(溜まったネタを時系列に こだわらず書いている。今回のは前々回の「瞬壊したSDカードリーダー−」のカードリーダーを買う切っ掛けである。)
ちょっと思い付き(後述)を試そうとしたら、物を4つも壊してしまった(と思った)。以下である。:
- PQI Air Card II (以下、Air Card)
- micro SDカード
- 100円ショップのカードリーダー(以下、100円カードリーダー)
- I/Oデータのカードリーダー(以下、I/Oカードリーダー)
他に、非常用micro SDカードも壊れたかも知れなかった。
が、実際に壊れていたのは100円カードリーダーとI/Oカードリーダーだけだった。後者は何とか修理できて、micro SDカード2枚は無事なことが分かった。ただ、Air Cardも怪しい感じだった。というか鬼門だ。今までに何度も(本来の使い方では ないことをしようとして、)随分苦労して成功したことがない。
Air CardをWi-Fi - シリアルアダプタにしようとした。
「思い付き」とは、Air Cardを換気扇タイマーのWi-Fi - シリアル接続用に使い、PCからタイマーを制御(リモコン)できないかと思った。Air Cardの基板にはシリアルポートが出ている(はずな)ので、それが使えれば良い。以下のような構成を考えた。
PC → Wi-Fiルータ → (Wi-Fi) → Air Card → (シリアル) → 換気扇タイマー
ただ、障害・課題は多い。
まず、シリアルポートが本当にある(出ている)か不明だ。: 端子の位置が分かっているのは古い(IIでない)Air Cardで、僕のAir Card IIは基板の部品配置が違う うえに基板に端子名も書いてないので、シリアルポートの端子を探すところから始めなくてはいけない。
次に、端子を見つけるために・見つかったとして、基板上のすごく小さい端子(「ランド」: 直径0.5mmくらい?)に線を接続する必要がある。通信用以外に電源も繋げる必要がある。
更に、Air CardではLinuxが動いており、シリアルポートはコンソールとして いろいろな情報が出力されるので、それを停めなければいけない。その他に、シリアルポートの通信速度と電圧(38.4kbps, 3.3V)をタイマー(9600bps, 5V)に合わせる必要もある。
かなり面倒なので何度も却下したのだが、実物があるので ついやりたくなってしまった。(PCのシリアルポートの準備などは別途書く) そうしたら、Air Card IIのシリアル端子は ほぼ一発で見つかった。: (IIでない)Air Cardの情報(→ 例)から推測した位置にあった。(図: "UART?"の下の円内)
実は、もう一箇所、候補の場所(図の円と"4"の間の"+"と その上)があったが、試す前に片方が電源だと分かったので却下していた。
- Air Card IIでのWi-Fi-シリアル テスト回路(左-右)と実際の接続回路(下-上)案
- PQI AirCard IIの中身
- PQI Air Card IIのUARTピンを探してみた。 → “UART?”下の円内の左からTX, RXだった。 (図の右半分は左右反転している。)
「もしかしたら行けるか?!」と思って気が急いて作業が雑になったせいか、このあとで100円カードリーダーとI/Oカードリーダーを壊してしまった。
100円カードリーダーの故障
100円カードリーダーを改造して常に電源(3.3V)がSDカードの電源ピンに掛かるようにして※Air Cardを挿して試していたのだが、何かがおかしかった(ショートか過負荷?)ようで、100円カードリーダーがSDカードを認識しなくなってしまった(PCにも認識されない)。
※そうした理由は、それまでの試行ではAir CardはPCからアクセスしないと起動しなかったので、それがカードリーダーの電源制御(PCからアクセスしないと、SDの電源が入らない)によるものかと思ったためである。今となっては そうではなく、Air Cardの仕様だったようだ(後述)。
ただ、(前の稿にも書いたように)それでも3.3Vが出るのが不思議だ。想像だが、カードリーダーのチップ3.3V生成部(レギュレータ)は無事だが、それ以外の部分(PC対応部かSDカード制御部)が壊れたのだろうか?
- 100円のカードリーダーの3.3V(灰色の線が繋がったところ)をSDの電源端子に直結し、PCに繋がなくても電源がonになるようにした。
- 裏面: 灰色の線が繋がったところがSDの電源ピン
- Air Cardに常に電源を供給してみたが、うまく行かなかった。
I/Oデータのカードリーダーの故障
それで、電源容量が足りないのかと思って※ I/Oカードリーダーから電源を取ってみたが、やっぱりAir Cardは うまく動かなかった(理由は後述)。
※正しくない。普通に100円カードリーダーに挿している時は動いていたので。
この時、Air Cardの中身(micro SD)にPCからアクセスしたくて、I/OカードリーダーのSDスロットにAir Cardを挿したら壊れた。: I/OカードリーダーからAir Cardに確実に電源を供給するためにSD端子の根本に付けた半田が盛り上がっていたために(面倒だったので、線は切ったが半田は取って居なかった)、Air Cardを差し込んだ時にSDソケットの電源ピンが後ろに押されて抜けてしまったのだ。(図: 長方形の窓の中の8個の小さい長方形の中央付近の歯抜けになった部分)
カードリーダーを動かしたらカラカラ音がしたので、中を見たらピンが抜けているのが分かった・・・
さすがに、ピンを何かで代用することはできない(強度も接触も確保できない)ので、「大失敗だ・・・」と諦めたのだが、運良く 抜けた電源ピンが作業机の下のフローリングの板の継ぎ目で見つかった(席に戻る時に光って見えた)ので、どうにか修理した。折れずに すっぽり抜けたので、運が良かった。
- 100円のカードリーダーからAir Cardに電源を供給してもうまく行かなかったので、I/Oデータのカードリーダーで電源を供給してみた。
- うまく行かなかったので、Air Cardの電源端子に、I/Oデータのカードリーダーの3.3Vを繋げた。
- I/Oデータのカードリーダーに電源端子に半田が残ったAir Cardを無理に挿したため、SDカードソケットの電源ピンが取れてしまった(窓の中の中央の黒い穴)。
- 一旦諦めたのだが、偶然、取れた電源ピンが見つかった。
I/Oデータのカードリーダーの修理
古い製品だからかシールドが厳重で、SDソケットの端子に触れなかったので、まずシールドを開けた。それから、抜けたピンを慎重に挿して半田付けしたら、運良く直ってPCで認識できたので、シールドを元に戻して修理が終わった。
ただ、今後の耐久性や信頼性は低そうなので、新しいカードリーダーが必要になった。
なお、直ったカードリーダーで壊れたと思ったmicro SDカード2枚を試したら、運良く壊れていなかった。
- 電源ピンの取れたカードリーダーの修理 のため、シールドを開けた。
- 取れたピンを付けたあとでSDカードを挿入してみた。
- 取れたピンを付けて、無事に動作した。
- シールドを閉じた。
- 修理完了
Air Cardを断念
結局、Air CardはPCに接続せずに電源を繋げただけでは、Lunixが うまく起動しない(途中で進まなくなる。: 図の最後の行のように、"0,"が連続して出る)ことが分かった。それを直すにはファームウェアを書き換える必要があり(方法は分かっている。: 参照(Post #170))、不可能ではないが面倒だ。しかも、そうしてもAir CardのLinuxからmicro SDにアクセスできないとのことだ。
それでも試そうとした。が、ファームウェアを書き換えるためにはAir Cardに新しいファームウェアの入ったmicro SDを挿して起動する必要があるのだが、Air Cardのケースが密閉されていない(上下に分離した)状態でmicro SDを挿すのが困難(接触不良になる)な問題があった。それで、Air Cardのmicro SD端子に線を繋いで延長して外にmicro SDソケットを付けようとしたが、端子のピッチが細かくて手持ちの線(余り細くはない: 被覆が厚い)を安定に繋げるのが無理なので、断念した。
何度目かは分からないが、惜しかった(全然?!)ものの 今回も駄目だったので、二度と変な気を起こさないように、物理的に破壊して捨てた。
怒りの余り衝動的に(「カッとして」)ではなく、冷静に、二度と無駄なことをしたくないので そうした。駄目なものは駄目で、関わっては いけない。
- Air Card IIとのシリアル通信と単体起動に挑戦中
- Air Card IIが起動しない場合のコンソール(シリアル)出力
- Air Card IIのFWを変更するため、micro SDのソケットを外に出そうとしたが、コードが太い問題があって諦めた。
- micro SDソケット側の配線で挫折した。
- 二度と試す気が起こらないように、Air Card IIを復旧不可能に壊して捨てた。
Air Cardなんて大大大大っ嫌いだ!