MusicBeeで、CDの取り込みとデバイスへの同期をする手順などについて書きます。初めての方は入門編をお読み下さい。
1. はじめに
MusicBeeに音楽を追加するには、CDを取り込んだり、配信されているものをダウンロードするなどの方法があります。また、MusicBeeは、管理している音楽を携帯音楽プレーヤーやUSBメモリなどのデバイスに同期(コピー)する機能もあります。
以降では、CDの取り込みとデバイスへの同期について説明します。
2. CDの取り込み
MusicBeeでCDを取り込むには、以下の手順を行います。
- 編集→設定→CDの取り込みで、取り込み条件を適宜修正します。特に以下の項目は要確認です。
- エンコード形式とプロファイル: プロファイル(エンコード形式ごとの条件)を変更するには、「エンコーダ設定...」を押して下さい(4を参照)。また、MP3やAACに変換するには、事前準備(5を参照)が必要です。
- 保存先フォルダ
- ドライブ設定: 取り込み時のエラーを回復したい場合には、「セキュアな取り込み(エラー回復する)」にチェックを入れて下さい。この場合、取り込み速度が約1/2になります。
- 設定後、「保存」を押します。
- CDを挿入し、Windowsが認識するまで数秒~十秒間待ちます。
- ツール→CDを取り込むを選択します。
- CD取り込みウインドウが表示されますので、ジャケット画像やアルバム・曲情報を確認し、必要なら修正します。このウインドウの「設定」ボタンを押すと取り込み条件を変えることができます。
- 「開始」を押してしばらく待ちます。
- 取り込みが完了すると、CDがイジェクトされます。
- 取り込んだ曲は、インボックスに格納されています。必要ならタグなどを修正します。
- 取り込んだ曲を音楽ライブラリに移動するため、インボックス内のすべての曲を選択して右クリックし、送る→音楽ライブラリを選択します。
※CDの取り込み後は、一旦MusicBeeを終了した方がいいです。登録したファイルや情報が内部のデータベースに書き込まれていないことがあり、MusicBeeが異常終了した後にそれまでに登録した曲情報が消えてしまうためです。
3. デバイスへの同期
MusicBeeは、以下のようなデバイスをサポートしています。
- 携帯音楽プレーヤー
- USBメモリ
- スマートフォン
Appleのデバイスは、iOSでない旧世代のものしかサポートしていませんが、プラグインをインストールすることで、iTunesの機能を利用して同期できるようになるそうです(私はそれらのデバイスを持っていないので、試しておりません)。
3.1 同期手順
MusicBeeの音楽をデバイスに同期するには、以下の手順を行います。
- Androidデバイスと同期する場合には、編集→設定→デバイスを開き、「MTPデバイスを検出する」にチェックを入れて下さい。
- デバイスをPCに接続し、Windowsが認識するまで待ちます。
- MusicBeeで編集→設定→デバイスを開いてください。
そこに接続したデバイスの設定が表示されていなければ、そのデバイスはMusicBeeでは使用できません。 - 最初に同期する時は、同期の設定を適宜修正します。特に「デバイスの設定」の「オンザフライ変換」の項は要確認です。
- オンザフライ変換(同期する時のフォーマット変換)をするか。: デバイスのメモリ使用量を減らすため、通常はします。オンザフライ変換には、ある程度のCPUスピードが要ります。
- 変換先のフォーマット・プロファイル: 設定については4を参照して下さい。また、MP3やAACに変換するには、事前準備(5を参照)が必要です。
- 変換する条件: 変換先のフォーマットと異なるもののみ変換する、すべて変換するなど。
- 音量を揃えるか(リプレイゲイン): ここで設定すると、デバイスに保存される曲の(リプレイゲインのタグでなく)データ自体の音量が揃うように処理されます。
- 同期する曲の条件を指定したい場合には、「自動同期の設定」で設定します。
- デバイスに格納されている曲をPCと同じにしたい場合は、「自動同期リストに含まれていないトラックをデバイスから削除する」にチェックを入れて下さい。
- デバイスの容量が小さい場合には、「同期するファイル」でファイル数を減らすか、「デバイスのすべてのトラックを削除して、ランダムに選択して格納する」にチェックを入れて下さい。
- 設定の終了後、「保存」を押します。
- 左ナビゲータパネルのデバイスを開き、接続したデバイスを選択します。
- メインパネルにデバイスの情報が表示されますので、同期したいデバイスであることを確認し、「同期する」を押してしばらく待ちます。
- 同期が完了後、左ナビゲータパネルのデバイスを右クリックして「安全な取り外し」を選択し、少し経ってからデバイスを取り外します。
4. エンコード設定について
MusicBeeが曲のデータフォーマットを変換(エンコード)する場合、エンコード先のフォーマットごとにエンコード条件を設定できます。
エンコード先のフォーマットは、以下が利用できます。
MP3, AAC, OGG, OPUS, MPC, FLAC, ALAC, WAVE, WavPack, TAK, WMA
エンコード条件は、以下のプロファイルごとに設定できます。「保存用」が最も高音質ですが、一番ディスク容量を消費します。
- 小さなファイルサイズ
- ポータブルデバイス用
- 高音質
- 保存用
設定するエンコード条件は、エンコードプログラムのパラメタかメニューの選択で指定します。パラメタを変更するには、各プログラムのドキュメントを調べる必要があります。
5. MP3やAACでの取り込みや同期について
ライセンスの制限によって、MusicBeeにはMP3やAAC用のエンコードプログラムが同梱されていません。それらを使うには、事前準備が要ります。
準備の手順はMusicBeeのWikiに記述されていますが、以下に日本語訳を書きます。
4.1 MP3
- LAMEをダウンロードします。
- lame.exeをMusicBeeのコーデックのフォルダ(例: C:\Program Files\MusicBee\Codec\)にコピーします。
- 編集→設定→ファイルコンバータの「MP3有効」にチェックを入れます。既に入っている場合は、一旦外して入れ直して下さい。
4.2 AAC
- Nero AAC(ミラー)をダウンロードします。
- neroAacEnc.exeをMusicBeeのコーデックのフォルダ(例: C:\Program Files\MusicBee\Codec\)にコピーします。
- 編集→設定→ファイルコンバータの「AAC有効」にチェックを入れます。既に入っている場合は、一旦外して入れ直して下さい。
(2015/6/18 6:47 「音量を揃えるか」の項に若干加筆・修正, 6/20 若干修正, 6/21 13:01 WAVEとWavPakの混同を訂正, 6/21 14:54 自動同期の設定に加筆, 10/18 14:55 MusicBee 2.5でも変更がないことを確認)