑音がサウンドカード(ASUS Essence STX II)の10倍くらい大きい。

参考にした・便利なサイト・ページ

ためになった&なかなかスゴいページ

※以前の投稿で紹介したページは省略した。

指向や考え方などが違うせいか、ページ間で記述が異なる・矛盾していて、どれを採用すればいいか迷うこともあった。例: GNDの処理(1点GND)について

いいパーツの店(通販)

  • 秋月電子通商
    • 基本は ここ一択だが、意外にない物もある。
    • メール便もやってくれるとありがたいが・・・
  • 宮崎電子パーツ
    • 一度しか使っていないが、他の店よりもメール便の送料が安く、欲しいものがそれなりに揃って居た。

 

(7/5 5:14 画像ギャラリーがなくなっていたので、復元した。; 7/5 5:57 加筆・修正; 7/5 6:15 画像を追加; 7/5 9:46 少し加筆・修正; 7/6 7:37 少し加筆)

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当初は他のいくつかの製品・自作アンプと比較しようと思って居たのだが、僕の測定はPCを用いた簡易的なもので、もちろん較正している訳ではなく、公平・客観的な比較ができないので止めた。

すると、以前書いたまとめのコメントでほとんど「全部」だ。としては味気ないので、少しコメントを追加する。その中で、参考程度に他の製品の値も書く。

全般的にBA3886の特性・性能は期待以上(当社比w)となって充分満足しているが、以下だけは あえて言えば「もう少し何とか」したかった。

  • 消費電力: 無音時でも5W近いのは、気にはならないが、現代としては「食い過ぎ」な気はする。
    • メーカー製品の例: ヤマハ A-S501の待機電力は0.5W, DENON PMA-30は0.2W, TEAC AI-503は0.5W以下
      • ただ、これらは待機・スタンバイモード(実質的にoffの状態)の場合と思われ、再生中で無音の時はもっと大きいのだろう。
      • どの製品にも非スタンバイ時の無音時の値が書いてないということは、それほど小さくないのかも知れない。 (検索すれば、誰かが測った値があるかも知れない)
        • → 検索したら、上記の機種はなかったが、PMA-30に近いPMA-60の実測値が出て来た。デジタルアンプにも関わらず、無音時 12-13Wと随分大きいので安心したw
          • そして、スタンバイモードは、車のアイドリングストップと同様に、単なるスペック・規制逃れだけのための欺瞞だと感じた。
        • それから、BA3886に近い、(普通の)AB級らしいトランジスタアンプでは9Wというものがあったので、BA3886の5Wは、まあ、「そんなにおかしくない」と推測できる。
        • 一方、小さいデジタルアンプで1.1Wというものもあったので、5Wは小さいとは言えないのは確かだ。
        • 他には、AVアンプはとんでもない大食いのようで、無音時でも40W近くあるようだ。それどころか、80W以上もある製品すらある。一体何に使っているのだろうか。チャネル数が多いのと、ビデオ回路があるせいだろうか?
  • ゲイン: 5倍程度(以下)にしたかったが、アンプIC(LM3886)の制限で、10倍以下にはできない(発振してしまうそうだ)ので どうしようもない。
    • 入力にボリューム+アッテネータを入れて、全体的なゲインを小さくしても充分な特性が得られたので、良しとしている。
  • クロストーク(チャネルセパレーション): 現状(約92dB @1kHz, 約77dB @10kHz)でも充分良いが、10kHzで80dBくらいだと「完璧」な気がする。ただ、メーカーの製品でも高域はそれほど良くないようだ。
    • 例: A-S501: 50dB以上 (10kHz)
      • なお、消費電力で挙げたその他の製品には記載がなく、その他の特性についてもヤマハほど詳しく書かれて居ない(それどころか、上に挙げなかった一般的なオーディオ機器でも、ヤマハ以上のものは見当たらなかった)が、どういう思想・指向なのか推して知れそうだ。
    • それから、BA3886のL→RとR→Lの漏れ量に差があるのは、アンプ基板とスピーカー端子の位置関係によるのかも知れない。
      • アンプ基板のL側のすぐ脇(距離約3cm)にRのスピーカー端子があるので、Lの信号がRに漏れやすいのではないか。
  • アンプICの温度: 消費電力と同様、もう少し低いといい気がする(現状は、無風時に室温+18℃前後)。が、電源のDC-DCコンバータはもっと熱いので、アンプだけ冷たくても仕方ない。

 

次に、個人的に最も重要と考えている歪みに関して分かった、興味深いこと(カタログに書いてない歪み率の推測方法)を書く。

歪みを測定していて気付いたのだが、どういう訳か、歪みの量(歪み率ではない)は出力が変わってもそれほど変化しなかった。もちろん、出力が限界近くまで大きくなると増大するが、それより充分に小さい場合では ほぼ一定だった。不思議に思って調べたら、例えば、AB級アンプのクロスオーバー歪みの量は振幅によらずほぼ一定という情報(Benchmark社)や、残留雑音(→ THD+NのN)の量がほぼ一定なために、小振幅時には歪み率が増える(→ 歪み量がほぼ一定と解釈した)という情報(new_western_elec)があった。

特性測定ソフトREWで測った「歪み」がTHDなのかTHD+Nなのか未だに判然としないのだが("THD"と書かれているし、歪みのグラフとは別にノイズフロアのグラフが描かれるので、THDだと思っては居る)、いずれにしても、歪み(THDまたはTHD+N)の量は小出力時には ほぼ一定なのは確かそうだ(もちろん、そうでないアンプもあるだろう)。そこから、カタログに書かれていない、小出力時の歪み率を推測する式を考えた。

ある出力P(振幅はA)での歪み率をRとすると、歪み量Dは以下となる。

D= A * R

※書いていて、歪み量は振幅でなく出力に比例するのかも知れないと思ったが、最初の考えどおり振幅を用いる。

一方、振幅Aは負荷をLとすると、

P= A2 / L → A= sqrt(P * L)

となり、L= 8Ωの場合、A= sqrt(P*8) V となる。

ここで、小出力時にはDが一定と仮定すると、Pとは別の出力P'(振幅A')での歪み率R'は、以下のように推測できる。

R= D / A → Dが一定とすると、R'= D / A'

L= 8Ωとし、A'を置換して、 R'= D / sqrt(P' * 8)

Dを置換すると、

R'= R * sqrt(P * 8) / sqrt(P' * 8)

となる。

※これは要するに、典型的な歪み率のグラフ(→ : ページ中のグラフ)の左側の右肩下がりの直線に近い部分の(小出力での)値を推算する。

上の式の妥当性を いくつかの例で検証・推算してみる。以下での歪み率は すべて1kHzでの値である。

1. LM3886(データシート)の歪み率のグラフ(Fig. 23: 1kHz, 8Ω, Vcc= 28V)で試す。 → 式が成り立つ。

※1W付近で歪みが少し増大しているので、その手前の0.7Wでの値を用いる。

  • 0.7W: グラフより約0.005%
    • 0.1Wでは、推定0.013%: グラフでは約0.015%: 概ね合っている。
      • 計算: 0.005/100 * sqrt(0.7*8) / sqrt(0.1*8) *100
    • 0.01Wでは、推定0.041%: グラフでは約0.04%: 合っている。

2. 以前のアンプSAYA SP192ABの歪み率のグラフで試す。 → 式が成り立つ。

※1kHzのグラフは余りにも値が小さく、形状も普通でなくて妥当性に疑問があるので、20kHzを使う。

  • 1W: グラフより約0.009%
  • 0.2Wでは推定0.02%: グラフでは約0.02%: 合っている。
    • 0.1Wでは、推定0.028%
    • 0.01Wでは、推定0.090%

小出力時(0.01W)の歪み率はBA3886の10倍程度と推測でき、実測値の傾向と合っている。

3. new_western_elec 「アンプの歪率カーブの読み方」のVFA-01の歪み率のグラフ(上から2番目)で試す。 → 概ね成り立つ。

  • 1W: グラフより約0.0028%
    • 0.1Wでは、推定0.0089%: 本文の記載は0.007%: 少し大きい。
    • 0.01Wでは、推定0.028%: グラフでは約0.022%: 概ね合っている。

4. オーディオデザインのコラム「パワーアンプの性能・音質比較」のDCPW-100とB社セパレートアンプの歪み率のグラフで試す。 → 1Wからの推算は成り立つ。 (7/5 11:33追加)

  • DCPW-100: 1W: グラフより約0.001%
    • 0.1Wでは、推定0.0032%: グラフでは約0.003%: 合っている。
    • 0.01Wでは、推定0.0010% (グラフはなし)
  • B社: 1W: グラフより約0.008%
    • 0.1Wでは、推定0.025%: グラフでは約0.02%: 合っている。
    • 0.01Wでは、推定0.080% (グラフはなし)

※1Wからの推算は成り立つが、表に書かれている1kHz 80Wの歪み率からの推算値は数倍になった。グラフを見ると、DCPW-100では約10W以上で右下がりでなくなり、B社も傾きが変わっているためだと考えられる。そのため、定格出力に近い大出力での値からの正確な推算は難しいようだ。

5. メーカー製品の(、カタログに書かれていない、)小出力時(0.01W)の歪み率を推算してみる。

  • ヤマハ A-S501
    • カタログ値: 45W時、0.019%以下 → 0.01W時、推定約1.3%以下
  • DENON PMA-30
    • カタログ値: 定格出力-3dB時、0.05% → 0.01W時、推定約1.6%
      • 「定格出力-3dB」の意味が不明だが、電力比として定格出力(20W)*0.5= 10Wとした。
  • TEAC AI-503
    • カタログ値: 1W時、0.005%以下 → 0.01W時、推定約0.050%以下

あくまでも個人的な推測だが、カタログ・仕様に大出力時の歪み率を載せているものは、その値が かなり小さくないと、小出力時の歪み率は良くなさそうだ。もちろん、それらが特別な技術・回路を使っていて(例えば、デジタルアンプの特性はAB級とは違う可能性が高い)、小出力時の歪みを低減させている可能性もある(であれば、カタログにもそのように書くし、小出力時の値も出すはずではあるが・・・)。

すごく穿ったことを書くと、まず、

メーカーは、良い機能やスペックは必ず出す

ことは確実だ(じゃなかったら、何のために新しい技術・製品を作っているか分からない)。とすれば、カタログのテンプレートにならって定格出力時の歪みを載せたとしても、他製品に比べて小出力時の歪みがすごく小さければ、それも出すはずだ。値どころかグラフすらも出していないということは、小出力時の歪みは良くないと想像できる。

そのことは技術者もメーカーも百も承知だけど(そりゃあ、社内で測ったグラフを見れば一目瞭然だ)、(今までの流れで作っていては)どうにもできないので、(いかにも目をひく)大出力向けの機能や性能をうたって、(一般ユーザーにとって最も重要な)小出力時の特性については(知ら)なかったことにして(、なおかつ、大出力時の話を書くことで、ユーザーには小出力でもいかにも良さそうに思わせて)いるのではないだろうか? (あくまでも僕の想像だが、そうだったら全く嫌だね)

また、当然のことかも知れないが、最大出力が大きなアンプより、小さなもの(しかも、カタログでの歪み率が小さいもの)の方が小出力時の歪み率が小さそうだ。要するに、やたらに出力が大きいアンプは良くなさそうだ。 → 大は小を兼ねない。

ちょっと違うけど、車に例えれば、大排気量・大パワーの車は いいと言われるが、小排気量・小パワーの車の「おいしいところ」(大抵は回転数の高いところ)をキープして走るほうがおもしろいのに通じるかも知れない。実際には、排気量・パワーに関わらず、トルクが大きい車が一番楽だし走りやすいと思うがw

もちろん、歪み率が大きい/小さいからといって音が悪い/良いとは言えないが、僕は、歪みは少ないに越したことはないと思うので、仮に次にアンプを買うとしたら、上の方法で選別してみたい。

 

最後に、このBA3886を作る時に、いくつかの候補の中から、特に歪みに着目してLM3886を採用したのは正解だった。そもそもデータシートでの(小出力時の)値が良く(歪みが少ない)、自分の測定結果もそれに反せず良かった。

そして、BA3886の音が良く(正確には、再生能力が高く)感じる原因が歪みの少なさにあるのか(あるいは、雑音の少なさかも知れない)は不明だ(し、そもそも音がいいのか悪いのかも確かでない)が、少なくとも、数値上は当初の期待・要望に違わないものが出来た。

そういう点で、BA3886は技術的には成功だったと言える。

 

(7/5 11:33 歪み率の推算例を追加、例の番号を修正)

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