先日久し振りに床屋に行った。おっちゃんは いろいろ病気をしていながらも、一時よりは元気そうだった。せめて煙草を止めればいいと思うが、まあ仕方ない(行くたびに身体が燻製のようになるが、どういう訳か、自分の部屋で臭うのに比べてずっと許せる)。
当然ながら、切ってもらいながら おっちゃんから話し掛けられる。以前の話題の繰り返しも多いが、結構おもしろい。が、たまに面倒なことがある。仕事の類だ。「会社はどこらですか」とか聞かれる。
正直に「辞めた」と言えばいいのだろうが、そうするといろいろ面倒な流れになる気がする(要するに、「ウルセー!」と言いたくなることになりそう)ので、聞かれた時は前の会社での話をしているのだが、もう結構経つから忘れているし、最新の状況が分からないからボロが出そうだ。
ただ、あのおっちゃんは面倒なことは言わない気もする。そういう感じがするところが好きなのだ。以前書いた、好きだった おじさんに通じるものがある。
今回行く前は、聞かれたら「在宅でソフト開発している」とか言おうかと思って居たのだが、それもボロが出そうだし、ストーリーを考えるのも面倒で※、いつもの流れになった。
※実際に作っているから完全な嘘ではないが、趣味なので厳密には違う。「どういうお客さん?」とか「儲かる?」とか聞かれたら、途端に脚が出る。そのたびに空想をでっち上げるのは なかなか大変だし、綻びが出るものだ。
まあ、いつかは(面倒だったり気を抜いたりして)ポロッと白状するとかバレるんだろうけど、実はおっちゃんは人間観察の達人だろうから、薄々感づいている気がしないではない。まあ、そういう腹の探り合いとか猿芝居的なものもおもしろいといえばおもしろいが、やっぱり面倒ではあるから悩ましいところだw