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名前すら分からない人だ。

Care (1898) by Talbot Hughes, from Artvee

この目、顔が たまらない。何度見ても飽きない。一体どういう人で、どういう状況(背景)だったのだろうか? あと、どうして こんなコスプレみたいな格好をしているのか(いくら昔でも、これが普通の格好とは思えない)も知りたい。

有名な絵画なら「モナリザ」が 近い立ち位置の気がするが、僕は こっちのほうがずっといい。

書いたあとで思ったが、こういう絵はブロマイド(詳しくないが、今のトレカ?)に相当するものだったのかも知れない。当然 お金持ち用で、オーダーで描いたのではないか。そして、これは そういう客の中でも魔法使いとかコスプレのようなものが趣味の、奇人※の要望で描いたのかも知れない。もしそうであれば、昔も今みたいな趣味は あったようだ。と、想像は膨らむ。

※その人の屋敷の壁には こういうのが ずらっと並んで居て、客に自慢して(呆れられて)いた??

(4/17 15:42: 気になっていて書き忘れたこと) この人の顔が少し赤いのも謎だ。: 明らかに顔だけ赤く塗っているので、間違ってや下手でではなく、意図的にそうしたのは確かだ。これは当時の一般的な化粧なのか、このコスプレの形態なのか、(何かの理由で)顔を赤らめているのか(その状態を描いたのか)、それ以外か。是非知りたいなあ・・・

これはタルボット・ヒューズの"Care"で、120年くらい前の作品だが、それほど有名ではないらしく、調べても詳細や背景が分からなかった(だから日本語の題もないようだ)。もちろん、モデルの名前も分からない。

(ツイートしたのか、以前ここに書いたのか定かでないが、)これについて学芸員などの専門家に教えてもらいたくて、近くの美術館を調べたが、そういうサービスはなかった。都内の国立美術館も同様だったので、がっかりした。あと、国内の美術館の所蔵品を通して検索できるデータベースのようなもの※がないのにもがっかりした(国立美術館だけとか、限定的なものはある)。

※この作者の作品を置いているところなら、何か分かるかもと思った。

それで、ものは試しにAI(ChatGPTなど)に聞いてみた(例: 概要, 絵のリンクを示して「どういう絵?」, どこで見られるか)が、(当然なのだろうが、)インターネット(この場合はWikipediaがほとんどでは?)に公開されている情報しかベースにしていないようで、「分からない」とか、(良く書かれているように)間違った情報(この場合、同名の別人や全く別の作品)を平気で回答して来た。

「どこで見られるか」は、美術館を想定していたのに(確か、英語で"Where-"と聞いたので、物理的な場所の意図は伝わったはず)、画像のページのURLを示された。まあ間違っては いないが、結構がっかりした。

しかも、URLが おかしくて見られなかった。が、「見られない」と言ったら、修正を繰り返して最後には見られたのは ちょっとすごい(でも、その画像が正しかったかは不明(怪しい))。普通の人間のサポートだと、マニュアルどおりの回答しかできずに無理ではないか?w

だから、AIは便利だけど、知らないことを考えて導き出せるものでもなさそう(導き出したとしても、区別や確からしさを示さないので困る)だから、現状では過度に期待できないように感じた。

これを見付けたのは、あるツイート(↓)でだった。

ツイート: @Estetism_jp (2023/3/20)

その後、上の絵と同年代の1900年前後の服などにも気になるものが出て来た。

リンク: @wikivictorian

ただし、なぜか、肩や腕が膨らんでないことが条件で、上の2, 3番目は好みでない(2番目は全体的には いいが、肩から腕が惜しい)。つまり、タイトな服がいいっていうフェチ的なことなのだろうか?? ただ、スカートは膨らんで居ても問題ないのが謎だ。

そういえば、それに関係あるかは分からないが、アール・ヌーヴォー(この時代だった らしい)は綺麗だと思うけど余り好きじゃない。ミュシャ(近頃ツイートされることが多い)も同様に好きではない。

更に、以前にも見たことのある、ミレー(「ミレイ」と書くことが多いようだが、「ミレー」もある。ミレーは英仏に居たが英のほう)のオフィーリアも(少しコミカルなのに可哀想なところが)いい。あと、ミレーにはドレスの布の描写が すごい絵(The Black Brunswicker, 1860)もある。

Ophelia (1851-1852) by Sir John Everett Millais, from Wikipedia

調べると、この頃はヴィクトリア朝(1837-1901)とのことだ。偶然だろうが、大好きな映画BTTFの舞台となった年代(1985, 1955, 2015, 1885)にも入っている。

ただし、BTTFはUSだし、1885年の"3"は好きではない。

 

そもそもの切っ掛けになったのは、下の静物画だ。ヴィクトリア朝より更に前の17世紀の、ホーホストラーテンという人の作品である。

ツイート: @bijutsufan (2023/2/17)

何の変哲もない感じだけど(ただ、何を意味しているのかは分からない)、なぜか気に入った。色遣いや物や配置が いいのだろうか? 全然古さを感じなかったので、17世紀と知って驚いた。僕にしてみれば、20世紀と言われても おかしくない。

その他にもツイートされる絵などを見ていると、どうやら15-17世紀辺りも好みであることが分かった。が、昔過ぎて全くイメージが湧かない。その頃の絵を見ると、本当にそういう時代があったのかと不思議に思うくらいだ。

時代の呼び方を調べたら、14-15世紀は中世、14-16世紀はルネサンスとのことだが、17世紀には そういう呼び名はないようだ。

絵画ではないが、昔から好きだったシェークスピアは16-17世紀(1564-1616)で上の絵の頃に近く、どういう訳か その辺りは好きな(馴染みがある?)ようだ。

 

そして、中世の絵は素朴な感じがいい。: 例えば、下の左の猫と人の絵(本の挿絵?, 14世紀)は まるで鳥獣戯画のようだ。※

※調べると、鳥獣戯画(12-13世紀)のほうが先だったようだ。

リンク: @CathyRLowe, @WeirdMedieval

それから、上の右のドラゴンと蛇の絵(おそらく部分, 15世紀)は、個人的には、ドラゴン(鳥山明の漫画に出て来そう)は余り怖くないけど蛇が怖いという逆転現象がおかしい。実際に見たことのないものの怖さは想像できないからだろうか。

 

という具合に、中高生の頃は歴史は覚えるばかり(しかも、時代も場所も あっち行ったりこっち行ったりで脈絡がない)で詰まらなくて全く興味がなかったが、こうやって興味のあるものが見付かると俄然やる気が出るからおもしろい。

以前も音楽など芸術について書いたが、学校の授業も こういう風に進めると いい気がするものの、芸術と違って「勉強」の教科だと そうは いかない気はする。が、そもそも、歴史などを きっちり覚えることに意味があるかというと どうだろうなという気もする。まあ、文系に進む人には意味があるか。でも、細かいことを覚えることには意味がないと思う。

 

(4/19 13:01, 15:35) 今朝、すごく いい絵が見付かった。上にもある@wikivictorianがツイートしたもので、マーカス・ストーンの"An Interrupted Duel" (1868)である。シリアスで息を呑む瞬間の雰囲気が どっと伝わって来る。特に、お嬢さんの表情や仕草がすごい。描かれた人たちが今にも動きそうだし、声だって聞こえて来そうだ。何度も見入った。

An Interrupted Duel by Marcus Stone (1868), from Wikipedia

少し調べたものの日本語の題は見付からなかったし、この絵を載せているサイトも多くなかったので、最初のCure同様、それほど有名ではないのだろうけど、そこが不思議だ。まあ、世の中の評価と個人の評価は合わないのだろう。

あと、これは同時代を描いているのか、当時の「昔」を描いているのかは分からない(調べれば分かるだろう)。ツイート元の志向や服装からするとヴィクトリア朝で同時代に思えるが、まだ決闘が行われていたのだろうか。※ 不思議な感じだ。

※そう言えば、同じ頃の設定のBTTF3には西部劇的な決闘のシーンがあるので、やっぱりあったのだろう。それにしても、この場面と西部劇では随分違う(けど、根底は一緒の気がする)のも おもしろい。

 

注: 引用したツイートへのリンクを調べるのは大変なので、ツイート者のリンクにした。また、画像の参照が主意なので、ツイートのキャプチャ画像に含まれているキャプションは転載していない。

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