Zim+Joplinで自分用ノート管理システムを作ろうとしたが、挫折しそうだ。Zimの完成度が低くて、先行きに十抹くらいの不安を感じた。いろいろ苦労して、Zimで変更・作成したノートを自動でJoplinに更新・取り込みできるようにしたのだが、Zimの不可解な動作や問題が次々と現れて これ以上対処するのが嫌になり、ガッとひっくり返したくなった。
単体でちょっと使うのには良かったが、Joplinと連携させて使い込むと、機能不足、不具合、変な仕様がバラバラ出て来て、そのカバー("workaround")が大変だ。ただ、それなりに まともな考えで ちゃんと作ろうとしているのは感じられるし、「普段」の使用では概ね快適に使えているので、今までの他のソフト(例: Evernote, Joplin, QOwnNotes, Zittlr)と違って腹は立たず、「クソだ」とは言わない。単に未完成なだけ(まあ、「ちょっと実力が足りないね」みたいな)だ。ただ、これが完成するとは到底思えないのが痛い。。。
参考までに、僕にはキツい問題を挙げる。
- ノート名に使えない文字が多い。
- 仕様の問題: ファイル名をノート名にしているため。
- そうは言っても、Linuxで普通に使える文字でも駄目なものが多い。
- 多くの記号(例: ()[] #)と空白が使えない。
- ノート名先頭の文字は更に制限が厳しく、 おそらくすべての記号が使えない。
- 仮に全角文字や非英語の文字にしても、記号のカテゴリは駄目。
- 文字のカテゴリで余計なチェックをしているのか。
- → 確かにチェック・制限していた。: zim/notebook/page.py の _pagename_invalid_char_re で行っている。 (11/16 10:21)
- なぜ、(ASCIIのでない)Unicodeの記号も駄目にするのだろう???
- → 確かにチェック・制限していた。: zim/notebook/page.py の _pagename_invalid_char_re で行っている。 (11/16 10:21)
- → 仕方ないので、記号に見える普通の文字で代用してみたが(例: 下図)、本質的でない無駄な努力(例: ガラケー的なw)に思える・・・
- 仕様の問題: ファイル名をノート名にしているため。
- 表示の更新がおかしいことがある。
- テキストの入力後に行が重複して表示されることが多く、迷子になってしまう。
- ページを上下させると直る。
- → その後、フォントが関係していることが分かった。デフォルトのフォントだと問題は起こらず、僕の愛用している源真ゴシックPだと起こることが分かった。 (11/16 10:02)
- 源真は行間が広目なので、それが関係しているのか。
- ただ、デフォルト(なぜかTakao Pゴシックのようだ)は行間以外に色が濃くて(線が太い?)すっきりしない・読みにくいのが嫌なので、問題が起こっても源真で頑張りたい。
- また、Noto Sans CJK JPは漢字が等幅なので嫌だ。
- テキストの入力後に行が重複して表示されることが多く、迷子になってしまう。
- 謎の動作・仕様がある。
- ノートの先頭に書いたタイトル(見出し)がエクスポートされないことがある。
- → とりあえず、そうなった時は先頭に何か(例: "."だけの行)を書くことで、しのぐことにした。 (11/16 12:15)
- ノートを取り込むと、実在しない変な名前のノートができてしまうことがある。
- ノート中に"file:"があると、そうなるようだ。 → URLに見えるもの、Joplinのノート間リンクが駄目な感じ。
- 名前はそのURLになっている。
- そんなことされたら邪魔臭い。
- その場合、エクスポート(インポートも?)がエラーになることがある。
- → 目障りなので、Joplinから取り込む時に削除するようにした。それが分かるように、その前の行にその旨を入れるようにした。と書いたが、本当に動いているか あやふやだw そうしようと思っただけだったかも知れない。まあ、やればできる。 (11/16 18:45)
- ノート中に"file:"があると、そうなるようだ。 → URLに見えるもの、Joplinのノート間リンクが駄目な感じ。
- エクスポートがすごく遅いことがある。
- エクスポート時にもトップ以下のファイルをスキャンしているため?
- ノートの先頭に書いたタイトル(見出し)がエクスポートされないことがある。
- 結構落ちる。
- ノートの保存ができないことがある。
- ノートを外部で変更すると弱い?
- → どうやら、同じノートをZimと外部で同時に変更すると「負ける」ようだ。これは仕方ない。 (11/16 10:15)
- Zimから自動でJoplinに追加する時、Joplinで新規だった場合には あとで更新する時のためにJoplinのIDを入れるのだが、それが良くないようだ。難しい。
- → 今後は、JoplinのIDは別ファイルに入れることにした。そうすれば、あとで追加ノート情報も入れられる(今は未定だが、例えば「本当のノート名」が入れられる)。 (11/16 12:18)
- Zimから自動でJoplinに追加する時、Joplinで新規だった場合には あとで更新する時のためにJoplinのIDを入れるのだが、それが良くないようだ。難しい。
- 行の(ソフト)ラップがないように振る舞う場合がある。
- 長い行でカーソルが編集ペーンの右端近くに行ってしまい、Homeキーで行頭に戻れない。マウスでスクロールバーを動かすしかない。
- スクロールバーは出さなくていいんだが・・・
- 長い行でカーソルが編集ペーンの右端近くに行ってしまい、Homeキーで行頭に戻れない。マウスでスクロールバーを動かすしかない。
- LibreOffice Calcからの文字のペーストが画像になってしまう。
- 「テキストとしてペースト」(例: Ctrl+Shift+V)の機能がない。。。
- → 調べたら、(Linuxで)他にも起こっている人が居た(ペースト先のアプリはZimとは限らない)。ただ、例によって「LibreOfficeの問題じゃない。あっち(例: アプリ側)で聞け」や「クリップボードマネージャを止めろ」などで終わって原因が分からないので、本質的・一般的な解決策はない。 (11/16 12:05)
- そりゃあ、受け側アプリのクリップボードの中の値の選び方が悪いのは確かだが、そもそもスプレッドシートの「値」をコピーした時に、画像を(も)クリップボードに入れるってのは あきらかに非常識だと思うのだが・・・ いったい どういうメリットがあると考えたのだろう? せめて設定にすればいいのに。
- → コマンド: xclip -selection clipboard -o でクリップボードのテキストが取れるので、それをZimのカスタムツールに入れた。また、ショートカットが割り当てられるので、Ctrl+Shift+Vにして一般的な操作でテキストがペーストできるようになった。 (11/17 9:38)
- -selectionはprimaryでテキストが取れこともあるが、secondaryは駄目。 → Zimはsecondaryを取っている?
- また、なぜかZimでコピーしたテキストは取れず、ハングすることもある。 → タイムアウトを付け、clipboard, primary, secondaryの順に試すようにした。: Zimの謎は多い。
- ハングするのはxclipを普通に動かしていたためだった。オプション-quietを指定すれば良い。
- が、それでもclipboardではハングし、どうしても解決できない。Zim自身と競合しているのだろうか。
- → 結局、 xsel -n -o -p (primaryを取得, フォアグラウンドで動かす)だけにした。 (11/17 11:07)
- UIが整理されていない。
- メニューは どこに何があるか迷う。
- ブックマークが多くなると全部が見えなくなる。
- CSDらしいのが嫌(例: ウインドウのタイトルバーにアプリのボタンがある)。
- 起動するたびに/tmpにログディレクトリ(zim-xxxxx)を作る。
- これは ちょっと違うだろ・・・
他に、僕のシステム構成の問題として、画像(リソース・添付ファイル)の処理の難しさがある。Zimで追加した画像をJoplinに入れるのが面倒だ。ディレクトリが異なるので、コピーだけでなく、ノート中のディレクトリ名も変える必要がある。
→ とりあえずは、Zettlrの時と同様に、まず画像をJoplinの作業用のノートに貼り付けてJoplinに取り込み、そのノートをZimに戻し、その画像(のタグ)を本来のノートに貼ることでしのいでいる。面倒だが、頻繁でないので それほど苦ではない(プログラムを作るよりは楽だw)。 (11/16 12:27)
そして再び振り出しに戻って、次の候補探しを始めた。今度は、やっぱり、前回諦めたWPみたいなwebでできるものがいい気がしている。それなら、最後に書いた画像の問題は起こらないはずだ。が、セキュリティの問題はある。
↓
その後、他のエディタやWPに近そうなWikiのソフトを検討・試してみたが、僕に丁度いいものが全くなく、なかなか意外な結果となった。以下を検討・試した。
- 検討で却下したもの。
- OpenNote(Wikiではない), MyTetra(同), TiddlyWiki, TagSpaces, BookStack(前回も却下 → その後試したが・・・), Wiki.js, PmWiki
- 試したもの。
- RedNotebook(Wikiではない)
- MDみたいな入力でプレビュー型
- 機能が貧弱で話にならない。
- Zimのほうがずっといい。
- MediaWiki
- デモを使った感じでは一番良かったが、WikiPediaのような公開Wikiがターゲットのため、個人のノート用には いろいろ使いにくい。
- 例: 画像を入れると、「それはあなたの?」などと聞かれる。
- カスタマイズすればいいのかも知れないが。
- デザインがイマイチ。
- 引用がない。: WikiPediaの特徴?
- 例によって日本語がひどい。
- 英語にしたつもりが日本語になっていた・・・
- デモを使った感じでは一番良かったが、WikiPediaのような公開Wikiがターゲットのため、個人のノート用には いろいろ使いにくい。
- MoinMoin
- 著名なオープンソースプロジェクトに採用されているらしいが、良く使ってると思う。10年以上前の感覚。
- 設定が分かりにくく、不親切。
- ファイルがいくつもあるが、検索しないと説明がない。
- サイトも不親切。
- 簡単にWYSIWYGエディタにできない。 → ガイドを参考にして ようやくできた。
- エディタがすごく使いにくい。
- ショートカットがない。
- → ブラウザなので、太字にするつもりでCtrl+Bを押すとブックマークになってしまう・・・ 「うむ。」
- タブでインデントしない。(上と同じ)
- ボタンのアイコンがボケている。
- ショートカットがない。
- XWiki
- JAVAでメモリを食うので不可。
- エディタは まともだが、書式の指定が ちょっと使いにくい。
- Foswiki
- エディタがすごく使いにくい(MoinMoinと同じ)。
- 登録時のキャプチャが全然読めなかった。5回くらい繰り返した。
- WackoWiki
- WebサーバがApacheでないせいか、うまく動かなかった。
- DokuWiki
- 試したうちでは一番好印象(使い勝手がWPに近い)だったが、エディタに問題があって却下した。
- デフォルトのエディタは使いにくいが、プラグインのCKGEditorを入れれば使いやすくなるものの、うまく合っていない。
- 画像(説明では直ったと書いてあるようだが・・・)や引用ブロックが ちゃんと表示できない。
- 画像はデータが表示され、引用は前後にタグが出てしまう。
- 画像(説明では直ったと書いてあるようだが・・・)や引用ブロックが ちゃんと表示できない。
- プラグインがwebで入れられて楽。
- インストールなどの説明も分かりやすかった。
- Webサーバはlighttpdやnginxが使える。
- ただ、新しいページの作り方が不明。Wikiのせいか?
- RedNotebook(Wikiではない)
我ながら要求が厳しすぎるようだ。まあ、ノートを書くソフト(特にエディタ)は いつも使うので、仕方ない面はあるが・・・
結局、今のところは、Zimで まさに「頑張る」※かWPを使うかの二択となった。
※骨を埋める覚悟ならソースに手を入れるが、ちょっとまだその気になれない。
(17:45)
本文を読み返して、Zimで頑張ることは あり得ないと確信した。「だめだこりゃ。次行ってみようだ。」 (19:22)
更に少し考えたら、WPはそもそもブログ用なので、使い方がノートとは合わないことに気付いた(以前検討した時にも気付いた気がする)。例えば、「更新」ボタンを押さない限り、編集内容は反映されない。しかし、ノート用エディタは書いて放置すれば反映される(アプリによっては、履歴が保存されるから、それで全然問題ない)。その気軽さが重要で、ノートにはワープロが使えないと感じるのも、そういうことである。
てな訳で何も残らん・・・
せいぜい、DokuWikiやMediaWikiを頑張って改造する? いや、それらにしたって「保存」ボタンはある。 (21:06)
↓
その後、再度Wikiなどを試したが、まあ全滅だった。
- BookStack: 綺麗ではあるが、実用性がない。サポートする気が感じられない(「こっちでは再現しない」的な回答ばかり)。
- 大きなノート(約4000行)の保存に失敗する(既知の未解決の問題)。
- いろいろなタイムアウトを伸ばしたが、駄目だった。
- HTML関係の処理が悪いのではないかと思う。
- 大きなノート(約3000行)の変更(編集)が遅い(Zittlrと同様)。: 「ブラウザ(≒ JS)もElectronも似たようなもの」ってこと。
- 大きなノート(約4000行)の保存に失敗する(既知の未解決の問題)。
- MediaWiki: 詰めが甘い。セキュリティがいい加減。サポートも いい加減(問題を放置)。やっぱり、Wikiはノートには使いにくい。
- Visualエディタでノートを読み込む動作がおかしい(既知の未解決の問題)。エラーが出たり出なかったり・・・
- WikiとHTMLの変換処理("Parsoid"とかいうモジュールらしい)の出来が悪いのではないかと思う。
- 設定ファイル(DBのパスワードなどが平文で書いてある)がwebサーバのドキュメントルートにあるって、とんでもない落とし穴だよ。。。
- 「Webサーバを適切に設定しろ」と書いてあるだろうし、それを忘れて流出して実害がないとしても、作った人の意識の低さが知れる。
- Visualエディタでノートを読み込む動作がおかしい(既知の未解決の問題)。エラーが出たり出なかったり・・・
- DokuWiki: 出来が悪く、使い物にならない。終わったソフト?
- Visualエディタにノートをペーストして保存して開くと、フォーマットが崩れる。
- HTMLやMDをインポートしても同様。
- 大きめのノートで起こりやすいが、小さくても起こると思う。
- 入れると何もかも動かなくなる(表示が真っ白になる)プラグインがある。
- そういう情報は何も書いてないのに。
- プラグインを入れても、どこにもその操作(ボタン)が出て来ないものが多い・・・
- Visualエディタにノートをペーストして保存して開くと、フォーマットが崩れる。
あと、BookStackで実感したが、WPもブラウザ(JS)なので、やっぱり大きなノートの変更(編集)は遅くなるだろうから、いくら使い勝手が良くてもノート用には使えない。
そうすると、結局Zim(+Joplin)しか残らないが、「何とかすべきこと」が多過ぎる! でも、さし当たっては(曲がりなりにもw、そして、僕には一番ストレスなく)Zimは使えるので、様子を見ながら考えたい。 (11/15 19:00)